第5話 新たなスキル
一度ダンジョンから地上に帰還した俺は、ステータス画面を見る。
「110レベルになった際にSPを100入手したんだな。100レベルを超えてからはレベルが10アップするごとにSPを100得られるらしいし」
まあ、その辺りについては後回しでいい。
夢見ダンジョンを攻略する上で困る場面もないし、SPを急いで使う必要はないだろう。
というわけで、俺は再びダンジョン内転移を発動し、夢見ダンジョンに挑む。
『ダンジョン攻略報酬 レベルが7アップしました』
『ダンジョン攻略報酬 レベルが7アップしました』
3回攻略する頃には、外は暗くなり始めていた。
2日連続帰りが遅くなるのもあれなので、ここで今日は終わることにした。
「ただいまー」
「おかえり、お兄ちゃん。夕ご飯はあと30分くらいでできるから」
「おっけー」
華と軽く言葉を交わした後、俺は自室に戻り、改めてステータス画面を見た。
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天音 凛 19歳 男 レベル:130
SP:300
HP:1050/1090 MP:110/210
攻撃力:290
耐久力:200
速 度:250
知 性:180
精神力:130
幸 運:250
スキル:ダンジョン内転移LV10・身体強化LV3・初級魔法LV3
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「改めて見ても、とんでもないことになってるな……」
昨日の朝の時点で、俺のレベルは94しかなかった。
それがたった2日で130になっている。
間違いなく、過去に類を見ない成長速度。
ダンジョン内転移様様だ。
さて、それじゃさっそく300もあるSPを何に振り分けるか考えるとしよう。
スキルの欄をタッチし、詳細を見る。
まずは既に保有しているスキルについて。
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ダンジョン内転移LV10→LV11(必要SP:500)
身体強化LV3→LV4(必要SP:40)
初級魔法LV3→LV4(必要SP:40)
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「ダンジョン内転移に必要なSPが一気に膨れ上がってるな……」
LV10になるまでは、レベル×10のSPが必要だったことを考慮すれば、その差は歴然だ。
ただ必要SPが上がった分、レベルアップ時の効果も期待できるはずだ。
残る二つのスキルのうち、身体強化は攻撃力、耐久力、速度の数値を少しだけ上げてくれる。
初級魔法はその名の通り簡単な魔法が使えるようになるだけで、ステータス自体に影響は与えない。LVを上げれば威力自体は増すけれど。
俺の戦い方から考えて、初級魔法より身体強化のレベルを上げる方が恩恵は大きい。
しかし、俺はそれを選ばなかった。
保有スキル一覧を閉じ、新規スキル一覧を表示する。
そこには剣術、治癒魔法、索敵といった、俺が獲得できる様々なスキルが載っていた。
勢いよくスクロールし、目当てのスキルを見つける。
「あった。これだ」
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鑑定LV1(必要SP:200)
アイテムボックスLV1(必要SP:200)
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この二つは、レベル100を超えることで入手できるようになる中級スキルだ。
鑑定は、使用すれば魔物のステータスや迷宮資源の情報を確認できるようになるため、ダンジョン攻略においてかなり有用なスキルである。
パーティのうち誰か一人は保有しておくべきスキルだと言われており、ソロ攻略が基本な俺にとっては必須のスキルだ。
もう一つ、ソロ冒険者に必須のスキルがある。
それがアイテムボックスだ。
武器や道具、魔物の素材などを異空間に保管することができるスキルであり、これによって不測の事態に備えることも、これまで手に持つ余裕がないため諦めてきた迷宮資源を回収することもできるようになる。
「どちらとも200SPが必要だから、両方は取れないのか。まあ、明日からもしばらく夢見ダンジョンに通うつもりだし、鑑定はそこまで急ぎではないな。よしっ、決めた」
俺は200SPを使い、アイテムボックスLV1を入手する。
まだスキルレベルが低いため保管できる量は少ないが、それでも十分活躍してくれるだろう。
その後、俺は華の作ってくれた夕食を美味しく頂き、明日に備えて早めに眠るのだった。
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天音 凛 19歳 男 レベル:130
SP:100
HP:1050/1090 MP:110/210
攻撃力:290
耐久力:200
速 度:250
知 性:180
精神力:130
幸 運:250
スキル:ダンジョン内転移LV10・身体強化LV3・初級魔法LV3・アイテムボックスLV1
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