第6話 新しい生活
智は夏休みの間に転校の手続きを済ませて、地元に帰ってきた。
そのおかげでバタバタ忙しくなかなか会えなかったが近くに帰ってきてくれることが嬉しくてワクワクしていた。
転校してからも変わらずメールも電話もしていた。
前よりも会いやすくなったのでよく遊んでいた。
お互いの家を行き来するようにもなった。
だけどやっぱり新しい学校になり、実家に帰ったことも重なりだんだん連絡が来なくなった。
なんとなく予想はしてたけど私たちは変わらないと信じていたから辛かった。
なんでだろう。
私はこんなに好きなのに。
もうして不安にさせるの。
そんな気持ちでいっぱいだった。
ある日家に遊びに行った時に智の筆箱をみつけた。
そしたらそのプラスチックの筆箱に女の子の字で落書きがしてあった。
私もそんなことしたことないのに。
『これ、なに?』
「あーそれ?あおいがかいた!」
誰?なにその女。
なんで呼び捨てなの?
智はかっこいい。
私立高校からの転校生で頭もいい。
かなり人気があったんだと思う。
智もまんざらじゃない感じが本当に許せなかった。
「やきもち?りな可愛いなー。」
そう言われても全然嬉しくなかった。
そして頻繁に会うようになってから智は避妊をしなくなった。
「ゴム無い方が気持ちいいからさ!お願い!」
とよく言われた。
私はもやもやでいっぱいだった。
そんな時私が出会ったのは理数クラスの蓮だった。
なにかと気が合ってよく一緒につるんでいた。
もちろん蓮にも私にも相手がいたので恋愛の相談もよくしていた。
そして、智はそれをよく思っていなかった。
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