第10羽 小鳥、思い返す

 日曜日が終わる。明日から始まる学校に備えて、小鳥は早く寝ることにした。夜の十時には与えられた寝室で横になる。


(私、料理するの好きだったんだ)


 薄い掛け布団と敷布団に挟まれながら、ロクに拾われてからのことを振り返った。特に印象深いのは、ロクの食べてる時の表情だ。


 ――おいしい


 これはおかゆの時。


 ――うまい!


 これはすき焼きの時。


「ふふっ」


 ベッドの中で一人微笑む。


(明日から学校だ)


 小鳥はすっと目を閉じ、


(お弁当、作らなきゃ)


 やがて小さな寝息を立て始めた。

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