飲料アプリ攻略

 スマホにインストールをしたまま使っていないアプリが気になっていた。

ドリンクを購入するとスタンプがたまり一定数になると1本ゲットできるあのアプリだが、なんせ私の住んでいる場所は田舎の山間部で使用できる自動販売機も数少ない。

 だが昨日利用したコインランドリーの外に設置している自動販売機は利用可能なことがわかった。

 これは使ってみるしかない。

布団を1時間コースにしてスタート開始。

覚悟を決めて自動販売機の前へ立ちスマホを操作する。過去にカードでの購入はしたことがあるがこのアプリでは初体験だ。

スマホにとの表示が出た。自動販売機の商品下のボタンが点灯していないことに訝しく思いながら指をあて押してみるが反応がない。

焦って同じことを何度か繰り返していると、不意に後方の自動車の中から噴き出したような笑い声がはっきりと耳に届いた。一瞬振りむこうとしたが躊躇して「もういいや」と小銭を取り出し珈琲を買った。

 そのあと意地になり家には戻らず車内でアプリと格闘し、支払い方法が連携できていなかったことが分かった。そういえばインストールしたのは随分前で設定を途中で投げ出していたかも。

 今度は設定しようとするがパスが合わないし思い出せない。

パスワードの再設定からやり直して気が付けば30分ほどが経っていた。

 その後、コーヒーで喉は潤されていたが再挑戦しなければと思いカロリーを気にしてコ○コー○ゼロにした。今度はなんとか成功。

やってみてわかった。

商品を選択するのもスマホの画面上なのだと。

加速する時代の変化についていけるだろうかと少し不安になるが、逆にアプリを1つ攻略した気分でもある。


 アラ還おばちゃん、今日も行く……私の格言にしようかな。

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