第2話 大学で学んできたこと

それから北野君は大学へ行くため、私はアルバイトに行くため同じ駅で下車し、手を振り別れた。


アルバイト先から駅までは近いが、沢山考えさせられた。



なぜ、この大学に入ったのだろうか。

 -特にやりたい分野が無かったから。


なぜ、教育系に就職しないのか。

 ー何かを教えたいわけではないし、教育は公民館の社会教育やYouTubeという場を使って行うことが出来るし、わざわざ就職先にしなくてもいいや。


将来何したいの?

 ーお店を経営したいな。


その為に何するの?

 ー税理士の勉強する。


大学での学び活かさないの?

 ー…。


大学では様々なことを学んだ。


例えば、外国人児童について。


外国から来た家族連れの外国人(主にブラジル人が多い)が一定の地域に集まり文化が異なり暗黙の了解が通じないため治安が悪くなる。そこにいた日本人もその地域から引っ越しをするため外国人しかいない日本の小、中学校が生まれており、そこでは日本語以外の言語が求められていると言うこと。


安く服を購入できることも有り貧富の差が最近では分かりづらいこと。ワーキングプアで親が家にいない事も何も分からず学校は何の対応も出来ないということ。

気付かない間に貧困の連鎖になっていること。


教師の多忙化。

事務的な仕事や部活動に時間を持って行かれるている。また教師はみなし残業で働かされていること。だから、給料が高い。そして、ワークライフバランスが取れていないことや職場が閉鎖的な事もあり精神的に追い込まれる人が多いと言うこと。


地域との繋がりが薄くなっているため親一人で子育てをしている方は誰にも頼ることが出来ず、どうしようもなくなって無理心中される方もいると言うこと。


他にももっともっと、色んな事を学んだ。


のに…


私は、何一つ活かせれていないし、何して良いか分からずその場で立ち止まったまま。


何か、してあげられることはないのかな。


悲しくて悔しい。


アフターコロナにより、企業の99%以上が中小企業であり経営が上手くいかず、沢山の中小企業が破綻するのは目に見えてる。


そうしたらそこで働いていた家族も上記のような苦しい生活になるのだろう。


先は見えるけど動けない。


中小企業に経営アドバイス出来るほどの知識を蓄えていない。


そんなこんな色々と考えているとアルバイト先についた。

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