第15話夏の予定
「おにーちゃん!明日一緒にダンジョン行こ!」
家に帰ったとたんに玲奈はこう言ってきた。
「いいよ」
最近一緒に遊ぶことが減ってきて嫌われているのでは?と、若干思っていたのだが、嫌われていないみたいだ。
「なら、明日の放課後すぐに家に帰ってきてね。」
「わかった。」
明日は相棒(未使用)を一回は使いたい。使えるよね?今日みたいに気づいたときには死んでたってのはないよね。
◆
[明日]
中学校のほうが早く終わるので、待たせないためにも僕は急いで家に帰っていた。
「おい!お前!」
誰だよこんな大通りで大声で叫ぶやつ。チョット静かにしてほしいんだが。
周りの人に知り合いと勘違いされたくないので、さっさと駆け抜ける。
「ちょっとまって。お前だって。おま…」
声が聞こえなくなったので、だいぶ離れたのだろう。
玲奈が待っているだろうし早く家に帰らないと…
◆
「ただいまー」
「おかえり。おにーちゃん準備。」
「わかったから」
気が早いなー
実は事前に準備しているので、かばんを取るだけだったりする。
「よし、行くか!」
「Go!Go!」
◆
「二階そー!」
もう二階層まで到着してしまった。今回は僕も戦った。
「おにーちゃん1匹」
「右!」
そう言い僕は左のホーンラビットを銃で撃つ。
そうしている間に玲奈は右側にいたもう1匹のホーンラビットをサバイバルナイフで切りつけ、倒す。
「ナイスおにーちゃん」
僕は運動が嫌いだが、別に苦手というわけではない。むしろ得意だ。中学生の時は地区のスポーツ大会に出るくらいは。
「おう!息ぴったりだったな」
そう、面白いくらいに息が合うのだ。安全のために一応声を出しているが、ぶっちゃけ何も言わなくても戦闘ができる。
遠目に階段が見える。
「3階層だよおにーちゃん」
「行くか?」
「モチのロン!」
やっぱり兄妹だな。考えていることが同じだ。
だが、時間がそれを許さない。あれかじめ6時にセットしていたアラームが鳴り出す。
「えーもう終わり?」
「終わりみたいだな…」
「もうちょっと居たかったのに」
「残念だが帰るか…お母さん怒らせたくないし」
うちのハウスカーストのトップはお母さんだ。会話でも物理でも勝てる気がしないくらい強い。
「夏休みに家族全員で来るか?」
「ナイスアイディアおにーちゃん!今年の夏の家族旅行はダンジョンに決定!」
そう約束をして僕たちは家に帰った。
ちゃんと2階層の草はビニール袋いっぱいに詰めた。明日ポーション用の容器が届くから夏休みのためにもお金を貯めないと。
___________________
祝4500pv 祝160フォロー 祝☆57
モチベの維持に繋がりますので是非フォローしていただけると‥
(モチベが低くても一日1更新はしますが…)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます