12夢

夢を見ていた。


テーマパークのアトラクションで並んでいるようだ。


看板には【おすべり猫】とある。


なにそれ...


そういえば先程から猫耳や、犬の尻尾をつけた人が多い。


周りを見てみると、【キャットサーキット】【7匹の子猫】【迷宮ドッグポリス】とあり、なにやら猫と犬を中心としたテーマパークのようだ。


待つこと数分、列はどんどん進みやっとアトラクションがみえた。

何やら台があり、みなそこに座り猫の着ぐるみが背中を押し座っていた人の姿が見えなくなる。


それはウォータースライダーなどでよく見る光景に似ていた。



そこに猫の着ぐるみがやってきた。


「今からあの台に座って滑ってもらいます。滑ってる最中は立ち上がったりしないようーーー」


あ、猫の着ぐるみは係員なのね。


注意事項を伝え終わると、おいどんの頭に猫耳を付け台に座るように言われた。


なんで猫耳つけられたの??


台に座ると背中を押され勢いよく滑りだす。


滑っていると壁には、ネズミを追いかける猫の絵が描かれていて、まるでパラパラ漫画を見ているようだった。


出口が見え飛び出すと、リスの着ぐるみが目の前にいた。避けることは不可能だった。


ドカッ


リスに飛び蹴りするような状態となり勢いよく飛んでいった。リスの胸元に【かれん】の名札がついていた。


おいどんは体操選手並みに回転しながら着地した。


さすが、夢!


「お疲れ様でしたー。今、苺大食い大会してますので、よかったらご覧下さい。」


猫の着ぐるみを着た係員が何事もなかったように話す。



蹴飛ばしたリスどうなったか振り返ると、山積みにされた苺の中に埋れており足をばたつかせている。


山積みの苺の上に【第50回 苺大食い選手権】と垂幕があった。


ああ、これか。


胸元に司会者と名札をつけたライオンの着ぐるみが大会の実況をしている。


「おぉっと。リスのかれん選手、山積みされた苺を直接食べる暴挙に出ましたー!」


おいどんが蹴飛ばしたのは誰も見てなかったのか?


ここで目が覚めたので、苺大食いでどこまで記録が出たかなどはわからない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る