リアル宝さがし!



 せっかく雪が消えて、日没の時間も伸びて、春が来るんじゃないかーって気分になっていたんですが、一昨日から雪で、周囲はすっかり冬に逆戻りです。


 昨日はホワイトアウトがひどくて、ライトをつけていない車なんて、全然見えないし、信号機すら危ういくらい。恐ろしいと思いました。


 今日も一日中、シンシンと雪が降っております。あー、帰り道が恐ろしい。今朝は、主要道路でも路面がガタボコしていて、ハンドルが操作不能ですよ。滑ったら終わり。滑ったまま神に祈りましょう! という状況。途中、事故っている車あり、故障車ありいつも30分で通える道を2時間かけて通勤です。

 

 さてさて。昨日はですねー。あまりに雪が降っているので、上司から「一時間早く帰っていいお! 指令」が出ました。うちの職場ね。給料安いし、休みも少なくてブラック企業っぽいんですけれども、こういうところは優しいんです。「みんな、帰れ、帰れ」って言われて、気分よく帰宅。帰宅ラッシュに巻き込まれないだけ、早く自宅に帰ることができました。


 しかし——。帰宅してみると、朝片付けたはずの雪が、また積もっているわけです。これは、こまめにやらんと、年末の時みたいに、氷はがしに苦労する! そう思った私は、さっそく子どもたちを家の中に押し込め(手伝ってもらうと、余計に時間がかかる)、雪片付け開始。夢中になること40分。やっと雪が片付きました。

 

 途中、せっかく片付けた雪が、強風で戻って来るし、自分にもふっかかって、雪だるま状態。もう無我夢中です。自宅に戻ってほっと一息——と思いきや。ない。スマホがない……だと!?


 鞄の中にもない。自宅内にもない。車の中にもない。けれども、車のエンジンをかけると、Bluetoothで繋がっている音楽は、バンバン流れます。つまり、スマホはこの近くのどこかにあるってこと。職場の携帯から電話をかけてみますが、バイブの音はどこからもしない。一体どうしたものか——。


 そこでiPadを使って、iPhone捜しアプリを起動! iPhoneって便利ですよね。どこにあるのか位置情報が見られます。iPadで検索してみると、どうやら自宅の前になっています。

 

 娘「GPSはズレることあるよ。家の中にあっても、家の外で表示されるもん」。


 いやいや。もしかしたら、雪かきしていた時に落としたのかも!? 位置情報だけではよくわからないので、今度は音を鳴らすボタンをタップ。そうすると、どうでしょう。いくらマナーモードにしておいても、iPhoneは音を鳴らしてくれるんですよ。これ、便利ですね。


 家の中では聞こえない。外に出てみる。おおお、どこかで私を呼んでいるではないか!


 そこからがまた大変でした。薄暗い屋外。雪が吹雪く中、娘たち3人と音を頼りに雪掘り作業です。スマホって平べったいから、引っかからないんですよね。立体物だと、すぐに見つかるんでしょうけれども。


「あ、こっち」

「こっちにくると音が小さくなるから、こっちだ」


 何度も何度も、音を鳴らし、必死に捜索した結果。正味15分程度かかって、iPhoneが雪の下から掘り起こされたのでしたー。いやあ、丈夫ですね。雪の中に埋もれていても、ちっとも不具合なし。いやあ、焦りました。雪が解ければ出てくるでしょうけれども、車を止めたすぐ横だったから。もし、万が一、車で踏んだらお陀仏ですよね~。ほっとした。


 3人ともへとへとです。


「お母さん。これからは、スマホをポケットに入れて、雪かきしちゃだめだよ」


 長女にはお説教をされて、しょんぼり。早く帰宅できてうれしかったのに、散々です~。まあ、ちょっとリアル宝さがしごっこをしたみたいで楽しかったということもありますけれども……。その後、すぐにお風呂に入りましたが、みんな手も足もジンジンと赤くなっちゃって。本当に寒かったです。下の子なんて、やせっぽっちですから。ガチガチ歯が鳴っていました。ごめんー。


 みなさんも雪かきの時は、スマホをポケットにいれちゃいけませんからね! お気をつけて~。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る