第32話あってはならない物。そして出会い
「お久しぶりです。ギルドマスター。」
そう言って頭を下げると、それを見ていたリリとモモ以外そうに声をあげた。
「えっ、この髭親父がギルドマスター?何処にでもいるドワーフのおっさんじゃない。」
「だめよモモ。思っていても言っちゃダメなこともあるのですよ。」
二人の会話に苦笑いの私とシェーンさんドリトルだった。
(貴方たち、かなり失礼な事言ってるんだぞ・・・。)と思いながらもマスターの部屋へ案内された。そして、そのころ城門では・・・。
「君。アーレスは初めて来るのかな?身分証明できる物はあるかなあ?あるなら見せて欲しいのだが・・・。」
「わるい、そう言うのはないんだ、人を探して旅をしているんでね。」
「そうなのかい、じゃ 悪いが銅貨1枚預けてもらえるかなあ、あと、この紙に名前書いて、町を出るときには返せるからね。」そう言うと、頷いて素直に渡して聞いてきた。
「それじゃ、ギルドって何処にあるの?」
「ああ、それじゃ、ここを真っ直ぐ行った所にあるよ、賑やかだから すぐに解るはずだ。」そう言うと「ありがとう」と一言告げてギルドへ向かっていった。全身を黒いローブで隠していたが、腰には二本の剣が見えていた。ただ、頭のあたりに膨らみがあり角か何かを隠しているようだった。
そして、御劔の里では。
「ラミア様、いい加減、いじけるのはやめてください。アティ様と一緒に行けなかったぐらいで・・・。しかたないでしょ、ラミア様には里に居てもらわないと困るのですから・・・。」
「だって・・・。アティの冒険者になる瞬間が見れないんだよ・・。」と、いじけるラミアと、飽きれ顔のシルカ、町長のグラスの3人の元にメイドが飛び込んできた。
「報告します。アストラル教国のラミア商会支部より、教国内にて突然人が狂い、回りの人を殺して回ると言う事件が多発、そして、それらは大聖堂へ行った後の人に多く、大麻とかアヘンとか言っていたようです。」
大麻?アヘン?そう言えば亜門お兄ちゃんが残した<危険物手帳>の麻薬って所に阿片ってあったなあ。この世界では大麻はあるが、悪用の仕方は存在しないし阿片は、それ事態がないって・・。だけど、それらは人を狂わせ、全てを不幸に落とす悪魔の薬となるって・・・。
「アストラル支部には調査を、他の支部には、薬の流通に厳重に注意して、見た事のない薬は回収させなさい。」
「「「はい。」」」
(アストラル教国・・・。なぜ、この世界にないはずの阿片が・・・。)
そして、アーレスのギルドでは。
黒いローブの男がカウンター越しに受付嬢に訪ねていた。「ギルドマスターかこの町に詳しい人に会いたいのだが・・・」そう告げると受付嬢は「マスターは今来客中ですので少々お待ちくださいね。」と言って部屋へと呼びに向かった。
「マスター、お客様が来ていますよ」
「ワシに客だと、だれだ。」と聞いた次の瞬間。
ギルドのホールにて、巨大なオーラと共に爆発が起こった。
急いでホールに向かうと、そこには、数人の冒険者が吹っ飛ばされて、その中心には黒いローブの男が立っていた。その男は、被っていたフードが捲れてその顔が現れていて、それを見たとき私は驚いて動けなかった。なぜなら、その男に頭には、私が見慣れた角があったからだ。 そう、龍人族の角が。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます