本の匂いフェチ



 おはようございます。今日は久しぶりに曇天の空。黄砂も飛んできていて窓も予後出ていて困ったものです。花粉症なのか、黄砂なのか? まだまだ鼻がむずむず。「花粉症だからと受診が送れるケースがありますね」という知事の言葉に、形見の狭い思いをする今年です。


 昨日、図書館から借りた本を休憩時間に読んでいたんですけれどもね。どこからかいい匂いが漂ってくるわけです。このご時世なもので、マスク着用をしていると、周囲の匂いを嗅ぐ機会が減っているわけなんですが、なぜかその匂いは鼻をつく。

 一体どこから匂うのだろうか? と思いつつ、くんくんと周囲を嗅ぎまわったところ、どうやら読んでいる本の匂いのようです。

 思わず開いた本の中に顔を突っ込んでくんくん。


 ——おお、どうやら、これだ。これはインクの匂いだ!


 本の匂いが好きな方っていらっしゃいますよね。私もその一人。埃臭い、かび臭い紙の匂いも好きですし、インクの匂いも大好き。真新しい本にはない、一種独特の匂いが好き。で、やめられずに本に顔をくっつけてくんくんしていたところ、隣の同僚がこちらを眺めているのに気が付きました。


 ——やべ! 見られた!!


「雪さん。具合悪いんですか?」


 隣の同僚は心配気に私を見ているではないか! しかもその隣の同僚も然り。


「本に顔をくっつけて俯いちゃってるから、具合悪いのかと」


「い、いや。本の匂いがね。好きでね」


 もう失笑ですよね。苦し紛れに同僚たちにも本の匂いを嗅いでもらって誤魔化しました。これも一種のフェチなんでしょうか。しかしその後、後輩が言うんです。


「図書館とか本屋さんに行くと、なんだか、う〇ちしたくなりません? トイレに行きたくなるんだよな~」


 ——それはないな。トイレはない。ただ、この匂いで恍惚感に浸ることはある!


 ここのところ、江戸川乱歩熱が娘たちにも波及。児童向けの「怪人二十面相」を音読し、三人で「どれが怪人二十面相か?」、「どうやって怪人二十面相は逃れるのか?」というクイズをやっているところです。今時の子どもが呼んでもドギマギする展開。いいですね。これ。二女は「おしり探偵みたい」と嬉しそうにはまっております。今時の探偵ものの原点みたいなお話。何年たっても色褪せない、面白い物を書くって、やっぱりすばらしい才能ですね。

 そんな話が書けたらいいのに~。


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