第4話 ~アクト~

エリがたおれちゃった。ぼくとエリでユアにないしょでおにわを、はしっていちゃら、エリがこけちゃって、いしにぶつかっちゃった。

(エリシアこと、エリが倒れた。ぼく

と エリでユアに内緒で、お庭を

走っていたら、エリが転けて石にぶ

った。)

あたまからあかいえきをながすエリをみて、こわくなった。

もう、僕の大事な人を奪わないで。僕をオレを置いていかないで…

この時僕は、前世の記憶を思い出した。今のアクトの双子の姉のエリが倒れてる姿が、前世での双子の姉の空が死んだ時と重なった。そっからは、よく覚えてない。オレたちを探していた、メイドたちがオレたちを見つけ、対処してくれた。また、また何も出来なかった。それが悔しくて、そして、前世の記憶や

姉の空のことを思い出して、ベットの上で泣きまくった。メイドたちは、エリが倒れた事や血を見てしまったことで泣いているのかと思ったらしく、そっとしといてくれた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前世のオレは無口だった。空は重度な人見知りで、人と話すのが苦手だった。理由は、空は忘れてるけど、オレたちの親が原因だ。

オレたちは幼い頃からよくDVを受けてた。

何もしてなくても殴られる。喜んでくれるようにがんばった。でも、家族で笑うことはなかった。

両親は、事故で死んだ。その時に初めて、他の大人たちはオレたちがDVを受けてることに気づいた。警察の優しさで、公にならずオレたちが暴力を受けてることはごく一部の人しか知らない。だから、そのせいでいじめられることはなかった。でも、オレたちの心はそんな簡単に戻らない。


オレは知らなかった。オレが寝てる時に空が守ってくれていたことに……

空はオレより体もボロボロで、心が弱くなって閉まっていた。

空はこの記憶がないみたいだ。お医者さんは、自分で自分の記憶を消したと言ってた。

だけど、体は覚えてるのか、空は病気のように人見知りになってしまった。オレは何も出来なかった。


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