第6  自然体

 昨日は面接を受けた。

以前にも勤めたことのある職場だけど面接となるとそれなりの服装が必要だ。

 この半年ほど自宅で三食昼寝つきのステイホームを実践したこの体は確実に成長した。確信はしていたので普段は履かないガードルの着用と服装も第1候補から第3候補まで予め考えていた。

 

 予定時間よりも早めに着替えをし、念のため鏡に全身を映した。

 ただただ唖然とした。見間違えであって欲しい。

そこにはガードルの上に乗っかった大きな浮き輪がスカートの上からも見てとれた。


 あな恐ろしき脂肪の塊り


 しかたなく第2候補の黒のワンピースを着てみた。丈が短くなった気がした。


 そうか、太ったら布がその分とられて短く見えるんだ。新しい発見。


 あな恐ろしき脂肪の塊り


 結局ガードルを脱いでスカートに履きかえてみた。

まん丸いお腹が服の上からでもわかる。でも、浮き輪ではない。自然の形だ。


 自然体で面接に臨むこととなった。

そう、自然体が1番なのだ。


 帰宅後痩せようと決意したのは昨日のこと。

今、この文章を書きながらアイスに舌鼓している。

やっぱり自然体が1番!



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