第12話恨めしそうにこっちを見ている

「いやーおにーちゃんと登校なんて珍しいことがあるんだねー。もしかして雨降る?」


「降らないから」


 こんな他愛もない(?)会話をしながら登校する。


「なんか見られてない?」


 そう、なぜかすれ違う人に見られているのだ。


「私が誰かと一緒に登校するのが珍しいからか、お兄ちゃんがイケメンだから?」


 俺はイケメンなのは置いといて、妹は可愛いから目立つのはちょっとわかる。




 玲奈の学校が見えてきた。


 なんか校門に、こっちを睨んでいるやつがいるんだが、


「玲奈、なんかこっち睨んでる人いるんだけど、誰?」


 僕はそう玲奈に耳打ちする。


「いつも絡んでくるうざいやつ」


 男子のほうが可哀相だな…多分好きなんだろう。




 玲奈がその男子に見せつけるように右腕にしがみついてきた。


 ステータスの差を考えてほしい。すごく痛い。


 あーあ、あの男子めっちゃキレてるよ。




「おにーちゃん行ってきます。」


「行ってらっしゃい。」


 玲奈が離れた途端その男子がこっちに歩いてきた。僕は絡まれたくないので走って高校へ向かった。


なにか叫んでいたが気にしない。気にしたら負けだ。







 僕の通う高校に到着した。


 『太陽高校』それが僕の通う高校だ。無駄に設備が整っていて、なおかつ最近できた学校なのでそこそこ偏差値が高い。

「おはよー」


 そう言い教室に入る。学校が始まる30分前に到着したので、今日は高校に来て初めて朝トークと洒落込もうじゃないか。



 教室の後ろの窓際の席が僕の席で、そこにはもう先客がいた。そいつは驚いた顔をして、


「お、お前、病気か?」


 デジャブ!失礼すごく失礼!


「いいだろ早く来たって。てか、玲奈にも同じこと言われたよ。」


 こいつは幼馴染の緋山耀(ひやま あかる)家も同じマンションの同じフロアで小さい頃から一緒にいる友達だ。


「お前こそ生きてたんだな。猪突猛進して怪我でもしてるのかとおもってた。」


「こっちのセリフだ。お前運動神経全部玲奈ちゃんに持っていかれてるからな。何より方向音痴だし」


 くせう。否定できない。運動音痴は、筋力がレベルが上ってもまだ3のままなので、察してくれ。方向音痴は昨日ダンジョン内で迷子になったばかりだから否定できない。



 僕が忌々しそうに見つめていると。


「お前もしかしてダンジョンで迷子になったのか?やっぱり。」


「うん、まあな。俺レベルになるとダンジョン内で迷子になってレアアイテムを拾うのはお手の物さ。」


(チョットドヤ顔)


「お前、なんでドヤ顔なんだ?」


 それは思った。


「それより耀、今日の放課後ダンジョン行かね?」


「足引っ張んなよ」



_放課後にダンジョンに行く約束をした。



 その後何故か担任にも驚かれたが(解せぬ)、無事授業が始まった。







「はーおわったおわったー」


 クソつまらゲフンゲフン。すごく面白く有意義な授業がおわったので、僕たちは学校を出てダンジョンに向かうことにした。




___________________

フォロワー110

☆44

♡105

pv2700

 突破!ありがとうございます。夏休み期間中は多めに投稿いたしますので、ぜひご覧ください。(宿題は知らん)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る