第34話山岳での遭難参

私たちが闇烏と戦おうとしたら。


突然闇烏が倒れた。


まだ何もしていないのにあっけない勝負だった。


私はこのダンジョンの掲示板で見た情報を思い出した闇烏って自滅したときって能力を封じる煙を出すって。


私は焦って離れた。もし私の能力が封じられたら、私達はこのダンジョンから抜け出せない。


だって海くんは自分で言っていたが、実は私も方向音痴なのだから。


私は方向感覚がなく、小さいときからよく迷子になっていた。







「もういいよ」


私はかくれんぼで隠れていた。


お爺さんの家の近くの森でで同じ年くらいの子を見つけて一緒に遊んでいたのだ。


今だから思うがその時の私は馬鹿だったのだと思う。


子供だけで森に入るのだいくら知っている場所であろうとも危険なことに替わりはない。


20分、30分経っても誰も見つけに来ない。


そのことを不安に感じた私は、皆のもとに向かった。


そこからだ。


私はその時反対方向に行っていたらしい。山を北側に進むと、別の地区にたどり着く。



私は迷子になった。


始めてくる場所の恐怖と、お母さんとお父さんに会えなくなるのでは、という感情が私の中でうごめく。


私はその恐怖で泣いていた。この森で一番大きな木のしたで。


「誰かいる?」


突然後ろから声がした。男の子だ。私は嬉しくなった、もう私を見つけてくれないのでは‥という恐怖から開放された。


「ココがどこかわからなくて…ヒグッ」


私はどうして自分がココにいるのかを話した。


すると男の子は私に一言


「大丈夫、僕に任せて!」


その背中は私にはとても大きく力強く見えた。



1時間ほどたって、森から抜け出すことができた。


男の子の家族はとても怒っこっていた。なぜなら手伝いを抜け出して一人で森の中に入ったというのだ。


そしてこの子は方向音痴で運が悪かったら迷っていたかもしれない。







あの後その子の親にうちに送ってもらって事なきを得たが、おじいちゃんにすごい叱られたな…


まあそれもいい思い出だが…


私は今の状況とその時の情報を照らし合わせてみた。


その時とは状況も状態も全く違うが、なぜか芽依自身には同じ状態に感じた。


「鳴瀬海(なるせ わたる)くん、もう一度会えたりしないかな?」


私は初恋の相手を思いながらそうつぶやいた‥







side海


『レベルが上昇しました』


僕に嬉しい誤算が起きた。


レベルが上ったのだ。


この世界でレベルが1上がると、状態異常、体力、魔力が回復する。


今回の煙による呪いのようなものは状態異常と認識されたのか、レベル上昇とともに消えてなくなった。


今すぐこの傷を治したいが、中途半端に治すともう一度肉をえぐって中級回復ポーションを飲まないといけなくなるので、その時までこの痛みに耐えないといけなくなる。


なので、僕は芽依と一旦合流してルームの中に入ってポーションを作るまで、この状態でいないといけないのだが、一応耐えるためのアイテムは準備しているので、我慢はできるだろう。


僕はアイテムボックスから、けむり玉を取り出す。


このアイテムはモンスターの注意を引いたり、モンスターの目くらましに使うアイテムで、このような広い階層では自分の位置を知らせることができるので、もしもがあったときのためにアイテムボックスの中に入れておいたのに、まさかアイテムボックスがそもそも使えれなくなるとは思わなかった。


ピンを外しけむり玉を使う。


煙の素が入ったボールのピンを外すことで煙を上空に撒き散らす事ができるので、おそらく芽依も見つけてくれるだろう。



それだが、山で迷子とか懐かしいな…


海は小学1年生の頃に一度山で迷子になっている。


それは親の手伝いをほっぽうりだして山に遊びに行ったせいでもあるし、父親が嫌だったのもある。


僕はあのときの父親の顔を思い出してしまい、このことを考えるのをやめた。


だが、


「でも芽依ってあのときの娘と同じ名前だな…ま、偶然だろ…」


僕は少し煙たいことを我慢し芽依が来るのを待った。



_________________

ブクマ1000感謝

土日は執筆がんばります。

1週間分やるぞ!オー!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る