ステージには魔物が住む


 今日は文化の日ですねー。いつもだったら「町内芋煮会」のイベントがある日ですが、このコロナ禍で中止。やったー。よかった! 町内会を上げてのイベントなもので、町内会、老人会、育成会……みんなで運営って話になるわけです。育成会長としては、この大仕事がなくなっただけでほっと一息。開催されていたら、ビンゴ大会をしきらなくてはいけなくなるんですよー。今回ばかりはコロナ様様です。


 さて、我が家の長女。全国大会を目の前にして、体調がすこぶる悪いです。月曜日は腹痛で学校を欠席。昨日の朝から唇が腫れて痛いっていうんですよ。これじゃあ、楽器が吹けない。義母にお願いして、皮膚科を受診させましたが、ヘルペスなのか、細菌感染なのか原因不明。全国大会があるということを伝えて、ありったけの薬を処方してもらっての帰宅です。


 今日も一日練習ですが、最後の練習になるので、とりあえず学校に行きました。本人も焦っているのだと思います。二日間練習を休んだうえに、今日まで練習に出られないと、やっぱり不安なんでしょうね。


 音楽の分野に限ったことではありませんが、こういった大きなイベントの前には、アクシデントが付きものですね。

 先日、Twitterで「ステージ上で起きたアクシデント」的なタグがトレンド入りしていたので、見てみました。


 超有名オーケストラ。曲の一番盛り上がっているところで、ティンパニーが割れるという動画。指揮者が興奮しすぎてステージから落下する動画。初っ端から指揮棒が飛んで行ったのに、気が付かない指揮者の動画……等々。面白い動画盛りだくさんん。

 特に面白かったのは某有名コンクールのファイナル。いきなり予定していた曲とは違う曲を演奏しだすオーケストラに驚愕の表情を見せながらも、最後まで弾き切ったピアニストの動画。いや、笑ってしまいますが、これってなんでだろうって思いますよねー。指揮者とオーケストラは素知らぬフリですよ。しかも、前奏超短い曲。これで弾き切るんだから、さすがフィアナリスト。困惑した顔が途中からは、怒りの形相に。なんだか同情していまいました。


 このコンクールは超有名なんですが、いろいろ曰くもあるものなので、なんだかそこは、悪意も感じ取れます。まあ、その話は後日。


 ステージや本番って「魔物がすむ」という表現をよくします。「なにが起こるかわからない」ってことですよね。


 かくいう私も、いろいろなステージを体験しておりますが、極めつけひどかったのは社会人合唱団の時の全国大会です。札幌にあるKitaraホールってとっても素晴らしい会場での出来事でした。


 私にとったら初めての全国大会の舞台ですし、歌ったこともない素敵なホールに圧倒されて、もう緊張しまくりです。私、あがり症です。みんなには「えー、見えない」って言われるんですけれども、もうステージに上がる前は、目の前がぐらんぐらん船にでも乗っているように歪んで見えるんですよね。ですから、大して気が付きませんでしたが、その時の演奏中。指揮者の先生が変な顔をして、それから笑いを堪えているんです。

 

 そもそも、本番でいきなり練習とは違うことをしだす指揮者でしたから、またいつものことかと、団員のほうが臨機応変に対応しましたが——。ステージを下りた先生。一言。


「ソロのところで、団長の入れ歯が落ちた——」


 私の所属していた合唱団は、年齢層が幅広くて、当時の団長は60すぎの男性でした。一緒に歌っている私たちは、もちろん見ることは叶いませんが、先生からは丸見え。もう笑うしかない。


「おめえ! 指揮できるか!!」


 先生のどやされて団長も苦笑いです。「ちゃんとくっつけてきたんだけどな~」って。団長、別の遠征大会では、酔っぱらって肋骨骨折したことも。もー、トラブルメーカーでしたけれども、みんなに愛されていた人です。


 愉快でのんびりとした居心地のいい合唱団でした。今は新しい人が入りませんし、高齢化しています。当時の団長は数年前にお亡くなりになりました。なかなか音楽をやっていくにも難儀な時代です。古い団を存続させるというよりは、新しい団が産まれている。そういうところでしょうか。


 ともかく。本番までに娘の唇が治るといいんですが。一応ソロもある。なんとか治って欲しいなーと思います。


 さてー。休みですが朝から弁当つくりをして、これから学校に行って打ち合わせです! 母たちももうひと踏ん張り、頑張ってきます。

 

 みなさん、よい休日を!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る