トモダチってなあに?



 毎日暑いですね~。まだ6月だというのに、エアコン活動開始です。

 えっとですね。このエッセイ、なんと100話なんです笑


 ここのところ、長女のことで我が家はてんやわんやです。来週、修学旅行なんですね。で、荷物のバッグの件で、彼女、友達がどんなものを持参するのか気にしているんです。


「直接、友達に聞けばいいでしょう?」


 しかし、彼女はこう言います。


「私、聞ける人いないし」


 衝撃です。いやね、そう友達と仲良くしている子ではなかったと思ってはいました。休み時間には図書館に通っているようですし、友達と遊んでいる素振りが見られない。しかし、吹奏楽で一緒の子もいるわけで。そういう子と話が出来ないなのかと問い詰めました。

 

 彼女の話はこうです。昨年度末にあった、アンサンブルコンテストのチーム分けの際に、五年生なのに、一人だけ(正確に言うと、男子は一人いたが)後輩のチームにくっつけられたため、他のチームに所属していた同級生たちと疎遠になったということ。

 昨年、信頼していた先輩に意地悪なことをされたのがショックで、みんなにもされるのではないかと心配になると、怖くて話しかけられないということ。

 でも、自分は一人で過ごす時間も好き。同級生と合わない会話を我慢してするのは辛いということ。


 以上のような話を切々と私に話してくれました。確かに、アンサンブルの時は、一人で練習した、なんて話もよく聞いて、「なんでこんなチームわけするんだよ」と顧問の先生を恨んだこともあります。うちの娘は年下の子の面倒を見るのが得意なので、致し方ないと思っていたんですけれども。まさか、それが、今の今まで尾を引いているとは思ってもみませんでした。

 なにせ、彼女。「学校は楽しい」といって出かけていきますし、帰宅をすれば、クラスの様子を話してくれていたので、正直、親としては衝撃でした。


 以前からエッセイでも触れていたんですけれども、長女は私の幼少期に大変似ております。そこで、私のことを振り返ってみると……なるほど。私も似たような気質なのです。

 今でこそ笑われますが、本質は「人見知りの引っ込み思案タイプ」。小学校、中学校、高校時代と、気の合う子が数名いた程度で、基本的には一人で過ごすのが好きでした。ただし、まるっきり一人は寂しいという人間です。

 家族もそうですが、他人と長時間、同じ空気を吸っているのは息苦しくて、宿泊を伴うイベントは、すっごく苦痛でした。


 それを踏まえると、きっと彼女は一人でいることには苦痛はないのではないかと思います。自分が我慢する時間を過ごすなら、一人で好きにしていたい。そういう子なんだとは思うんですけれども、親としては、やはり心配になるものです。


 私の幼少期の経験を含めて、彼女と話をしました。


「そそ。それな。私、友達の話が詰まらないんだ。なんだか合わないし」


「でもさ。一人の時間は大事だけれども、ずっと一人も寂しくない?」


「それもあるな」


 彼女はモヤモヤとしている様子です。そこで、どれほどの効果がるかはわかりませんが、スクールカウンセラーの予約を取ることにしました。連絡帳に記載すると、さっそく担任の先生が娘と面談をしてくれたそうです。帰宅をした彼女、

「先生と話したら、少しなんとなくすっきりした。私と吹部の子たちとはタイプ違いの問題ではないかって言われた。なんとなくそう思った。だって、○○ちゃんたちとは、違うもんな~」

 とのこと。


 いやね。確かに変わった子だと思います。血筋的にも変わっております。私の父はアフリカに学校を建てたい、アフリカビジネスをやるぞ、なんて言って、アフリカに行っていた人です。そして、私もこうでしょう? 義母とも話ましたが、「周囲の子が幼いわよね。あの子は大人だから」と言っていたのを聞いて、それも納得。


 我が娘ながら、なかなか大人びている彼女。なにせ、少年探偵団に夢中になったり、水木しげるに夢中になったりしている子です。友達とべったりくっついて、テレビの話で盛り上がっている子たちと、仲良くできるわけがありません。お洒落の話をするわけでもないし。芸能人の話をするわけでもないし。


 先日、親友と久しぶりに会った時にも、この話をしたんですけれども、

「私も一緒、一緒。だから結婚しないんじゃん。人とずっと一緒なんて耐えられなーい」

 と言っておりました笑


 彼女は、私の唯一の友達ですね。たまーに、突然ラインを寄越して、『今近く。どう? 会える? ダメならいいよ~』って感じのノリ。これ、一年以上あっていなくても同じ。だから気が楽だし、久しぶりに会った気がしない。だから気が合うんでしょうね。四六時中べったりとお付き合いするのって苦手なんですよ。


 時間は限られるわけです。もう四十も過ぎました。残りの年数を考えると、無駄なものに労力をかけたくないんです。だから、友達も選びますし、時間の使い方も自分で決めるわけです。


 ですが、長女はまだ十一歳。これから、いろいろなことを経験するんだと思います。いろいろな可能性を持って人生を歩んで欲しいと思います。カウンセリングを受けたことがないんですが、経験した人の話を聞くと、「暗闇だった世界が、一瞬で明るくなった」なんて感想を聞いたこともあります。さて、本日のスクールカウンセラーとの面談はどうなることやらです。


 親って、子どもがいくつになっても、その時その時の悩みがあるもんですね。私も一緒に成長していかなくちゃいけないのだと思いました。




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