昼13時に私は『茄子の丸煮』を作った

隅田 天美

料理の素人(一般人)が読者から紹介された料理を再現してみた実話 その2

【「包丁ごよみ」をお持ちでしたら、「茄子の丸煮」もお試しあれ。簡単に作れるうえに、冷やしても美味い優れものです。】(『夜十時半に私は「アサリのぶっかけ」を作った』 外訪楠様より)


 この書き込みを見たとき、私は非常に複雑な表情だった。

 茄子。

 食べられないわけではない。

 自分で作った茄子カレー好きだし麻婆茄子も食べられる。

 天ぷらの茄子もいい。

 ……

 お気づきだろうか?

 これら、ある条件がある事を。

 油を使っていること。

 これが条件だ。

 味噌汁の茄子は大丈夫だが、漬物の茄子などは食べれない。

 

 しかし、私が(ネット上で)信頼する外訪楠様のお薦めである。

 幸い(?)今は茄子が旬だ。

 作ってみることにしたのは昨日だ。


 まず、最近は言った新顔の少し大きめの雪平鍋に水百㏄、醤油二百cc、酒百㏄、みりん百㏄(水一:醤油一:酒0・五:みりん0・五の割合)に昆布を入れる。

 額などを取りお箸で茄子の身を突いたものを入れ煮る。

 何度も割合は確認した。

 だが、沸騰してすぐに気が付いた。

――醤油のにおい、きつくないか?

 二十分ほど新作小説(「カクヨム』では掲載しない二次作品)を書き出しなどをした。

 その後、火を止めて味を含ませた。


 翌朝、タイマー炊飯したご飯をよそり茄子を食べた。

 感想はシンプルにこれだけ。

――これ、醤油の味やん!

 いや、醤油が嫌いなわけではない。

 ご飯に醤油はよく合うし嫌いではない。

 でも、ナスの風味とか味は遥か彼方のガンダーラレベルでない。

 ただただ、醤油の味。

 レシピの割合は間違っていないはずだ。

 本通りだと思う。

――何を間違えた?


 正直に書こう。

 このシリーズ(『○○時、私は××を作った』シリーズ)において、初めて失敗した。

 悔しい半分、「いつかは来ることだよね」という諦念半分である。

 でも、作りたい料理はまだ、ある。

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昼13時に私は『茄子の丸煮』を作った 隅田 天美 @sumida-amami

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