11夢

夢を見ていた。


校門こうもんに立ち校舎こうしゃを見上げている。


門から入ってすぐに中庭なかにわがあり、中庭の中心ちゅうしん噴水ふんすいがある。

目の前には校舎があり、左側が図書館、右側に体育館とプールがあるようだ。


中庭には雪がもっており、数名すうめいの生徒が雪だるまを作っているのが見える。


中庭はほぼ、らされていてあまり綺麗な雪がない。


綺麗な雪がないかさがすと、図書館の裏に倉庫そうこがありそこは誰も踏み入れておらず、一面いちめんしろだ。


夢の中とはいえうれしくなり、仰向あおむけに寝転ねころがってみる。


冬の空は色がうすい......


シュッーーー



何か棒状ぼうじょうのものがんでいくのが見えた。



ポスッ



ん??なにいまの...



起き上がって飛んで行った方を見ると、雪に何かさっている。

いてみるとラケットだった。



こわっ



立っていたら直撃ちょくげきしていたかもしれない。

夢の中とはいえ痛いのはいやだ。


また飛んでくるかもしれないので図書館の真裏まうらに行き、安全あんぜんなところで雪だるまを作ることにした。


大きな雪のかたまりを2つ作り、雪だるまの手はどうしようかとなやんでいると、先ほど寝転ねころんでいたあたりにラケットが3本突き刺さっていた。


あれを使おう。いつ飛んできたんだろう。気づかなかった。


ラケットを手の代わりにし、頭の部分を乗せ完成した。


倉庫の前にバケツがあったのでかぶせてみた。

なかなか可愛くできた気がする。


ウキウキしながら中庭の方に歩いていると、またラケットが飛んでいくのが見えた。


さっきからラケットが飛んでくるのはなんなんだろうか。

ラケット投げ選手権せんしゅけんでもあるのか?


飛んできた方を見ると女子生徒が2人なにやら叫びながら、ラケットを振り回している。


そしてまたラケットを飛ばした。


カンッ



飛んでいったラケットは近くの木にぶつかり良い音がした。


暫くすると、木からなにやら黒いモヤのようなものが出てきたのが見えた。


両手を振り回しながら逃げ惑う姿は、阿波踊りのようで面白い。


「蜂!!」「きゃー!!」


黒いもやは蜂らしい。

あ、冬でも蜂活動するのね。



ここで目が覚めたので、あの女子生徒たちがどうなったかわからない。

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