アインの伝説(74)



 水属性の力も黒い盾で吸い取ってしまい、もう4属性は耐え抜いた。


「馬鹿な……馬鹿な馬鹿な馬鹿な……」


 足を踏み鳴らす魔王の足元から、黒い魔法陣が浮かび上がり、そして、魔王をスキャンするようにせり上がっていく。


 おれは冷静にポーションの用意をする。

 この後、4属性の光が爆発しておれのHPを大幅に削るからだ。


 黒は闇の属性。

 魔王の本質的な属性で、最大の威力を誇る魔法剣となる。


 でも、それさえも、闇の女神ララがくれたこの盾は防いでしまうんだろう。


 魔法陣が魔王の頭上へと消えて、本当ならここで3つめの目が開くんだけど、すでに開いているのでそれはなくて、4色の光が……あれ? 光がこない?


「なぜだ……? どうしてこんなことが……?」


 魔王も困惑してる。


 ……これは、黒い盾で吸い取った属性の力はもう魔王に残ってないとか、そういうパターンか? どんだけチート装備なの、この盾?


 ここまでのボス戦、おれは攻撃せずにずっと盾で防御し続けて、それだけでなぜか魔王を追い詰めているらしい。


 どうやらおれは最強の頂に登り詰めてしまったようだ。


 チート装備で。

 残念ながら実力というより装備で。

 うん。装備で。


 正直、ちょっと悔しいけどな。でも使うけどな。使うけども。そこに遠慮はないけどな。


「あり得ぬ……いくら、シオンのような者とはいえ、こんなことはあり得ぬ……」


 魔王は黒い光? いや、光というか、何だろうな? とにかく黒い何かをどんどんと膨らませていき、さらにそれを魔法剣へと送り込んでいく。


 魔王の魔法剣が3倍、いや4倍? とにかくそれぐらい黒い何かで巨大な刀身を顕現させている。


 この前の戦いでも、今までのゲームでも、とにかく見たことのないサイズの、闇の属性をまとわせた魔法剣だ。


 ……さすがにありゃヤベーだろ?


「喰らえっっ!」

「うわあっっ!」


 思いっきり巨大な魔法剣を振り下ろしてくる魔王に対して、おれは半身にかまえつつ盾を左肩に押し当てるようにして、黒い盾がスキルの光をまとった状態で、魔王の魔法剣へと飛び込むように衝突した。


 しまった、と思ったときには遅かった。


 盾術系王級スキル・カウンタブルチャージド。


 相手の攻撃を受け止めつつ、その威力を跳ね返すスキルだ。おれ自身もダメージを受けるが、それ以上の何倍ものダメージを相手に返す、盾術の中の反撃スキル。


 狙ってやったワケじゃねぇけど、あまりの魔法剣の禍々しさに思わず身体が反応してしまったらしい。


 魔王のHPバーが3本、一気に弾け飛んでいた。


 反動で吹っ飛ばされた魔王がゆっくりと立ち上がる。

 おれはまだクールタイムという名の技後硬直で動けない。


 かなりヤベー状況だ。


 でも、魔王は攻めてこなかった。


 ただ、立ち上がったその場で、身にまとう黒い何かを大きく膨らませていく。さっきよりも、さらに、さらに大きく、濃く、広く。


 そのための時間で、おれの技後硬直も解ける。


 ……魔王の溜めみたいな行動で技後硬直中の被弾はなかったけど、今度のアレはさっきのヤツよりさらにヤベぇーよな、あきらかに?


 魔王の周囲に広がった黒い何か、闇のオーラとでも呼んでもいいかもしれない、そんな何かは、魔王が右肩の上に天を突くようにかまえた魔法剣へと収束していく。


 もちろん、こんなのゲームでもアニメでも、見たことがない。


 恐怖そのものとでもいうのだろうか。それはもう禍々しいという表現では足りないのにそうとしか言いようがない、まるで炎のようにうねる闇の奔流。


 おれは特上エクスポでHPとSPを回復させながら、とりあえずララさまの盾をぎゅっと握ってこぼれ出そうな恐怖心を抑え込む。


 ……意味不明な防御力があるこの黒い盾を信じるしかねぇだろ、コレは!


 魔王が両目を閉じる。だけど、残された額の3つめの目が、ぎろりと動いておれを射すくめる。


 そして、闇そのものが振り下ろされた。


 おれはただ、身を守ろうと黒い盾の陰に隠れる。


 魔王の魔法剣の衝撃に耐えるけど、膝がもちそうにない。圧力に負けて、左膝を地面についてしまう。


 だけどその次の瞬間。


 黒い盾が少しだけぶるっと震えたと思ったら、そのまま魔王の魔法剣から竜巻のような高速回転のうねりを作って闇を吸い込んでしまったのだ。


「いったい……なん、なのだ、その盾、は……」


 魔王の問いに答える気はない。

 でも、その表情を見て、おれにはある答えが思い浮かんだ。


 そこには、額から3つめの目を失った魔王が立ち尽くしていた。


 闇の女神系魔法スキルは、デバフである阻害魔法と、エナジードレインの回復魔法。


 そう。エナジードレイン。

 なんという怖ろしい力か、と。


 あのとんでもない女神は、とんでもない盾をおれなんかに与えたらしい。


 風の属性である緑の光を吸い込んでおれのすばやさを高め、火の属性である赤い光を吸い込んでおれの筋力を高め、地の属性である黄色の光を吸い込んでおれの耐力を高め、水の属性である青い光を吸い込んでおれの器用さを高めた。


 そして、最後に闇を吸い込んで、おれの魔力も高めたのだ。


『ララソ』


 おれが闇の女神系回復魔法神級スキル・ララソを唱える。


 魔王のHPバーが1本吹き飛び、おれのHPはあっさりと完全な状態に回復した。


 こんなの、負けるはずがない。


 闇の女神系魔法スキルの耐性をもっているはずの魔王に、一度で10000ものダメージを与えるだけの魔力増加バフ。


 圧倒的な暴力。


 ごくり、と唾を飲み込む。

 これじゃ、どっちが魔王なんだ、と。

 どこからどう見ても、おれの方が悪役にしか見えねぇんですけど。


「殺せ……」


 両目を閉じたままの魔王がそう言った。


「早く殺すがいい……」


 魔王はそう言葉を続けた。


 あれほど。

 あんなにも全力で逃走して。

 絶対に死にたくないという姿を見せていたはずの魔王。


 それが。

 おれに対して、ただ、死を願っていた。


 その瞳を、閉じたままで。

 ただ、死を願ったのだ。

 魔王が。

 おれに。


「……あんなに無様に逃げてまで殺されないようにしてたクセに、あきらめるのかよ?」


「殺せ……」


「何のために逃げたんだよ?」


「殺せ……」


「死にたくなかったんじゃねぇのかよ?」


「殺せ……」


「何か理由があるんだろーが?」


「殺せ……」


 何を言っても殺せとしか返ってこない。


 おれは黒い盾をがつんと下へ放り出して飛び出すと、魔王の胸倉を両手で掴んでぐいぐいと揺さぶりながら怒鳴った。


「人の話は目ぇ見て聞きやがれっ!」


 びっくりした顔をして魔王は両目を見開き、それと同時に魔王の右手から魔法剣がごとりと地面に落ちた。


「やっとこっちを見たな? この甘ったれヤローが!」

「な……」


「死にたくないなら最後まで足掻けよバカがっ!」

「き、貴様に、何がわかるっ!」


「わかるワきゃねぇーだろ! てめぇが何も答えねぇんだからな!」

「圧倒的な力を持つ者が! 我の苦しみなど!」


「てめぇだってほとんどのヤツからしたら圧倒的なんだよっ!」

「だから何だというのだ!」


「しかも殺されたって1000年後には復活するんじゃねぇーかよっ!」

「ぐっ、貴様に、我の気持ちなど……わかるものかっっ!」


 魔王が両手でおれを突き飛ばして、おれは掴んでいた魔王の胸倉から手を離した。


 さっと手を伸ばした魔王が地面に落ちた魔法剣を手にして、振りかぶる。


 おれはタッパ操作でバッケングラーディアスの剣を装備して、その魔法剣に対応する。


 属性魔法の力が加えられていない魔王の魔法剣はただの剣だ。

 ガキン、と剣と剣がぶつかり合う。


「そうそう、これこれ。これならいい。殺してやるよ、望みどおりになっ!」

「ふざけるなっ!」


 ガキン、ガキン、ガキン、と、ただひたすらに剣が衝突を繰り返し、おれは時々、体にポーションを振りかける。


 剣と剣との衝突だけでも、互いのHPは削られていくからだ。

 ただし、魔王にはおそらく回復手段がない。


 だから、無尽蔵ともいえるポーション在庫を抱えたおれが最後にはこの無様な殴り合いに勝つことは決まっている。


「貴様にわかるか! 世界に生きる愚か者たちへただ釘を刺す、そのためだけに生まれた、我という存在が!」

「知るか! そっちこそ、世界を救えとか突然言われたおれの気持ちがわかんのかよっ!」

「知らぬわ!」


「そーかよ! シオンはな、日記に書いてたぞ! タラちゃんを救えなかったってな! 後悔してるってよ! 友達だったんだろーが!」

「うるさい! うるさいうるさい! 貴様ごときがシオンを語るなっ!」


「暴走させたくなかった、連れて行ったのは間違いだったのか、そうやって、悩んで、苦しんで!」

「うるさい! シオンを! 我が生涯の友を貴様が騙るなっ!」


「黙れこの死にたがりがっ! あれはおれにとっても友達……みたいな? モンなんだよ! たぶんだけど!」


「貴様にわかるか? 何をどうしようとも止められぬ、世界に操られるような我の暴走を! 庇護下にあった者も、言葉を交わした者も、大切な友も、全てを巻き込み滅ぼさんとする力を!」


「どうしようもないからシオンも最後は決断したんだろーな!」


「救いとは! 我にとって救いとは? 可能ならば消滅させてみるがいい! 二度と、二度と復活などできぬように!」


「そんな都合のいい方法があるなら教えとけっ! おれはてめぇが1000年後に復活するってことしか知らねぇんだよっ!」


「我は……復活など、望んでおらぬわっ!」


 剣が交錯する度に、魔王のHPバーが減少していく。黒い盾のバフが怖ろしいくらい、通常攻撃にもプラスダメージを追加している。


 おれはエクスポやライポでHPやSPを回復させながら、ひたすら魔王と剣を交える。そもそも最大HPは魔王の方がはるかに高いんだからな。回復できるおれがずるいとは思わない。


 これは、まるでガキんちょのケンカみたいなモンだと思う。


 高レベルな存在の高度な戦闘などというものとはかけ離れた、ひたすら醜い争い。


 何十回と剣を交え、着実に魔王のHPバーが削られていく。


 そして、ある一瞬。


 バッケングラーディアスの剣に弾かれた魔王の魔法剣がグキリと折れて。

 そのまま、バッケングラーディアスの剣が魔王の肩から胸を斬りつけた。

 それまでの剣の衝突とは違う、大きなダメージが魔王に入る。


 HPバーの最後の1本が一気に弾け飛ぶ。


 その身にバッケングラーディアスの剣を受けた魔王は、前のめりになって膝をついた。


「……また、我は1000年の時を、無為に過ごすのか?」


 魔王が一度、光に包まれ、ボス消滅エフェクトがゆっくりと始まる。


「……あの、ただ、世界を、全てを、見つめるだけの1000年を?」


 魔王の両目から涙があふれ、口からは血があふれる。足先から順に、キラキラの消滅エフェクトがさらなる輝きを放つ。


「声も届かぬ……手を伸ばしても触れられぬ……そんな1000年の時を……」


 魔王の足首から、ふくらはぎ、膝へと、消滅エフェクトが広がっていく。


「誰が無為なる時間を望むというのか……」


 なんだ、それが嫌なのか、と。

 復活までの1000年間が嫌なのか、と。

 それがこいつの悩みとか苦しみとかの元のひとつなのか、と。


 どんなに無様になっても逃げだしたいほどに。


 それなら……。


 おれはタッパを操作し、ストレージに入手場所でソートをかける。


 魔王の消滅エフェクトは腰まで達していた。


 おれはソートで見つけたそいつを急いでストレージから取り出すと……。


 そのまま血だらけの魔王の口の中にそいつをぐりっと突っ込んで、奥へと押し込み、飲み込ませた。


「ぐぶうっっ……」


 間に合えっっ!


 下半身には消滅エフェクト。

 でも口から広がるのはそれとは異なる、黒に近い灰色の禍々しいエフェクト。


「ぎ、ぎざま、な、にを……」


 上半身が禍々しいエフェクトに飲み込まれていくと、消滅エフェクトを打ち消すように禍々しさが消えかけの魔王の下半身も包んでいく。


「ぐ……ぐああああああっっっっ!!」


 まるで全身の全てを呪われ、作り替えられていくような痛みに、魔王の上半身が仰け反り、背中が地面へと落ちていく。


 おれはライポを自分にふりかけながら、仰向けに倒れて身もだえる魔王を見下ろす。


 これが救いになるのかどうかはわからない。でも、おれなりの結論でいいと、ララさまは言った。


 ビクン、ビクン、と二、三度、大きく身体を震わせて、魔王は一度、息を止めた。


 鑑定してみる。


 レベル50、『魔王』ノーライフマグダネルキングオブキングス・タラスバブル、年齢……不詳? まあ、不詳なんだろうな。

 うん。よしよし。間に合った。鑑定できたしな。名前んとこがなんかとんでもないことになってるけどな。とりあえず死んでない死んでない。いや、死んだのか? どうだろ?


 でも、なんだろう? 確かリッチーになるはずだったんだけど、ノーライフキングどころか、なんかその上の感じがするな? 不死の魔王の中の魔王、みたいな感じになってるけど? ノーライフマグダネルキングオブキングスって……。


 かぱっと目を見開く魔王。いや、元魔王? どうだろ?


「………………なぜ? なぜだ? 我はなぜ消えておらぬのだ?」

「アンデッド化したからな」

「は……?」


 魔王……元魔王? がゆっくりと上半身を起こす。


「何を……した……?」


「いや、なんか、1000年間、何もできないし、見てるだけなのが嫌だー、みてぇーな泣き言を言ってたからさ、じゃあ、せめて見てるだけじゃなくて、手出し口出しが可能な状態にしてやろーとだな」


「手出し……口出しが、可能……?」

「そうそう」


「我は……生きて、おるのか……?」

「いや、死んでるかな? どうだろ? どっちなんかねぇ?」

「何を言っておる?」


「いや、だからさっき言ったろ? アンデッド化したって」

「は……?」


「おれにやられて消えかけてる時に、口ん中に『不死のオーブ』ってアイテムを突っ込みました」


「は……?」


「確か、飲み込んだらリッチーになるはずのアイテムだったんだけどさ?」


「は……?」


「なーんか、リッチーじゃなくて、ノーライフマグダネルキングオブキングスってアンデッドになったみたいなんだけどな?」


「は……?」


「……さっきから『は……?』しか言えてないけど、大丈夫か?」


「…………大丈夫な訳がないであろう!?」


「いや、元気に返事できるじゃん?」


「アンデッド化? いったいそのような宝珠をどこで? いや、それを我に?

 あ……いや、これはもしかすると、いや、どうなのだ?

 1000年後に復活するのだろうか?

 いや、それよりもまず、あの空気のようになる1000年間は……」


「この先とか、1000年後にどうなるかってのはわっかんねぇけど、少なくとも、1000年間、声も手も届かない、見つめるだけの無為な時間っつーのは、なくなったとは思うけどな」


 魔王がおれの方を見つめたまま、目をまんまる大きく見開いている。


 ま、さっきまで殺し合いはしてたんだけどな。してたんだけども。


 おれは上半身を起こしたまま座り込んでいる魔王に手を差し伸べる。


「……あの人とは、順番が逆になっちまったんだけどさ」

「あの人……逆……?」


「今さらとは思うんだけどな、女神ララさまからも頼まれてることだし?」

「ララさま?」


「とりあえず、おれと友達にでもなりませんかー、みたいな?」

「友……達……」


「あー、なんつーか、そーだな、白熱した戦いを繰り広げた強敵は強敵と書いて友と読むんだよ、うん。そーゆーモンなんだよ、うん」

「強敵は、友……?」


 おれはうまく言葉にできずに、でも、強引に、魔王の手を引っ掴んで、立ち上がらせる。


「とにかく、いろいろあったけどな、あったけども! これから友達になりませんかって話だ!」

「貴様は…………」

「ん?」

「本当に、シオンと、同類なのだな…………」


 あの人と……サワタリ氏の中の人、渡紫音と同類だと言われると、ところどころ、否定したくなる部分はなくもない。というか、かなりある。


 でもまあ、今は細かいところまでいちいち説明する必要もないだろ。


「おれは、アイン。アインでいい。アインって呼んでくれ」

「アイン…………」


「そっちは……」

「我のことはタラちゃんと呼ぶがいい。シオンはそう呼んでおった」


「いや、それは嫌だな……」

「なっ……」


 いや、だってさ。

 カリアゲボーイが三輪車こいでるイメージ映像が思い浮かぶだろ? 浮かぶよな?


 サワタリ氏、なんて呼び名を定着させやがった……。


 名前は確か、タラスバブル……タラちゃんがバブるとか、もうイクラちゃんまで含まれちゃってんじゃん。タラス……ラスバ……スバブ……バブル……うーん? あ!


「スバル! 名前、タラスバブルだろ? そっからちょっと抜き出してスバル! 輝く星って意味があるような感じの言葉だけど、スバルでいいか?」

「……タラちゃんではそんなに嫌なのか?」


「あの人のネーミングセンスはサイテーだと思っていいぞ?」

「そ、そうなのか?」


「おれとしては、スバルと呼びたいけど?」

「……アインが呼びたいように呼ぶがいい。よく考えてみれば、シオンもそうであった。我が決めた呼び名ではなかったな」


「そっか。そんじゃ、これからよろしくな、スバル」

「ふむ……悪くない……」


 魔王が笑う。


 たったそれだけのことだったけどな。


 これが世界を救うってことなのかもしれないと。

 おれはそう思った。


「あー、そんでさ、おれ、戦争を終わらせるためにガイアララまで乗り込んできたんだけどさ、いろいろ手伝ってくれると助かるんだけど?」


「……我にできることならば、それはかまわぬが……我はあまり誰かと関わると常に暴走する危険があるのでな」


「うーん? 暴走したら、どうだろ? 2000年前と同じでおれが倒してやるよ」


「貴様は、ヒドいことを簡単に言うのぅ。それは友達としてどうなのだ……」


 おれは魔王の手を掴んだまま、転移の渦へと二人で飛び込む。


 ララさまの転移封じはもう外されていたみたいで、おれと魔王は白亜の塔の最上階の奥のボス部屋から崩壊した闇の女神の古代神殿へと転移した。


 つまり、ララさまも、おれが選んだこの方法を容認したってことなんだろうな、と。


 おれは勝手にそう結論付けることにしたのだった。





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