「時の迷い路」作者 蜜柑桜 様
次の感想は、蜜柑桜 様の「時の迷い路」についてです。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889868322
情景描写が秀逸で、重厚な物語でした。
隣国との軋轢、各国の特徴を事細かいに書かれていて、序盤から圧倒されました。
迷い込んだ少女の苦悩、頑張る王女、二人が力を合わせて、シレア王国の異常事態を解決しようとする。
大どんでん返しもあって、よかったと思います。
さて下記がネタバレ感想です。
本作を読了されていない方はご遠慮ください。
☆
本作は、ともかく描写が凄いです。こだわりを感じました。
美しい描写に感嘆しつつ、読み進めました。
旅のはじまりで少女ウェスペルの話から始まったので、少女が主役だと思ったのですが、どちらかというと王女アウロラの物語でしたね。
ウェスペルがシードゥスに惹かれ、お互いに意識しているところが、恋愛脳としては好きでした。
結局、ウェスペルは「時」を戻すことになったので、元の世界に戻ることになり、この恋は思い出となってしまう。
美しい情景で締められる時に、ほんのり苦い思いがしました。
本格化ファンタジーで、カボチャなどすべてに漢字を当てられているのはわかっているのですが、どうしても薩摩芋だけは違和感をおぼえてしまいました。
ウェスペルが日本人であれば、なんとなく理解できるのですが、いわゆる西洋人なので。(指摘されている方が誰もいないようなので、恐らく私だけの違和感だと思うのですが気になったのですみません)
それ以外は、本当に街並み、自然、すべて完璧な描写で、絵本を見ているような気分にさせられました。
私が逆立ちしても多分絶対無理な描写で、凄いと思います。
この度は企画にご参加いただきありがとうございました。
次の感想は、烏川 ハル 様の「牛魔の潜む廃墟にて」です。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893625467
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