ミステリーの書き方
珍しく連投です。最近、いや——今さら。「ミステリーの書き方/日本推理作家協会」を読んでおります。一度、書き終えたミステリーが思うようではなくて、ミステリーはやはり書くのは止めようかと思っていた矢先でしたので、図書館で見かけたこの本を手に取ってみることにしました。
いや、この本。ご承知の方も多いかも知れませんが、日本推理作家協会理事長の東野圭吾さんの前書きに始まり、「ミステリーとは」「ミステリーを書く前に」「ミステリーを書く」「ミステリーをより面白くする」「ミステリー作家として」という第五章に分かれております。
内容は、ミステリー作家が各お題をテーマにインタビューなどを通して、自分たちの創作論を展開していくというもの。登場するのは、赤川次郎さん、宮部みゆきさん、有栖川有栖さん、綾辻行人さん、森村誠一さん、二階堂黎人さん、法月綸太郎さん、大沢在昌さん……等々。プロ中のプロの方ばかり。アイデアをどうキャッチしているのか? キャラクターは? プロットは? セリフの書き方は? 視点の持ち方は? トリックは? 悪役はどうする? 性描写はどうする? などなど。多種多様なテーマで、それぞれの作家さんが持論を展開しておられるんですよ。
そもそも創作論って、そう読むタイプではなくて、勝手気ままにいろいろなことを書いていた私ですが、今回、ミステリーで頓挫した経験は、よきことだったようです。
やはり、人がどう書いているのかというものに興味を持つのは有益です。それは、その人のやり方を真似する、という意味ではなくて、視野を広げるいいきっかけ——ということだと思うんです。もちろん、この本で書かれている方々は私からしたら神の領域であり、尊敬すべき方々ばかりだと思うのです。けれども、この本を読んでいくと、成功の影にはボツ作品がたくさんあることも知りましたので、
「ああ、プロの方々も生みの苦しみはあるのだな」
ということ。それから、
「やはり、やり方は自分に合ったものがいいのだ」
という再確認。人の真似をしても、到底私が書けるとは思えないし、それではダメなのだということも再認識させられました。だけれども、やはり参考になることはたくさん。ミステリーだけにとどまらず、興味深く読める一冊であることには違いありませんでした。
そして結果。頓挫したミステリー。再構築して書いてみようかと思えました! よし書こう。もしかしたら、来年のカクコンに出すような気の長い話ですけれども、やっぱり書き直そうという気持ちが固まりました。
よきかな。たまにはこういう本を読むのもいいものですね。なにかを作り出すということはプロアマ問わずに苦しい部分もあるわけで、それでもやはり「書きたい」と思うのだから仕方がない。作家仲間の皆様、切磋琢磨して「作り出し作業」頑張りましょうね!
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