「妖怪博士」


 体調不良が続いています。吹奏楽のお手伝いでの疲労だけではないんだろうな。きっと、職場の部署替えもストレスなんだと思います。自分よりも年上の同職種の人にいろいろと指導をするのは、気を遣うし、負担が大きいようです。


 昨日は、有休をとりました。あまりにも体調が悪いからです。今週になってから、食事らしい食事ができない。離婚してから、少しのストレスで食欲不振がやってきます。食べても消化器系が悪くて出て行っちゃうんです笑 味覚障害もひどくなります。「しょっぱい」というのがわかりません。料理をする気にもなれず、外食ばっかり。娘たちは喜んでおりますが。

 それからですね。股関節が痛いんですよね~。先天性股関節脱臼をやっているんですが、そのおかげか。元気なほうの股関節が昔から弱い。かばうんでしょうね。先天性股関節脱臼だと、四十代越えてくると人工関節になる人が多いと聞きます。私もそろそろ限界でしょうか……。


 今日はやっと読み終わった「妖怪博士」について少し。江戸川乱歩の少年探偵団シリーズ3です。「怪人二十面相」「少年探偵団」の続編ですね。

 いや。まずタイトルが怖い。「妖怪博士」ってなんだよって。

 内容は、少年探偵団の一人相川くんが、怪しい老人を見つけるところから始まるんです。その奇怪な老人が妖怪博士こと蛭田博士なんですけれども。彼はまんまと蛭田博士に騙されて、監禁されてしまうんです。で、催眠術を掛けられ、父親が保有する機密文書を持ち出して行方をくらませてしまうんです。相川くんを助けようと奔走する探偵団ですが、次々と蛭田博士の罠にかかってしまい、つかまってしまいます。

 そこで登場するのが明智探偵。相川くんのお父さん、機密文書を取り返そうと明智探偵を頼りにするんです。ところがところが、そこに出てくるのが殿村探偵という怪しげな探偵。彼は明智探偵よりも早く、この事件を解決すると宣言し、そして実際に蛭田博士の悪事を暴き、機密文書と子供たちを発見する——という話しなんですけれども。


 みなさんお分かりですよね。蛭田博士も殿村探偵も正体は怪人二十面相。1,2巻で明智探偵と少年探偵団に痛い目を見せられた怪人二十面相が、ここでも登場をして、少年探偵団に復讐をするという内容。それから、自分で起こした事件を、マスコミや警察の目の前で、明智探偵よりも先に華麗に解決してしまうことで、明智に恥をかかせるという趣向。


 ここまで読むと——え? ええ? なに? 怪人二十面相は小学5,6年生相手に本気で嫌がらせしているってこと? それから、自分で起こした事件を解決して、「へへ。ざまあみろ」って明智に言いたいってこと?


 ねえねえ。それってちっさい復讐じゃないかー! って笑ってしまうわけですよ。もうおかしい。ニマニマが止まりません。大人のくせにね。小学生相手に本気の仕掛けです。


 怪人二十面相の素顔は謎に包まれている——と明智は言いますが、ところどころで登場する美男子の若い男の顔が、素顔なんじゃないかと読者は信じてしまいますし、そうなって欲しいという希望。やっぱりイケメンがいいでしょう? 

 昔から、ヒーローよりも敵役に惹かれる女です。明智より怪人二十面相が好き。


 最後はオオコウモリにまで変装しちゃっての方の入れよう笑

 怪人二十面相が愛らしく思えますね。


 内容だけ見ると「ええ?」「え?」な展開なのに、最初から最後まで手に汗握るその書き方。惹きつけ方。素晴らしい作品です。怪人二十面相の仕業でしょう? ここで逃げられるんでしょう? ってわかっていても、つい読んでしまう。そして、最後には「ああ~。よかった」って思ってしまう。

 子どもにもわかりやすく、大人も楽しめる。いやあ、本当にいいですね。少年探偵団シリーズ。

 長女も夢中です。最近、私が読み終わる前に図書室に返却されちゃうものですから、この妖怪博士からは、自分で購入して読んでいこうと思っています。次は「大金塊」。美術品ばかりを狙っていた怪人二十面相が、金塊!? 今から楽しみです。

 

 あ、因みに、毎回最後には、怪人二十面相は、捕まるか死んだと思われるか——なんですが、さて。次回も出てくるのでしょうか? 出てくるよね。出てこないと困ります。


 子どものような気持ちに戻って、少年探偵団の世界に浸る。これ、結構癒しです~。


 昨日はせっかくお休みもらって、予定を組んでいたのに学校から電話。ケガでもしたんじゃないかと慌てて出たところ、電話口は長女で「エプロン忘れた……」ですって。調理実習だったんですよね~。夕方、迎えに行けば、吹部のお手伝いをする羽目になり、先日のチューバくん。私に懐いたんでしょうね。ああだこうだと話しかけてくるんです。相変わらずの七三わけ。可愛いじゃねーか。


 さて、今日も半日が経過。体調不良を訴えていらっしゃる方が多いです。こういう時は、なーんもしないか、好きなことだけする。「するべきだ」論は置いておいて、のんびりするしかないんですよね~。そんなひと時に少年探偵団はお勧めでーす。


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