木の枝の伝説(17)



 おっす! おれ、アイン! 8歳!


 今、何してるか、だって?


「アイン! すまん! 五頭だ! 二頭頼む!」


 猟師のバルドさんが叫ぶ。


 おれは、ストレージからボックスミッツへとライポを移す作業を中断して、キームさんから借りた猟師の弓矢、武器補正10を装備した。


「1はおれ! 3はゼルハで5はキームだ! アイン!」

「2と4ですね」

「そうだ! 頼んだ!」


 番号はモンスターを左から数えたものだ。


 バルドさんはおれに2番目と4番目の『群れイヌ』……は通称で、正しくはフォルテウルフ。

 村での呼び名は「森狼」を、任せるつもりだ。

 群れイヌは必ず3頭以上で行動するアクティブモンスター。最大6頭。狩場は同じで、リポップタイムは10日。ただしリポップする頭数は3~6頭でランダムと調べはついてる。


 ……まあ、タイマン張るのに偶数抜きは鉄板かな。






 今、おれは……おれたちは狩りをしている。おれたち、というとこが重要だな。






 おれは弓に矢をつがえ、それを一度大きく両腕を頭上に上げてからゆっくりと引き分けつつ下げてきて、口の高さで3秒とどめる。日本の弓道っぽい動きが予備動作だな。


 そうすると弓矢がうっすらと青白い光をまとう。


 スキル発動エフェクト。


 弓術系初級スキル・ダンツ。今、熟練度は4だ。


 弓矢の通常射程は30m以内。群れイヌ相手なら先制攻撃が確実にできる。


 距離15mでバルドさんとゼルハさんの間から矢を放つ。


 2番の群れイヌに命中し、群れイヌはノックバック(小)効果ではじかれて、他の4頭との並びが乱れ、1頭だけ進みが遅れる。

 弓は攻撃力の基本計算値が筋力の4分の1から始まるから、ダンツの一撃でHP50の群れイヌはまだ狩れない。

 わかってたけどな! あくまでもダンツの熟練度上げが目的だからな! だってどうせ群れイヌだとおれにはもう経験値入らねぇしな! ダンツは即死効果が出る熟練度8以上にしたいしな!


 まあ、一頭、接敵を遅らせるという目的は達成したけどさ。


 技後硬直となるクールタイムは1秒。


「くぅっ、何度見てもおれよりうめぇよー」と、そのつぶやきは木の大盾をもつキームさん。

「心配するな、おれよりもうまい」と同じく木の大盾をもつバルドさん。

「おれたちよりも、じゃん?」と木の盾と銅のつるぎをもつゼルハさん。


 硬直が解けたら猟師の弓矢をストレージに収納。移動してゼルハさんとキームさんの間へ。


 距離7mで、左手を伸ばし、魔法を発動。


『ヒエンギ』


 スイカくらいの大きさをした火が、4番の群れイヌを包み、一瞬で群れイヌが消えて毛皮となる。


 火の神系単体型攻撃魔法中級スキル・ヒエンギだ。『ネンブツ』で唱えまくってすでに熟練度は2なので詠唱省略で発動できる。

 たぶんヨユーでHP50を削るオーバーキル。初級スキルのヒエンガでも群れイヌなら倒せるけどな。まあ念のためだ。バルドさんたちにもしもがあっちゃダメだからな。


「そもそもなんでアインのアレは一撃なんだよー」とキームさん。

「アレも神々の御業って奴だから」とバルドさん。

「しょうがねぇじゃん?」とゼルハさん。


 なんだかぶつくさ言ってるけど、三人とも突進してきた群れイヌをうまく盾で防いだ。


 通常防御。成功すれば相手の攻撃力がこっちの物理防御の1.5倍を上回るか、相手の攻撃が物理防御無視でない限り、ダメージはきっちり1となる。物理防御の1.5倍を上回った場合はその分のダメージは入るけどな。


 盾で防がれて下がろうとする群れイヌをゼルハさんだけは銅のつるぎでひと刺し。あとの二人はひたすら守る。


 おれは一頭だけ遅れていた群れイヌを狙う。


『ザルツラ』


 白に少し緑が混ざったような色の小さな三日月がいくつも2番の群れイヌを襲って切り刻み、そのまま群れイヌが毛皮になる。


 風の神系単体型攻撃魔法初級スキル・ザルツラだ。もちろん熟練度は2で、詠唱省略。

 弓術系初級スキル・ダンツでそれなりに削っておいたから、火の神系より攻撃力が劣る風の神系でもとどめには十分だ。ちなみに風の神系の中級スキル・ザルツリを使わないのはまだ『ネンブツ』が足りずに熟練度が1で詠唱が必要だからだけどな。


 これでおれがバルドさんに頼まれた分は終了。


 あとは、三人の戦いを見守る。


 バルドさんはだいたいそつなくなんでもこなすが、実は大盾はちょっと苦手。


 ゼルハさんは、弓は得意だけど、剣の扱いは一番ダメ。今も、群れイヌを刺し損ねて、空振った。


 キームさんは猟師のくせに弓が下手。でも大盾の扱いはこの中じゃ一番うまい。大盾で通常防御させたら、群れイヌ相手ならもうほとんどミスなしで粘れる。


 ゼルハさんが相手にしていた群れイヌをしとめた。9回振って5回しか刺せないとは残念すぎる。


 そして、ゼルハさんがキームさんの相手をしている群れイヌを狙う。


 ……あ~あ、またやってるな。


「おいっ、ゼルハ!」とバルドさん。

「んっ……ああ、またやっちまったじゃん!」とゼルハさん。


 ゼルハさんがもう一度動いて別の行動を起こすのは時間の無駄だ。


 だから、そのままゼルハさんはキームさんが抑えてる群れイヌを攻撃するが、大盾の苦手なバルドさんの救援を後回しにすることになる。


 ゼルハさんの中では、猟師としての先輩にあたるバルドさんより、後輩にあたるキームさんの援護が身体に染みついてる。

 キームさんの方が大盾では安定してるんだけどな。

 このミス、もう何回目だろうか? フォレボでもバンビでも、繰り返してきたミスだ。


 ゼルハさんの攻撃がもたついても、キームさんはばっちり大盾で群れイヌを抑える。


 その間に、ミスったバルドさんが群れイヌの爪で削られた。


「ぐわっ!」とバルドさん。

「バルドっ!」とゼルハさん。


 おれはタッパ操作で木の枝オーファイブセブンティをかまえると、すぐに剣術系初級スキル・カッターを準備してバルドさんを襲う群れイヌを倒した。群れイヌの牙だけがそこに残る。


「だああ、またやられたよー」とキームさん。


「はいはい。残念でした。ゼルハさ~ん、最後まで集中して。キームさんも油断はダメですからね」


 おれはそう言いながら、薄く黄色に輝く透明の引き出し付き3段ボックス、商業神系特殊魔法初級スキル・ボックスミッツによる通称『救急箱』からライフポーション(上)を取り出して、バルドさんに手渡しつつ、呪文を詠唱する。


『われ月の女神に乞い願う、友を癒す月の光を、レラサ』


 月の女神系単体型回復魔法初級スキル・レラサをバルドさんにかける。まだレラサは熟練度が1なので詠唱が必要。『ネンブツ』がなかなか難しい回復魔法ってのもつらい。

 早く詠唱省略で使えるようになりたいけども、ダメージを受けた戦闘中のバルドさんたちに回復の効果が出ない『ネンブツ』で回復魔法の起句だけを唱え続けるのはさすがに申し訳ないしな。


 バルドさんはありがとよ、と一言。そのまま慣れた感じで銀のふたを折ってライポを飲み干す。


 そして、ゼルハさんとキームさんの戦いを見守る。


 ゼルハさんがキームさんが抑えてる群れイヌにとどめを刺すまで、おれは『救急箱』の中のライポを取り出してはアイテムストレージに収納し、アイテムストレージから出したライポを『救急箱』へと入れるという作業をひたすら繰り返す。

 商業神系特殊魔法初級スキル・ボックスミッツの熟練度をMP・SP消費2で上げ続ける戦闘中の裏ワザだ。


 ボックスミッツは、戦闘中は消費MP2、SP2を最初に使えば戦闘終了までずっと『救急箱』を仲間で共有して使える。

 戦闘中でなければ出し入れする度にMPとSPを消費するので、戦闘中に何度も使うことで熟練度を上げると実にMPとSPが美味しい。

 発見した人は誰だかわからない裏ワザなので同時多発で見つけたんだろうと言われているワザだな。


 ゼルハさんがもたつけばもたつくほど、おれのボックスミッツの熟練度は上がるんだけどな。ボックスミッツの熟練度は2だ。早く3にして3000個のアイテムが入るようにしときたい。


 ゼルハさんのひと刺しで群れイヌが牙になった瞬間、おれは急いで『救急箱』から二本のライポを取り出した。取り出してすぐ、『救急箱』は消えていく。


「すまん」とバルドさん。

「バルドさん悪くないじゃん」とゼルハさん。

「そうだよー、ゼルハが悪いよー」とキームさん。

「いや、おれも大盾の扱いがまだまだだから」とバルドさん。


 バルドさんって本当にいい人だよな。


「それじゃ、罰として一人10本の薬草集めをお願いしま~す」


 おれはライポをまだ飲んでない二人に渡しながら、にっこり笑ってそう言った。


 今の目標はバルドさんたち三人できっちり三頭のフォルテウルフを狩ることだ。失敗には雑用の罰ゲーム付き。集めた薬草とかは護衛報酬みたいなもんとしておれがもらう。


 最終的には三人でフォルテベアスを狩ってほしいと思ってるけどな。村を守る力としては、それくらいは絶対に必要だと思うからな。


 ちなみに、もうこの三人の前では子どもっぽくしゃべってないからな。






 バルドさん、ゼルハさん、キームさんの3人は、おれの秘密を知る猟師さんたち。


 約10か月前に森を出て村に迫った大熊……フォルテベアス・ザッグガ・トレインドとおれが名付けた凶悪なフィールドボスモンスターを、最後にずぶ濡れのおれがとどめを刺した瞬間を見届けた人たちだ。


 そん時に父ちゃんがフォルテベアス・ザッグガ・トレインドに殺されかけたわけだけど、おれみたいな子どもに父親が命を救われたってのはかっこつかないからってことで、バルドさんたちにはおれがフォルテベアス・ザッグガ・トレインドを倒したことは父ちゃんも含めて村の人たちには秘密にしてもらってる。


 バルドさんたちと、あとは村長さんがその事実を知ってるけどな。


 ……えっ? じじいって呼ばないのか、って?


 ……いや、あれだけ身体張って村のためにフォルテベアス・ザッグガ・トレインドと命がけで戦った村長さんのことをじじいなんて呼べませんな、そりゃもう。計算くらいミスっても関係ないですな、はい。


 計算と言えば。


 おれが村長さん家に行くのは毎月5のつく日と0のつく日。月に6回。


 もう毎日ではないからな。


 しかも、おれがやるのは検算のみ。それまでの5日間分の村長さんの計算ミスをチェックして、やり直しをさせる、という役割だったりする。


 尊敬する村長さんが仕事をサボるなんてあってはならない、よな? だよな? そう思うよな?


 村長さんの計算力が少しずつ高まってきてるしな! 年取ってても成長できるもんだな!


 毎日行くのをやめて、何してんだって?


 4のつく日と9のつく日は、さっきみたいにバルドさんたちと狩りに出る。5日に1度というのはフォレボやバンビのリポップタイムの4日をふまえて、適度な間隔だと考えたからだ。ちゃんと意味はあるからな!


 村長さんも含めて、いろいろと話し合って決めた、これは。


 もう一人の猟師さんで、あの時スタンしていておれが関係した記憶がないザックさんも含めて、ツノうさの狩場は今まで通り、猟師であるバルドさんたちの既得権を保持する。あの時に亡くなったミックさんの狩場は分け合う。

 森の入口である外縁部にある17か所のフォレボやバンビの狩場は、おれの狩場として認めてもらう。


 それよりも奥にあるもっとたくさんの狩場はいちおー共有地帯。ま、共有地帯ってことは実質的におれのものに近いけどな。あの頃のバルドさんたちじゃ、4人がかりでもなかなかフォレボが狩れないぐらいだったし、奥の狩場はまずフォレボやバンビが2頭以上出る狩場が中心だったからな。


 共有地帯にする意味がないのでは、とバルドさんが言ったけど、たぶん、フォルテベアス・ザッグガ・トレインドを狩ってバルドさんたちがレベルアップしたんじゃねぇかなと思ってたおれは、おれが同行するから、これから猪狩りをはじめて、ツノうさ以外も狩ればいいって提案してみたわけだ。


 無理だ無理だとゼルハさんもキームさんも言ってたが、おれがフォレボやバンビを狩って集めたツノうさとは違う肉を見て、バルドさんが森猪を狩れるようになれば今までとは大きく変わる、と二人を強く説得した。


 ツノうさは並肉だけど、フォレボとバンビは上肉だからな。ちなみにディアやクソアスは特上肉がドロップする。


 父ちゃんと母ちゃんには、村長さんとバルドさんが、おれを猟師見習いとして鍛える、ということで森に出すことを説得してもらった。これ、タテマエ。タテマエ大事、超大事。


 おれん中では村の戦力強化計画だったけどな。

 もしも魔族がモンスターを連れてきたとしても、対応する力があればちがうはずだし、バルドさんたちが強くなるのは間違いなく村のためになるしな。


 まあ、魔族なんていつ来るかわからんし、来ないかもしんないけどな。けれども!


 バルドさんたちは雪が多くなる二か月間を除いて、5日に一度はおれと森の奥へ入った。


 三人で確実に1頭のフォレボを狩れるようになるまで夏の二か月をかけた。

 おれはフォレボを狩るコツを教えて、見本を見せて、といろいろ頑張ったけどな。見本はあんま役に立たなかったらしい。おれが狩ると一撃だったからな。


 そこから1か月でバンビも狩れるようになり、さらに2カ月でフォレボは1対1でも狩れるところまで成長した。

 これには大盾や銅のつるぎや木の盾を借金してまで買い求めてくれた村長さんのバックアップも大きい。

 冬の2カ月の休みをはさんで、雪解けから2カ月で3対1ならフォルテウルフも狩れるようになり、そこから1か月で3対2でフォルテウルフを狩り、今は3対3でフォルテウルフを狩る訓練中だ。


 ……スキルを教えればいいんじゃねえの、って?


 その通りなんだけどな。


 バルドさんたちに教えてみたんだけど、身につかなかった。

 一番の基本となるカッターで、何度やってもスキル発動エフェクトが出ない。

 バルドさんたちがずっと使ってきた弓矢で、弓術系初級スキル・ダンツを教えてみたけど、これも発動しない。


 たぶん、ゲームと同じで、予備動作や呪文でスキルを生やせるのは洗礼前まで。洗礼後は洗礼で得たジョブスキルのみ。

 バルドさんたちはとっくに15歳を過ぎてるし、洗礼は受けてない。スキルは身に付けられない、という結論がおれの中にはあるな。


 話を戻す。


 ついでにその期間で、おれはバルドさんたちから弓矢を借りて、弓術系スキルも生やして磨いていった。

 攻撃魔法の初級スキルよりも長距離から攻撃ができるってことはクソアスを狩るのに重要だったな。ボス扱いでHPが多いから大変だったけど……。

 攻撃魔法の初級スキルを全部熟練度2にしておいたから、うまくライポの回復をはさめば、弓矢×2、太陽神系ソルマ、地の神系ドウラマ、風の神系ザルツラ、水の女神系リソトラ、火の神系ヒエンガのローテに、物理攻撃で連続技の『ツイン』と体術系の中級スキル・タイケンを間に加えて、時間をかければ倒せた。

 ただし、リポップは2カ月に1度なのでなかなか戦う機会自体がないけどな。

 でも、2カ月に1度、必ず始末はしてる。フォルテベアスが村に下りてこないように。最近は、いろいろ熟練度が上がってクソアス退治は超ヨユー。


 村長さん家に行く日と、バルドさんたちと狩りに行く日以外は、普通に朝から森の奥へ入ってソロ狩りだな。

 森の入口とはちがって、奥だとバンビやフォレボは2頭同時や3頭同時の狩場がいくつもあるし、フォルテウルフ……群れイヌの狩場も10か所以上見つけた。

 フォルテディアーの狩場は3つしか見つけられなかったけどこいつのリポップは1か月だし、まあしょうがねぇかと思ってる。


 狩りの最後に森の入口まで戻って、フォルテボア・シッダールタ・ガンジン7世で残ったSPが3になるか、MPが尽きるまで『ネンブツ』も唱えてる。SP残り3でやめないとディレイになるからな。


 今は太陽神系範囲型攻撃魔法中級スキル・ソルハンと、風の神系単体型攻撃魔法中級スキル・ザルツリ、火の神系範囲型攻撃魔法中級スキル・ヒエンアイラセを『ネンブツ』で熟練度上げしてる。

 時間がある時はボックスミッツの熟練度上げも重ねて。どれかが熟練度2になって発動し、フォルテボア・シッダールタ・ガンジン7世がその命を散らせば、別の場所でフォルテボア・シッダールタ・ガンジン8世が転生してくるけどな!


 そんなおれは今、レベル10だ。


 リポップまで1か月で狩場が3か所のフォルテディアーで経験値1、リポップまで2カ月で狩場が1か所のフォルテベアスで経験値2なので、こいつらのリポップタイムから考えると、経験値ボーナスイベントでも起きない限り、これ以上のレベ上げは難しいと思う。


 だから、スキル熟練度をできるだけ高めている最中だな。


 ステはこんな感じ。






ステータス

 (無職)アイン Lv10

 HP94/94 MP94/94 SP94/94

 筋力61 耐力52 魔力76 すばやさ69 器用さ62

 武器:木の枝(武器補正2)


スキルリスト

 剣術系

  初級スキル・カッター(8)

  中級スキル・スラッシュ(5)

  中級スキル・ワイドカッター(3)

 弓術系

  初級スキル・ダンツ(4)

  中級スキル・トライダンツ(1)

 体術系

  初級スキル・セイケン(7)

  中級スキル・タイケン(5)

  中級スキル・ガンバ(2)

 太陽神系

  貫通型攻撃魔法

   初級スキル・ソルマ(3)

   中級スキル・ソルミ(2)

  範囲型攻撃魔法

   初級スキル・ソルハ(2)

   中級スキル・ソルハン(1)

 月の女神系

  単体型回復魔法

   初級スキル・レラサ(1)

   中級スキル・レラシ(1)

  支援魔法

   中級スキル・バイマナイス(1)

 地の神系

  単体型攻撃魔法

   初級スキル・ドウマラ(2)

 風の神系

  単体型攻撃魔法

   初級スキル・ザルツラ(2)

   中級スキル・ザルツリ(1)

  支援魔法

   中級スキル・バイアーギ(1)

 水の女神系

  単体型攻撃魔法

   初級スキル・リソトラ(2)

  支援魔法

   中級スキル・リソトフルテアキュアス(1)

   中級スキル・リソトサクルクリンネス(1)

 火の神系

  単体型攻撃魔法

   初級スキル・ヒエンガ(2)

   中級スキル・ヒエンギ(2)

  範囲型攻撃魔法

   中級スキル・ヒエンアイラセ(1)

 商業神系

  特殊魔法

   初級スキル・ボックスミッツ(2)

 医薬神系

  特殊魔法

   初級スキル・メディスメディオス(1)

 鍛冶神系

  特殊魔法

   初級スキル・メンテシュシュ(2)

 農業神系

  特殊魔法

   初級スキル・ハダッドヌール(2)






 ……とまあ、ゲーム知識チート全開な感じでスキル生やしまくりな。


 火の神系をとったら『勇者』や『聖者』とかにはなれないってのはわかっててやってるけども。

 狙いは『賢者』タイプ。次点で『魔法剣士』タイプ。

 槍術や盾術を生やすと『騎士』タイプになる可能性があるから避けてる。

 レアジョブの『魔導騎士』にはかなりの幸運に恵まれないとなれそうにないし、火の神系があるから『聖騎士』もないしな。


 もし洗礼で生産系になったとしても、そっちはそっちで純粋な職業としてそのまんま食ってけそーだから問題ないよな。もーまんたい。


 バルドさんたち、ライポなんて見たことなかったらしーしな? 狩りに出て、薬草集めて、ポーション作って売ればどこでも生きていけそうな感じ、するよな? それとも都市部だと違うんかな?


 あ、今は昔、懐かしのステ3問題は8歳になった時点で推測ができた。


 たぶん、7歳でステ値3、8歳でステ値4なんだと思う。1ずつ増やすと14歳でステ値10になる。これがゲームのスタート時の数値と同じだからな。


 8歳のおれは、そんな感じで、自分と、村の戦力を高めようと企んでいたのだ。





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