7夢

夢を見ていた。



カメラや照明しょうめいがあり、目の前にはマイクが置いてある。

どうやら、ライブ会場かいじょうのよたうだ。


「リハOKでーす」


その声を皮切かわきりに目の前にいる人たちが動き出す。


「本番もよろしくお願いします」「楽屋がくや戻られましたらセット直しに伺いますね」


言われるがまま部屋に連れて行かれ、【獅子舞ししまいこけしまる様】と書かれた紙が貼ってある。



獅子舞ししまいこけしまるだと...?


なかなか愉快ゆかいな夢だ。


部屋に入ると一面いちめんかがみりで、おいどんの姿がうちし出された。


左半分こけし、右半分は実験じっけんに失敗したような大爆発だいばくはつの髪で色は白い。

半分、色と髪型が違った。


服も変わっていた。

左半分は着物きもので、たけは切ってありひざまでしかない。

右半分は唐草からくさ模様もようの布がくるぶしまである。


なるほど。半分獅子舞、半分こけしというコンセプトが。



だっさーーー



軽食けいしょくを済ませ、メイクに衣装いしょう直しとあれよあれよとされるがまま、気づけば台に立たされていた。


「イヤモニで合図あいずしますので、よろしくお願いします。」


大きな音がし始め耳にしているイヤホンから声が聞こえる。


「それでは間も無く本番でーす。3.2.1」


ゴゴゴゴッーー


地響きがし、台が上に動き出した。



ッゴ!!!


目の前の景色けしき一気いっきに変わった。


これが夢の競り上がり!


たくさんの人。たくさんのペンライト。たくさんの黒い人形ーー。


人形がステージにげ込まれ、足元あしもとに落ちた。

人形をよくみると、藁人形わらにんぎょうだった。


え...なんで藁人形わらにんぎょうんできたの??



観客かんきゃくはみな一様いちようにヘドハンをしている。その中にピエロがいた。


ピエロはレインボーヘアーのためかなり目立めだっており、ヘドバンも他の人に比べるとはげしかった。


あっという間にライブも終わり楽屋に戻り着替えメイクを落としライブ会場をあとにした。


駅まで歩いていると公園で、先程激しいヘドバンをしていたピエロがねている。


元気だな...


ーーーガンッーードサッ


感心かんしんしていると、真上まうえにあった木のえだに頭をぶつけたようで、変な音と共にそのまましげみに消えていった。


ここで目が覚めたのでピエロがどうなったかわからない。


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