第35話
夏希を送ってから、なかば強制的に美麗の待つニジTVに行くことになった亮介。
19:00
ニジTVの地下駐車場に車を止めて亮介とユミカは、美麗が待つ第一会議室に向かった。
ユミカ
「お待たせ。連れてきたわよ」
ユミカに亮介が筋肉質になってると言われ、改めて亮介の体をなめ回して見る美麗。
美麗
「たしかに、良く見ると筋肉質な体になってるねぇ…」
すでにカミングアウトしている亮介は、そのままを答える。
亮介
「別人だから…」
美麗
「で…神様に会えるらしいけど、何時どこでかは分からないって事ね」
ユミカ
「亮介の話が事実なら私は、神様の声を聞いた事になるんだけど…ヤバいギャグセンスのおじいちゃんって感じ」
美麗
「なにそれ?」
ユミカは、美麗に電話での神様とのやり取りではヤバいギャグおやじだった事を面白おかしく説明した。
美麗
「ほんとにヤバいわね…」
ユミカ
「でも…もし私達をダマそうとしてたらあんな電話にならないと思う…」
美麗
「そうね…もっとみんなが神様だと思う様な演出にすわ」
亮介
「そこの詮索はもう意味ないよ。近いうちに神様がみんなに会うって言ってたから」
ユミカ
「ほらね、この自信…私はもうほとんど信じてるし神様に会うのが楽しみなの」
美麗
「どうやら信じて良さそうね」
亮介
「……」
美麗も信じると言ってるのに黙り混む亮介に疑問を感じるユミカ。
ユミカ
「美麗ちゃんも信じるって言ってるのに…どうしたの?」
亮介
「最初は、単純に別世界の僕の事を信じて貰えると嬉しかったけど…神様が何でみんなに会うのか、その理由が良くない事じゃないかと思って…」
美麗
「なるほど、神様はあたし達に何かさせるつもりかしら?」
亮介
「悪魔との戦いに引き込むつもりじゃないかな」
ユミカ
「悪魔って、神様対神様でしょ」
亮介
「神様は、人間は人知を超えた者を神だ悪魔だと呼ぶって言ってた…僕が知ってる神様は角がある…」
美麗
「この世界で神と呼ばれる者には翼があり、悪魔と呼ばれる者には角がある…」
ユミカ
「やだぁ…まさか神様じゃなくて本当は悪魔!」
美麗
「その可能性もあるって事… でも、今は考えても分からない…何時来るか分からない神様を待つしかないわね」
ユミカ
「自称神様ね!」
亮介
「僕はこっちの世界に来て得したから神様だと思ったけど…その能力で損した人は神様を悪魔と思うんじゃないかな」
美麗
「なんにしろ、あたし達は神様が来るまでの待つしかないね」
ユミカ
「それでもいくつか対応策を考えましょう」
3人で話し合ってると、美麗が幸之助の意見も聞きたいと言いだしたので亮介が幸之助に電話をかける…すると幸之助が明日ニジTVに行くからそこで話し合いたいと言って来た。3人は幸之助の申し出を了承して明日話し合う事になった。
【対立】
24:40
亮介が自宅マンションの地下駐車場に入るとスマホがなった。画面を見ると桜からだ亮介は着信をスルーして車を止めると今度はメールが来た。
“神様の角と一緒なの”
それを見た亮介が慌てて電話をかける。
桜
「もしもし…」
亮介
「神様の角といるのか!」
桜
「今、あなたのマンションの近くに居るの3人で話がしたいんだけど…」
亮介
「3人?僕も会いたかったんだ」
亮介はマンション最上階の自宅に入ると直ぐに桜に電話をした。
桜
「ナイスタイミング、着いたよ」
亮介
「リビングに居るから入って来て」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます