第2章 共に歩む道
1、智明と鞠へ
第28話 智明を恥じらせる計画 1
俺はさんざん悩んで穂高に告白した。
何時も心の中に穂高が居たから、である。
そして俺は穂高と付き合う事になった。
残念ながら不安は拭えない。
何が不安かと言えば.....俺の身に何か起こってそして穂高が巻き添えになるんじゃないかという恐怖だ。
彼女を巻き添えにする訳にはいかない。
思いながら居ると俺は穂高に呼ばれ。
また穂高の実家に向かった。
そして古びた呼び鈴を押すと。
扉が勢いよく数秒して開く。
ガラッ
「あ!お姉ちゃんの彼氏さんだ!」
「こら!彼氏ってそんな言い方無いでしょう。甘」
そして久々の甘ちゃんとが穂高が顔を見せてくれた。
俺はその様子に大変だな、と少しだけ苦笑する。
穂高は、ううん大丈夫ですよ大博さん、とポニテのエプロンで少しだけ紅潮した笑顔を見せる。
俺はその姿を見ながら、少しだけ笑みを浮かべた。
すると更に奥から誰かが来る。
「お兄ちゃん。お久しぶり!」
「えっと、蜜ちゃんだね。久々だね」
「.....」
マジマジと見てくる蜜ちゃん。
俺は???を浮かべながら見つめる。
すると蜜ちゃんは俺にニコッと笑顔を見せた。
そしてこう言う。
「お兄ちゃん。前会った時より笑顔が増えた!明るくなったね!」
「.....え?.....笑顔がか?」
「うん。それはお姉ちゃんと付き合い始めたから?」
「.....そうかもな」
俺は、よし、と言いながら蜜ちゃんを抱え上げる。
蜜ちゃんは突然の事に驚きながらも、きゃー、と笑顔だった。
甘ちゃんも俺にせがむ。
その姿を見ながら穂高は柔和になる。
俺は聞いた。
「.....お父さんは入院しているんだっけな」
「はい。父は今、あの病院に入院しています。本当に有難うです。お母様といい皆さんが色々とやってくれましたからね。大博さん」
「まあ俺は何も出来なかったけどな」
「何を言っているんですか?大博さんが居たから.....解決していった問題です。だから感謝しか無いですよ。今も昔もずっと」
乗り越える事。
それが大変だろうと思いながら俺は穂高を見る。
だけど穂高は柔和な感じだった。
少しだけでも落ち着いたのだろうか。
思いながら見る。
大博さんが居たから!と穂高は腰に手を当てた。
そして周りの蜜ちゃん、甘ちゃんも、です!、と腰に手を真似して当てる。
俺は、そうだな、と.....少しだけ笑みを浮かべる。
しかしそれはそうと。
「お兄さんは今、働きに行っているのか」
「ですね。でも少しだけ余裕が出来た様に見えます。生活保護になってから」
「.....そうか」
「.....本当に感謝です。大博さん」
そして頬にキスをしてくる穂高。
俺は、お、オイ.....、と驚愕しながら見る。
甘ちゃんと蜜ちゃんも(≧∇≦)的な表情を浮かべる。
穂高はニコッとしながら、だって彼女ですから、と言う。
「.....まったくな」
「えへへ」
俺は赤面しながら頬を掻く。
それから思い出してから穂高を見る。
どうして呼び出したんだ、と聞く。
すると穂高は、はい。智明さんの件ですよ、と笑顔を見せる。
「.....智明?アイツがどうしたって?」
「あれ?忘れたんですか?デートプランですよ」
「.....あ.....成程な。忘れてた。お前と居て幸せだったから」
「.....へ?.....も、もう.....」
恥ずかしい事を言わないで下さい、と真っ赤に俺にモジモジする穂高。
ハハハと俺は笑みを浮かべる。
そして穂高に招かれて穂高の親父さんが居た場所に向かう。
それからお茶淹れますから、と穂高は笑顔で去って行く。
俺、甘ちゃん、蜜ちゃんが残った。
「お兄ちゃん」
「何だ。蜜ちゃん」
「お姉ちゃんで決めた決め手はどこですか」
「.....へ?」
甘ちゃんと蜜ちゃんは顔を見合わせてからニヤニヤする。
俺は青ざめながら.....、お。おう、と思った。
そして玩具のマイクを取り出す、甘ちゃん。
それから頷き合って蜜ちゃんがそのまま聞いてきた。
「お兄ちゃん.....覚悟してね」
「そうそう。あはは」
「.....こ、困るぞ。色々と」
「ダーメ。困っちゃったら駄目だよ。あはは」
そして質問が始まった。
先ずは好きになった部分。
それから出会い。
そして何処を好きになったのか、とか。
すると蜜ちゃんと甘ちゃんの襟が掴まれた。
「もー!何をしているの!」
「なにって?質問タイムだよお姉ちゃん」
「困っているでしょ!大博さんが!」
「えー」
あっち行って、と誘導する穂高。
えー。イヤー、とぶーたれる二人に俺は苦笑い。
それからそんな二人に言う。
じゃあ今度みんなで遊びに行こう。俺が奢ってやるから。それで良いか?と。
だから偉い子で居ないと駄目だぞ、とも言う。
蜜ちゃんと甘ちゃんが目を輝かせた。
「え!?本当に!?お兄ちゃん!」
「本当に!?」
「ああ。だから今だけ大人しくだぞ」
「「わかったー」」
甘ちゃんと蜜ちゃんはニコニコした。
大博さん.....と困惑する穂高。
これぐらいしないと子供は落ち着かない。
それに.....穂高に色々と恩返しをしたいしな。
俺は笑みを浮かべながらそう穂高に告げる。
「大博さんが良いなら良いですけど.....」
「お礼だよ。穂高」
「ムー.....」
「ハハハ」
そして穂高に言い聞かせて。
苦笑する穂高に座る様に促した。
それから.....穂高は座る。
でも大博さん。あまり甘やかさないで下さいね、と釘を刺された。
俺は、そ。そうだな、と苦笑い。
「全く。私のあなたは甘いですから」
「.....あなた?」
「.....は!い、いや!そういういみじゃにゃいです!」
「.....噛み噛みだな。というかその言葉だと俺が夫って事か?」
えっと.....えっと.....。
と真っ赤で困惑する穂高。
俺は苦笑しながら穂高の頭に手を添える。
すると甘ちゃんと蜜ちゃんが、キャー、という顔をする。
「お前は将来の花嫁だからな」
「.....甘と蜜が見ていますよ大博さん.....恥ずかしいんですけど.....」
「お前がよくやっていたじゃ無いか。俺と会った頃。恥ずかしい事」
「.....そ、そうですけど.....」
俺は将来の花嫁になる真っ赤になっている女性を見ながら。
エプロンを外す姿を確認してから喋った。
で、智明の話だけど、と、だ。
するとポニテを外しながら、あ。ですです、と頷いた。
「私の考えですけど.....やっぱりお店かなって思います。近所に知り合いのお店が有るので.....そこでプレゼントで恥ずかしくしてやりましょう」
「.....おぬしも悪よのう?」
「ですね。悪代官様。.....あはは」
そんな会話をしながら俺は甘ちゃんと蜜ちゃんを見る。
二人は大人しく遊んだりしていた。
俺はその姿を見ながら穂高を見ると。
私達もデートしましょう。
と笑顔になった。
「だな。次は何処に行きたいとかあるか」
「博物館とかどうですか?歴史とか.....」
それから暫く会話しながら。
その序でにプレゼントを選ぼう、という感じになり。
今度、街に出る事になった。
智明のアホめ。
覚悟してろよ、とニヤッとして思いながら、だ。
アイツにさんざんやられた分を返してやる。
倍返しだ!
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