第6話~アクト~

そんな過去を、いや、前世を思い出した。

オレはエリは死んだのかと思ったが、この世界には魔法があるらしく致命傷だったがなんとか命を取り留めた。

そっから、1週間、

いっこうに起きないエリに焦りを感じた。おれはメイドにお願いして、なんとかエリと同じ部屋になった。

エリが心配だからとから、もしエリが目覚めた時に1人だったら寂しいからと適当なことを言ったが、正直なんでそんなことをしたのかって言われると分からない。

これは双子の感だ。

それから、エリの寝顔をよく見るようになった。

なぜか、エリは空に見えてしまう。

都合よく俺と同じように空だったら謝ることが出来るのに…


だめだ。現実を見ないと…


この一週間で、メイドたちの話を聞いたり、絵本を読んでもらったりして、情報を集めた。絵本ってところはしょうがない。だってオレ1歳だから。うん、しょうがないんだ…


それから分かったことがある。

この国、いや世界は地球とは違う。

ここは、ニテユールという国のフニトフーセという大国。王様がいる。治安もよく、優れた技術、美味しい食べ物を持つ豊かな国みたいだ。

オレたちの父親は公爵らしい。なんと公爵!

公爵は、五等の爵位の、公・侯・伯・子・男の1番のお偉いさん。王様の次に権力があるんじゃないか?

オレは長男で、エリが長女。

ということが分かった。


ちなみにアクトは、元気でいたずらっ子でも

可愛くて素直ないい子。よく、エリと2人でメイドさんたちにちょっとしたいたずらをしたのが可愛かったみたいだ。

だからか、オレが急に無口になったり、喋り方があまりにも上手かったり、難しい言葉を使うと、エリが倒れたショックで頭がおかしくなったのだと医者を呼ばれる……

ごめんなさい。気をつけます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る