訛り(なまり)について


 問題作の執筆が終わって、ほっとしたのも束の間、仕事が立て込んでまいりました。今年はCOVID–19のおかげで、年度始めから予定されていた研修などが軒並み延期。そして、この時期に、一気に動き出すと言う始末。いつもはのんびりと仕事の合間に作っていたパワポ資料の作成締め切りが怒涛のように押し寄せてくるのです。しかも、リモート研修が主流の今、去年は100分もらっていたコマを60分でやれとのお達し。YouTubeに公開されるとか(受講者限定)、本当に勘弁してほしいです。自分の声好きじゃないんですよね。サラリーマンの宿命です。仕事の合間にボチボチ、次の話の推敲を行なって、あげていきます。


 先日、いつもお世話になっている方から、作品中の言葉の意味について尋ねられてハッとしました。

「これって……訛りだったの!?」

 なんと。全く気がつかないと言う……。実は、私は、自分の生まれ育った県から、一歩も外に出たことのない田舎者。いつも使っている言葉が訛りだったなんて気がついていなかったー!もしかしたら、他にもあるのかも。これは、もう、勉強あるのみ。一般的な言葉を知らないとは、まずいと焦りました。キャラが話す言葉ならいいんですけどね。すみません。訛りって、本当に体に染みついていて、気がつかないものです。


 専門学校の時に、大分県出身の子に「ねえねえ、訛ってるよね」と指摘されるまで、自分が訛っているとは気が付かなかった……笑

「ねえ、うさこってリンゴ好き?」

「好きじゃないな〜。あの歯応え?音?あれ聞くと背筋がゾワってなって。ああ、リンゴは好きだよ」

?」

「?」

 わかります?「ミソリンゴ」。そのあと、大分の子に大爆笑されて、恥ずかしい思いをしました。「ミソ」とはこちらの地元では、「熟しすぎてしなびたような状態」を言います。

 その子には、よく「怒んないでよ」と言われていましたけど、怒っているわけではなくて、多分、語調がきついのかなと思います。

 こんなこともありました。隣県から来ている子の洋服に、可愛らしい毛糸のぼんぼり飾りがついていたのです。それを見て「その可愛いね」と声をかけた時のこと。

「あのね。うさこちゃん、って私の出身地では『うんち』のことなんだけど」

「え?」

 もう嫌になりますね。言葉って難しい。こんな調子で、訛りとか、一般的な言葉とか勉強しなくちゃいかんな〜と思います。ああ、訛りの話すると、本気で出身地がばれて、そして、物語の役所は「あそこだな」とか、「星野一郎って、ドラマになっているあの作曲家でしょう?」とかバレていくんだ…。いかん。物語を書いていることは誰にも内緒なんです。うう。これを読んだ方、見当がついても内緒にしておいてくださいね。それから、文中で「?」があったらこっそり教えてください。訛りの可能性大なのです。

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