おひるやすみ
キーンコーンカーンゾーン キーンコーンカーンビー
「やったーお昼ゾビよヒト美。お昼ご飯食べよゾビ」
「はいはい、分かったわよ……ゾビ」
お昼のチャイムが鳴り、教師が教室から出る前にクサ美が ガタゴト と机を動かして私の机にくっつける。
他のクラスメイトも思い思いの場所へ移動してお弁当を広げていたり、教室の外へ行ったりして様々だ。
「今日は凄いんゾビよ! なんと神戸牛のホルモンゾビ!」
クサ美はそう言いながらクーラーボックスから良く冷えたピンク色の肉塊を取り出し、机の上に並べる。
ゾンビは臓物が主食であり、なるべく新鮮な物を好むとされている。
本当は普通の食事もできるみたいだけれど、ゾンビによっては消化器官が無いから食べると言っても食感を楽しむ事がメインで栄養については全く考えなくていいらしい。
食欲も生きた人間を目の前にさえしなければ我慢できるレベルらしく、何も食べなくても活動できるのはエネルギー革命だとかなんとか言われている。
「ヒト美ちゃんは何ゾビー? あ、普通のサンドイッチゾビ!」
「たまにはこういうのもいい物よ……ゾビ」
一方、私はちゃんと内臓が揃っているおり、食感だけでなく味覚もちゃんと機能している。
なので普通の食事を取っているのだけど、ゾンビの中にも普通のお弁当を食べたがるゾンビが居たりするので不自然には思われていない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます