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無言の間の後、彼女は近くの扉を指差した。
その扉には 【WC】 のプレートが。
『トイレです』
『今、使用中になってるから少し待って下さいね』
その言葉にようやく僕は事態を飲み込む。
確かにドアには使用中の、
赤のロックランプが灯っていた。
彼女は
そのトイレの扉に近づくとノックした。
『すみませんお客さん出てもらえますか』
!?
そんな
『すみません、お客さん』
・・・
返事はかえってこない。
「入ってないんじゃ?」
『いえ、このトイレは48分前に使用され、
それ移行ロックされたままです 』
えっ!?
どういう事か理解がおいつかない。
『今、使用から丁度49分たちました』
そんな表示があるのかと扉の周りを探すが、
それらしき表示はない。
『仕方ありません。
強制解錠します』
「えっ!いいの?
いや、出来るの?」
『出来ます』
そう言って扉のプレート部分に手を
『最終確認です。
中に人がいる場合は扉を開けて下さい。
5秒後に扉を開けます』
・・・
『これより強制解除します』
その言葉と同時にガチャリと言う音と、
手を
青に変わっていた。
ロックの解除された扉をスライドさせ、
ゆっくり扉を開く彼女。
その時それまで無音だった室内から声が上がった。
「まって!?」
その言葉が間に合うはずもなく、
扉は開けられていた。
深海特急オクトパス3000 夜神 颯冶 @vx9
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