光魔法の伝説(5)



 さて。


 村長さんのところで切実な想いを訴えて宿屋に戻り、姉ちゃんの話を聞いたおかみさんが猛烈に味方になってバルサへの怒りをたぎらせている前で夕食を食べて、訓練場を借りて姉ちゃんの修行に付き合ってから眠る。

 今日は強制スタンはなし。もちろん姉ちゃんの添い寝はありで。絶対にアリでっ!


 翌朝は朝食を済ませてすぐに村を出る。


 昨日と同じように森の奥へと向かう。


 そして、驚く。


 昨日倒した群れイヌやディアやイエモンが、一昨日レオンが倒したクソアスが、リポップしてる。

 リポップ期間が、小川の村の森とはちがう。めっちゃ短い!


 イエモン一日ってのはすっごく助かる。一日で100近い経験値が稼げるからな! あと、毎日の行動パターンが同じ感じで流せるのも都合がいい。ディアやクソアスについては言うまでもない。経験値はもちろん、特上肉が獲りホーダイじゃねぇか!


 もはや相手にしたくないクロウラットやツノうさなんかは、行きに倒せば帰りにはリポップしてる。8時間か、下手すりゃ6時間でリポップだ。クロウラットは爪、ツノうさは並肉。いるっちゃいるけど、いらないっちゃいらない。そこは微妙だ。ま、ストレージの並肉のスペースは空いたからいいけど。


 イエモンの骨はいずれ必要になるからできるだけ狩りたい。


 ただ、姉ちゃんが喜々としてクソアスを狩る姿にはある意味で危機を感じるけどな……。


 そしてはじまりの村へと戻る。


 門をくぐって、道具屋の前。


 さあデジャブだ。既視感バッチリ。なんか昨日とそっくり同じ光景かも。

 薄い灰色のローブを身につけた赤い髪のおっさんがそこにいた。


 いや、話聞かねぇーおっさんだとは思ってたけどな? 思ってたけども!


 完全におれのこと視線でロックオンしてっから! 赤い瞳がこっち見てるからな! まっすぐこっち見てっから!


 あれは、あのストーカー野郎は、完全にカス村長に接見禁止を言われても聞いてねぇよな? どっちかっつーと、言われた結果、火に油を注いだ的な? 『火の魔導師』だけに? いや、そのつもりだったけどな?

 あ、でも、ある意味ではちゃんと話が聞けたから怒ってんのか? あの手紙の創作内容聞かされたら怒るよな、フツー? こいつ、話が聞けるのか聞けねぇのか、どっちだよ?


 とにかくすんげぇこっちをにらんでるんですけど?


「キサマ! いったい何のつもりだ!」


 ……そう言われて、正直に話せることは何もない。うん。


 だって、おれが望んだのはこいつ、火の神系魔法スキルを教えることができる『火の魔導師』であるこのおっさんの排除。排除できるなら、追放でも、信頼を失うってのでも、どっちでもヨシ。


 レオンを勇者にするには火の神系魔法スキルの習得方法が近くにあるのは困る。姉ちゃんを聖女にするのもそこは同じ。姉ちゃんの場合は、太陽神系魔法スキルも避けなきゃダメだけどな。

 一緒にいる姉ちゃんはなんとかなっても、この先離れるレオンはどう転ぶかわかんねぇのが不安だ。


 とにかく、手紙を渡すだけで簡単に火の神系魔法スキルを教えちゃうような危険な男は排除したい。それだけだ。魔法スキル指導の基本方針『火魔法ダメ絶対』にブレはない。


「無視するな! キサマ!」

「……無視するというより、あなたに関わりたくないんですが?」

「なんだとっ?」

「村長から、近づくなと言われたはずですよね?」

「キサマがおかしなことを言ったせいで、村長やその周囲の者たちからこの上ない侮辱を受けた! 許さんぞ、キサマ! 手紙を届けてくれと頼んだだけでなぜこうなる!」


 ストーカーの大声に、道具屋からおっさんが、宿屋からおかみさんが、その辺から村役人っぽい人たちが姿を現す。


「それ、はっきりとお断りしましたよね?」

「手紙を受け取ったではないか!」

「無理矢理握らせたクセに何言ってるんですか」

「なんだとっ!」

「あ、そうだ。あの手紙、なんだか気持ち悪いから、もう森で捨てちゃいましたけど」


 これは嘘だけどな! まだ持ってるけどな! 持ってるけども!


「キサマぁっっ! 手紙の内容も書いてないことを並べたておって!」

「え? 書いてあることしか読めませんよ?」

「書いてはおらん! あ、あのような、恥を知らぬ内容など……」

「どんな内容かはおれには読んでも意味がよくわかりませんでしたから、そのまま村長さんたちに読んで聞かせてあげただけです。そうしたらなんか途中で読むのをやめさせられましたけどね」

「しょ、証拠となる手紙を捨てた上でそのような偽りを! もう許せん! 『ヒエンガ』!」


 ストーカーから火がおれに向かって飛ぶ。


 ……よし。専守防衛成立っと。頑張って煽ってみたけどうまくいったよな。


 おれは前進して魔法の火を受け止める。どうせ必中。避けられないなら関係ない。耐性もあるしな。


「アイン!」と姉ちゃんの叫び。ごめん、姉ちゃん。心配させて。

「あいつ! やっちまいやがった!」と道具屋のおっさん。証人その一、よろしく~。

「いくらなんでもそりゃないわね」と宿屋のおかみさん。証人その二も頼むね~。


 火が衝突して爆発すると同時にタッパのステ値を確認。被ダメージ……火ダメージ? いやいや、被ダメだけどな。被ダメは18。

 ストーカーの魔力X+(消費MP2×熟練度ボーナス)から、おれの魔法防御(耐力の1割15+魔力の1割20=35)を所有スキルの耐性で×2して70、これを引くんだから……ストーカーのヒエンガが熟練度3ならX+20-70=18か。魔力68? ジョブが『魔導師』でレベルが10だとしたら低いよな?

 まさか熟練度2で、おれのヒエンガとの熟練度差でさらにダメージ2分の1カット? ええっと(X+16-70)÷2=18だとすると魔力90か? レベル10の魔導師だとすればそっちの方が妥当なとこかな?

 クールタイム5秒で、うん、ヒエンガだけなら1分の戦闘は余裕か。


 弾けた火の中からおれは飛び出す。


「なんだとっ! くっ……『ヒエンギ』!」


 ストーカー魔導師から再び、今度は少し大きめの火が飛ぶ。中級スキル・ヒエンギだ。おれはヒエンギも所有スキルで熟練度は3だから耐性は問題ないよな、もーまんたい。

 そのまま突っ込み、火が爆発で弾けて広がる。被ダメは26だ。やっぱり問題ない。


 魔法スキルだと技後硬直はないけど、クールタイム終了まで二回目が使えねぇもんな!


 おれはタッパ操作で銅のつるぎを装備して、スラッシュの予備動作を開始、そして手加減モードで二連撃を浴びせる。


「ぐぅっ」


 そのまま連続した予備動作で今度はトライデルをやっぱり手加減モードで三連撃。


「くはぁっ」


 さらに連続させたカッターをこれまたやっぱり手加減モードでぶちかます。


「のむっ」


 加えてランツェも手加減で突く。


「どわぁっ」


 あくまでも手加減モードで。殺しちゃダメ絶対。一応村人だからな。ぶちキレたストーカー魔導師が本気で魔法を仕掛けてきたとはいえ、こっちはあくまでも手加減モードで。


 ……それにしてもなんというもったいない『クワドラプル』の使い方。

 剣聖と呼ばれたサワタリ氏が編み出した、ボス狩りの偉大な技なんだけどな。

 あ、でも、ある意味ではこのストーカー魔導師も強烈なボスキャラかもしんない。全国のゲーム『レオン・ド・バラッドの伝説』のプレーヤーから恨まれてたしな! 勇者狙いや聖女狙いからは特に強く恨まれてたな!


 まあ、ホントの狙いはダメージよりも……。


 おれが連続技で呪文を使わせずに手加減攻めをしている隣に、般若が現れた。いや、ナマハゲ? いやいやいやいや、あれ? 姉ちゃん???


 鉄の槍でカッターをストーカー魔導師にぶちかます姉ちゃん。


 ……あ、いや、姉ちゃん、手加減モード、使えねぇよ、な? って、あれ? ダメじゃん! 殺しちまうって!


「姉ちゃんダメだってーーーーーっっっっっ!」

「ぐほぶべばっっっっ!」


 おれの叫びとストーカー魔導師の悲鳴が重なった。


「アインはあたしが守るわ」


 姉ちゃんカッケー! いや、かっけーんだけどな! それはものすごくカッケーんだけども! うっかりしてたよ! うちの姉ちゃん、こーゆー人だったよな! うっかりだ!


 技後硬直の後にさらに一撃を加えようと動く姉ちゃん。はっきりいって、殺しに対するためらいが一切感じられない。マジか姉ちゃん。まさかこれ、また異世界的な常識か?


 おれはストーカー魔導師と姉ちゃんの間に割って入り、姉ちゃんに抱き着いて左腕で抱きしめて必死で止める。


 あいつ生きてる? 生きてるかな? 生きてるよな? 大丈夫? 見た感じまだ倒れてねぇな?


「姉ちゃんすとぉぉぉぉっぷ! そこまでーーっっ! 殺しちゃダメだからーーっっ!」

「なに言ってるの、アイン。こいつはアインにまほうをぶつけた。ころそうとしたわ。ひとをころそうとするんだから、ころされるかくごはあるわよ」


 やっぱり異世界的常識じゃねぇーかっっ! しかも真理だ!


「真理だっ! それは真理だけども! でもダメだって絶対ダメーーっっ!」


「こ、このこむ、すめが……」とストーカー魔導師が姉ちゃんをにらむ。


「アンタはちょっと黙ってろ! 『リソトサクルクリンネス』!」


 おれが生み出した洗浄と浄化の水が、狙い通りにストーカー魔導師の頭を包み込む。こんな目立つところで魔法スキルは使いたくなかったけど、姉ちゃんに火の神系攻撃魔法を使わせるワケにはいかねぇからな!


「ヒエ……ぐぼぼぼぼっっっ」


 魔法使い対策の裏ワザ、通称『詠唱洗濯機』だ。攻撃力などない水の女神系支援魔法だけど、魔法の詠唱を妨害できるという、便利な効果も発揮する。

 これ、運営は気づいてなかったという噂の裏ワザ。でも、バグとはみなさず、そのまま残したらしい。おもしろいことするよな、この運営。


「姉ちゃん、落ち着け! おれがなんとかするから! だから殺しはダメ!」

「いたくない? さっきアインはまほうをうけたわ?」

「大丈夫、全然大丈夫! まったく全然問題なしのもーまんたいだから、お願いだから落ち着いて!」

「アインが落ち着いて?」

「おれが殺さずにとどめを刺す予定だから! お願いやらせて? ねえ、お願いだからこいつはおれにやらせて?」


 殺さずにとどめを刺すって自分で言ってて意味わかんねぇけどな! それと、なんか狙ってる女の子を酔わせて食い物にするみたいなセリフになってっけどな! なってるけども! 「ディー」の名を持つおれにはめちゃくちゃドキドキしちゃうけども!


「……わかったわ。でも、回ふくはするから……『レラサ』」


 姉ちゃんが月の女神系回復魔法を使った。使ってしまった。やっちまった。これは見られたくなかったけど、まあ、もうしょうがない。やっちまったらしょーがない。それも我慢させたらホントにストーカー魔導師を殺しそうだしな。


 おれは姉ちゃんからの回復魔法の光を浴びながらストーカー魔導師を振り返り、その腹を中心に銅つるぎで手加減モードの連続技を喰らわせていく。殺してしまわないように、呪文を唱えさせないように、注意深く様子をうかがいながら。


 姉ちゃんが与えた大ダメージがあるから、殺すギリギリ一歩手前までで、目標が達成できなきゃ、あきらめるけども……。


 そんなことを思った途端に、ストーカー魔導師のローブが光って、粉々に散っていく。


 ……よし、きた! 装備破壊!


「な、なんだと……わ、わた、私の、魔導師のローブが……」


 手加減するなら通常攻撃でもスキル攻撃でもHPダメージはどちらも1だから、SP消費の少ない通常攻撃の方が正しい選択に思える。


 だけど、おれの真の狙いは装備破壊。

 HPダメージは1になる手加減のスキル技だとしても、装備の耐久値削りには本来のダメージ計算の方が適用される。命は1しか削れなくても、道具は目一杯削れるからな!


 わざわざ、魔導師であることを隠さず、使い古した魔導師のローブを毎日、このクソ熱い夏でも着ている姿を見せびらかすおっさんだ。

 この村に隠れ住んでる他の師匠たちは絶対に着てないからな、このローブ、たとえ持っていたとしても。

 こいつは魔導師だけがもらえる魔導師のローブを自慢に思っているナルシス野郎に違いない。なら、命の代わりにその大事なローブをはっきり台無しにしてやろうか、と、ね。


 膝をついてあわあわなんか言ってるストーカー魔導師のおっさんを、道具屋のおっさん、宿屋のおかみさん、村役人さんたちががばあっと取り押さえる。ざまぁねぇな、おい。


 ストーカー魔導師は、ローブ脱いだら、なんか半袖半パンみたいなカッコだったけど、ま、いいや。


 これで、ストーカー魔導師にはなんか処分が出るだろ。追放も視野に入れて警告する、みたいなこともカス村長が言ってたしな。


 いや、しっかし、あせった。マジであせった。もうギリギリだったよな。ホント、姉ちゃんの槍の熟練度がまだ低くてめっちゃ助かった~……。


 あれが銅のつるぎだったら即死レベルだったからな……。






 そうして、今回の騒動の結果。


 ずっと訴え続けていたおれと、道具屋のおっさん、宿屋のおかみさんの証言をはじめとして、多くの村人たちから、ストーカー魔導師がおれに絡んできていたことは、はっきりしていた。

 しかも、最後は危険な火魔法の行使による先制攻撃だ。

 おれと姉ちゃんはあくまでも身を守るために戦ったし、あきらかにおれが手加減をしていたと宿屋のおかみさんが強く主張してくれた。感謝!

 そういうわけで、相手がたまたまおれだからこの程度で済んだけど、実質的に殺人未遂だと、ね。


 手紙に書かれていた内容についてはいちおー争点となったが、まあ、そりゃ、ね。おれは捨てたって言い張るからさ。

 でも、結局、おれの言い分が通った。

 なんでそうなったか? ああ、まあ、ストーカー魔導師が言い訳してるようにしか見えないんだよ、実際。

 だっておれ、10歳の子どもだからな? あの内容が10歳の子どもの創作であるはずがない。

 淀みなく読み聞かせるのをその目で見て、その耳で聞いたとカス村長自らがおれを擁護した、と。まあ、そういうこと?

 そもそも、あの手紙でおれが読み聞かせた内容については多くの関係者が口に出したくもない、というエロティックなものだったらしいな? なんでだろうな?

 話し合う必要なし、言い訳は見苦しい! って。

 あのレベルでもここじゃエロは禁止らしいよ? 規制が厳しくね?


 そんで、ストーカー魔導師、『火の魔導師』バルサは、財産没収の上、『はじまりの村』を永久追放となりました、とさ。

 殺人未遂でこれなら軽い気もするけど、ハメたおれが言うことでもないしな。まあ、刑罰として村から追放されなくても、あのエロティック手紙の噂でこの村にはもういられなかったとは思うけどな。

 滅び去る予定の村からの追放だから、おれの心の中では勝手にストーカーからの許しを得たとしようか。


 ……いや、ここまでは正直、望んではなかったんだけどな。ちょっとだけ、やり過ぎたかもしんねぇな、今回は。


 まあ、これで、レオンや姉ちゃんから火の神系魔法スキルを引き離せたのは間違いない。これは二人の育成計画における大きな一歩である! そう思うことにしよう! そうしよう!


 今回の一件で、カス村長に姉ちゃんが目をつけられたみたいだけど、そこはあくまでもこの村の住人ではなく、旅人ってことで。取り込まれないし、取り込ませないようにしていく。


 ……たぶん、おれも、いろんな意味で目をつけられたとは思うけどな。


 一番申し訳なかったのは、ほぼ無関係なアンネさんからの謝罪。私のせいでごめんなさいねって言われてもなあ。アンネさんなんにも悪くねぇよな? な?


 あなたの美しさが罪なのですって、誰が言うんだ? どうしよーもねぇーだろ?


 副産物として、道具屋のおっさん、それと宿屋のおかみさん。この二人とはめっちゃ仲良くなりました、とさ。

 どっちもおれに肉を安く売らせようとするけどな! なんだよお友達価格って! ふざけんなーーーっっ! 口には出せねぇけどな! 出せねぇけども!






「この村で暮らさないか? 私の養子として迎え入れてもいい」


 そんなことを言い出したのはカス村長。


 うん。

 政治的感覚ってヤツか。取り込みたいんだよな。


 こいつはカスだけど、村長としては正しいと思うな、コレ。ま、どっかの村長さんと同じ。後出しジャンケンみたいなモンだ。気分はよくない。どっちかっつーと、悪いよな。


「お断りします。始めっから保護を受ける気はないと言ってますし、おれたちはいずれ、ここを出て行きますから」

「……そうか。いや、今回のようなことがあって、ここにいてほしいと望むのも、おかしな話ではある。すまない。だが、キミはあの、噂の神童アインで、その姉のキミも、癒しの御業が使えるとなれば、いずれどこかに取り込まれるだろう。それは領主さまかもしれないし、洗礼を受ける神殿になるかもしれない。大した助言でもないが、キミたちは、身の処し方について早いうちから考えておくべきだ。頭の片隅にでも残しておくといい。いや、キミにはこんな話も不要か。キミたち姉弟はうちの村に収まる器ではないのだろうな」


 おれはあいまいに笑う。


 意外と親切な一言だった。身の処し方についてはこれからいろいろと考えよう。じゃあ、カス呼ばわりはもうやめとこうか。もともと心の中だけだったけどな!


 ……あれ? そういや、口に出したこともあったような気もするな? ま、いっか。






 いろいろあったけど、翌日もおれと姉ちゃんはサル狩りメインで動く。


 イエモンのリポップが早いのは本当にありがたい。


 あとは姉ちゃんの槍の熟練度上げ。


 道具屋で商談して、宿屋で夕食と訓練。姉ちゃんとベッドイン……ムフフ。


 こんな感じで、だいたい、一日のルーティーンは決まっていく。こんなに感じて、ではないので読む時はご注意を……ムフフ。






 そして、はじまりの村の5日目。


 事件、発生。


 宿屋を出て狩りに行こうと村の門へ歩くおれと姉ちゃんに全力疾走で駆け寄る少年。

 もちろん、レオンだ。


「い、イエナ姉さん! ししょう! たすけて! おばさんを、おばさんをたすけてっ!」


 ……一応、言っておこうか。






 姉さん、事件です!





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