思い立ったから……はいかんです。



 今日は3月11日。東日本大震災十年目の朝を迎えました。地震の件には触れるつもりはないんですけど、一応、書きました笑



 さて、昨日ですね。朝起きた瞬間、「あ」っとアイデアが降ってきたんですよ。ええ、ええ。あれです。あれ。「KAC2021」のネタです。「おうち時間」でしたよね。みなさんの作品を読んで歩くと仄々しているのが多くて、どうしようかな~。こんな短期間で書くという所業は私には無理だと思っていて、そもそもこの企画には参加しない予定だったんですよ。

 ところが、朝起きたら「あ~!」でしょう。ちょっと書いてみようかなってことになって、仕事の合間に必死に書いた訳(おいおい)。だもんでね。応募の要項なんて字数くらいしか見ていなくてですね。二つに分けて上げちゃったんですよ~! 残念。水ぎわさん、私もやっちまいましたよ。


 そもそも一ページの字数が3000超えると、読みたくなくなるタイプでして。いや。慣れ親しんだ作家さんの作品はいくら長くても読めるんですけど……お初の方のは長いとくじけるんですよ。なので、どうしても2000字くらいで区切りたくなるクセが悪さをしました。残念だ~。


 乱歩の読み過ぎで脳内が仄々できていないのも理由の一つなんですけれども、「隣人の事情」は、じつは元ネタがあります。

 二番目の子を出産した当時、住んでいたアパートの隣にまさにこのような家が建っておりました。仕事をしていた私は、いつも帰宅は暗くなってから。帰ってからも子育てや家事に追われて周囲のことなんて気にも留めなかったんです。ところが、育児休暇になってみると、いろいろなものが見えてくる。その一つが、お隣の家から聞こえる奇声でした。

 最初耳にした時は、正直どうしようか、物語の主人公の「僕」のように悩みました。家の様子を伺ってみると、立派な構えで、そして何事もないように静かな雰囲気なんですよね。

 たまに訪問してくれる民生委員さんに何度も尋ねようかとも思いましたが、やめました。きっと精神系の疾患を患っておられる方がいるに違いないと心に言いきかせて忘れることにしたのです。


 仕事柄、困っている人、権利を侵害されていそうな人を見ると、ついしかるべきところに相談したくなるんです。で、一度失敗したことがありまして……。詳しいことは書けませんが、人からの行為を迷惑と捉える方も多いんですよね。お節介になる可能性も高い。そして、私の起こした行動が大事になって、みんなにまで迷惑をかけてしまう。そんな経験を一度味わうと、見て見ぬふりをするということがいいのだと思ってしまったんです。


 私たちは物事の一面を見て判断しなくてはいけません。本質を全て理解してからの判断はプライベートではかなり困難です。良かれと思ってしたことが裏目に出ることは多々ある。そんな私の苦い思い出をこの話に書いてみようとひらめいたのがきっかけでありました。


 まあ、なにはともあれ、日常にはさまざまなターニングポイントみたいなものがあって、いつどこで踏み外すかわからないということを少し感じてもらえたら嬉しい作品でした。


 次の「走る」はちょっと書く時間がないな~。まだまだミステリーが推敲中でうまくいきません。そっち書かなくちゃいけないんです。書けそうなテーマが出てきたらまたチャレンジしてみます。今度は1話完結でね!


おうち時間「隣人の事情」

https://kakuyomu.jp/works/16816452219027444133



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