第2話 自然哲学
「なんかムキムキな奴らがやってきた」
「哲学者達ね。この頃の哲学者はムキムキが多いわ。タレスがさっき話した。世界は水で出来ているに対して、意見があるみたいよ」
哲学者達が意見を言いたくて、村人ににじり寄ってる。村人達は怯えてるようだ。クピーが口を開く。
「全ては神様が創り出したのではなく、誰もが納得する万物の根源を考え始めたのよ。これが自然哲学の始まりね」
「説明はありがたいけど、みんな怖がってんじゃん。落ち着かせないと!」
「そんなことより、哲学者達が自分の考えを話すわよ。楽しみね」
「そんなことって……この妖精は、哲学に夢中が過ぎる」
「豆が嫌いなピタゴラスが話すわよ」
ピタゴラスは村人にドヤ顔で話をする。
「全ては数で出来ている」
「あっうん。とりあえず豆食べれるようになってから出直してこいよ」
ピタゴラスに対して、村人達は言う。
数学のしすぎで頭がおかしくなったのか……みんなピンときてないじゃん。
ピタゴラスはシュンとしている。
「俺、豆食べられるようになる!」
「なんだか応援したくなる。頑張れピタゴラス!」
「名前がややこしいアナクシマンドロスが来たわ」
アナクシマンドロスは村人達に言う。
「全ては無限なるもので出来ている」
「え……」
村人は戸惑っている。
名前もややこしいけど、考えもややこしいわ!無限なるものってなんだ……
村人が口を開く。
「あーはいはい。無限なるものね。あれね。よく見るやつ」
絶対、わかってないのに、わかるわかるって言ってるやつ!
「アナクシマンドロスとの名前の違いが分かりづらいアナクシメネスがやってきたわ!」
アナクシメネスは村人たちに言う。
「死人は呼吸をしないから、息は生命そのものだ!全ては空気で出来ている」
「いいね!ぽいぽい!」
なんか、みんな賛成しそう!
「こっちの名前が分かりづらい方の意見はみんな納得しそうだ。でも、結局どっちがいったのかわからないや」
あっまた、人が来た!
「自分探しの旅で、お金を使い果たして、兄弟に養ってもらってるデモクリトスね」
デモクリトスが村人に向かって話をする。
「全てのものは、原子でできている。全てのものは粉々に分解すれば、分解できることのない粒になりこれが原子だ!」
「うっうん。とりあえず1人で暮らせるようになってから、出直してこいよ」
デモクリトスもシュンとしてる。
村人達は基本的にひどいな。
「デモクリトスが言った理論が正解だなーあまり信じてもらえてなさそう」
「色んな哲学者が色んなことをいうから、みんな混乱してるわね。カオスよ」
そういうクピーの顔は嬉しそうだ。この妖精危険だ!
「もう泥仕合だよ。この時代だと言ったことを証明することができないんだもん。誰かこの無駄な論争を止めてくれ!」
「そうね。この時代、言ったことを証明することが出来ないから論破した人が偉いって感じになってたのよ。あっ論破することに楽しみを覚えるソフィスト達がきたわ!楽しみね!」
ソフィスト達は話をしてる。
「論破楽しー ふぅ!」
僕は思う。
「また、波乱の予感がする……」
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