中央都市広報・編集部
冒険特集!危険きわまる上級クエスト厳選
『冒険特集!危険きわまる上級クエスト厳選』
中央都市広報・編集部
"上に行くほど足元を探れ"
〜中央都市冒険者用掲示板に書かれた一文〜
中央都市には世界中から様々な情報が集まる。特に十大冒険者ギルドへの依頼は公開・非公開に関わらず、どこからか耳にした情報を冒険者たちがこぞって掲示板に張り出す。「私はこの情報を知っているのであなたに教えた。見知った情報をどう使うかはあなた次第だ」というわけだ。
なんとも冒険者らしい気前と伊達に満ちた心意気ではないか。この奇習が中央都市ではおよそ千年以上に渡って続いており、専門の政府機関まであるというのだから驚きだ。
だが何事もそう完璧にはいかない。良い仕事はすぐに他の誰かに取られてしまうのだ。中央都市の掲示板には、今日も情報を求めて殺到する冒険者達の姿を眺めることができる。
とはいえ、ここでも初心者と上級者の間で、情報の探し方に差が出る。当編集部が常に繰り返していることだが、冒険への"慣れ"は基本的に情報への"慣れ"と言ってもいい。掲示板に張り出される依頼は長く残っているものほど下部に移動してゆく。つまり達成困難な上級者向けの依頼ほど、掲示板の下に位置するものなのだ。
"上に行くほど足元を探せ"
掲示板に書かれた、誰が記したかも知らないこの古代詩には、そんな彼らへの激励の意味が込められている。過去の時代を生きた先達冒険者の忠告があたかも肉声で聞こえてくるようだ。今までの依頼にこなれてきて、より困難な依頼に挑戦する気概があるなら、まず足元から探すべきだ。
以下には中央都市の掲示板に張り出された依頼情報のうち、最下部にあるものをいくつかピックアップして解説付きで載せてみた。いわゆる『ふれるな危険』というもので、あえてこれを載せたのは何も知らない初心者に向けての警鐘の意味を多分に含んでいる。中には冒険者たちの間でもよく知られているヤバい依頼も載せてあるが、なにぶん何気なく手に取って報酬の多さや一見した難易度の”丁度よさ”につられて死んでいく冒険者が後を絶たないのだ。
もちろん何事も挑戦する気概は大切だ。しかし、勇気と無謀を履き違えていないなら、これらの依頼に挑むのはよしたほうが身のためだ。どれだけ下部を探していても、最下部にだけは手を出してはいけない。
掲示板の最下部を見ていると、こんな詩が目に入る。
”よく見て探せ。一番足元には罠がある”
この一文が先に紹介した古代詩に対応した返歌であることは言うまでもないだろう。二つの詩とも、何とも言えない独特の字体で書かれていることは失笑すべきかわからない。
☆上級クエスト一覧より抜粋、
達成困難、または達成不可能な依頼の一部
(非公開のもの含む)
ここでは中央都市掲示板の最下部に張り出された依頼のうち、我が編集部員たちが自信をもって「死ぬ」と言えるものをピックアップしてみた。最下部の依頼はどれも挑戦すれば死ぬが、中でもとりわけ死ぬものを選んでいる。
依頼内容は依頼主や依頼先だけでなく、編集部員たちによる解説も載せている。秘密裏、または私的に受注された依頼もある。この手の依頼は達成したとしても報酬を得られるかは冒険者としての交渉力次第だ。まあ達成するより先に死ぬが。
◎プカプワ浮遊火球攻略
趣旨:ダンジョン攻略
危険度:達成不可能
場所:プカプワ浮遊火球[火山]
依頼主:古代からの伝統的信仰に基づく挑戦
依頼先:なし
報酬:なし
依頼内容:
古代から対空している浮遊都市の火山の制覇。宙に浮かび続けるマグマそのものだが冷えることはない。定期的に地上にマグマを降らして甚大な被害を齎す。そもそも到達すら不可能かつ到達したとしても即死するため攻略者はゼロ。但しほとんどの冒険者にとって信仰の対象となるため、「未攻略の地域」にはあたらず、単なるダンジョンとして扱われる。
編集部員コメント:
言わずと知れた未到達・未制覇ダンジョンのひとつ。千年以上前から攻略対象になっている。特段どこかから依頼が出されているわけではないのだが、「ここを攻略したら冒険者として歴史に残る」という手の届かないものへの一種のあこがれのようなものが積み重なって伝統化した。山登りみたいなものだろう。世界各地で神話として伝わっているので、冒険者になる前から知っている読者諸君も多いのではないだろうか。単なるマグマの塊なので触れれば死ぬが、一説では古代魔法文明の究極秘密魔法が隠されているらしい(どうやってそんなもんわかるんだよ)。これは筆者の友人の話だが、彼は挑戦して焼き鳥になった。現状だれも攻略者はいないはずだが、聞くところによれば500年くらい?まえにとある不死者の一派が制覇したという伝説がある。(編集部員:”鳥貴族”のセセリハ)
◎四人領域攻略
趣旨:ダンジョン攻略
危険度:達成困難
場所:四人領域[???]
依頼主:ワグネラー商会
依頼先:広く募集中
報酬:ワグネラー商会特製タオル
依頼内容:
十大ギルドの一角ワグネラー商会直々の依頼。内容自体は単なるダンジョンの制覇。しかし、ダンジョンは四人パーティーでないと滞在できない不思議な領域。領域内のことについては一切口外不可。その性質上、出没するモンスターも全て四体。一説では四人パーティーから一人でも脱落すると領域外に放り出されるという。
編集部員コメント:
ワグネラー商会といえば十大ギルドの中でも特に流通に力を入れていることで有名だ。元々は冒険者ギルドではなく、商人ギルドだったそうなのでそのあり方にも納得である。そんなワグネラー商会が私的に保有するダンジョンが四人領域だ。正直、このダンジョンのことはなにもわかっていない。四人領域内で起こる出来事は口外が許されていないからだ。かなり謎に満ちた場所である。攻略したという人はちらほら見かけるが、誰一人として詳細を話そうとしない。おそらくは内部の出来事について口にできなくなるような魔法・ないしは『スキル』が用いられているのではないだろうか。周辺地域は妖精界に通じてるという噂もあるのが気になるところだ。10年くらい前に大平原沿岸地域で妖精王伝説が冒険者たちの間で流行した際、一時的に大量の冒険者たちが四人領域に挑戦したはずなのだが、帰ってきたものは数えるほどしかいない。おそらくほとんどが死んでいるだろうが、確認しようがないのだ。(編集部員:”東人姉御” または”祈り手”のミミ)
◎魔王討伐
趣旨:魔王討伐
危険度:達成不可能
場所:魔王城[城]
依頼主:神
依頼先:十大ギルドすべて
報酬:終焉へと至る鍵
依頼内容:
神様直々の依頼というか啓示。神聖魔大戦の時代からずっと出されている依頼なので、千年とかはるかに超える古さの依頼だ。魔王が代わるたびに新たに依頼が出されるそうなのだが、かれこれ一万年近く魔王は代わっていない。魔王を倒すには二天二王を全員倒した後、魔界の最深部で眠る魔王と戦わねばならない。
編集部員コメント:
形式上は十大ギルドに依頼が出されていることになっているが、実際は神々からの啓示である。神々の事情など知る由もないが、今なお哀れな異世界転生者が勇者として祭り上げられて死んでいく。自然災害みたいなもんなので、ほっとけば良い気がするが、最近どうも活動が活発になってきているらしい。(編集部員:大神官エベリオ)
◎ウークラダンジョン攻略
趣旨:ダンジョン攻略
危険度:達成困難
場所:ウークラダンジョン[ダンジョン]
依頼主:カイツベルパーティー
依頼先:広く募集中
報酬:ウークラダンジョンでの発掘物、およびウークラ王国の統治権
依頼内容:
ウークラ地方にある著名度の高いダンジョン。ダンジョン自体のレベルは低いが、ウークラ王国がギルドを排斥しようとした結果、ダンジョン周辺に強力な警備が敷かれており、必須レベルは非常に高くなっている。
編集部員コメント:
政治的な意味で攻略困難なダンジョン。ダンジョン利権が原因の紛争はどこにでもあるが、これは特にひどい。ウークラ王国は冒険者に対する一切の略奪行為を許可しており、対する十大ギルド、カイツベルパーティーもまた攻略者に「ウークラ王国の統治権」を報酬として挙げている。要するにダンジョンを賭けた小競り合いが国家規模の戦争に現在進行形で発展している稀有なケースだ。カイツベルパーティーは過去にもとある王国を滅亡させた経緯がある。どうやら国と諍いを起こすのが本当に好きな連中のようだ。実際大量の犠牲者が出ており、関係のない冒険者達まで巻き込まれる始末だ。ダンジョン自体に魅力が乏しいのもまた泣ける。(編集部員:テシャシチ・ティッチトゥルト)
◎大秘境発見
趣旨:ダンジョン到達
危険度:達成不可能
場所:大秘境[???]
依頼主:秘境秘密倶楽部
依頼先:秘境秘密倶楽部
報酬:喜びの分かち合い
依頼内容:
この世のどこかにあると言われる大秘境の探索依頼。十大ギルドのうち、秘境秘密倶楽部のみがこの大秘境の発見に依頼を掛けている。そもそも存在するのかすら不明。過去の文献の中に僅かに記載が登場する。
編集部員コメント:
こんなものに付き合っていたら命がもたない、という意味で、ある意味危険な依頼。大秘境とは存在自体が疑問視されている伝説の地のことで、十大ギルドのうち秘境秘密倶楽部だけがその実在を支持している。とはいえ冒険者にはロマンが必要である。ロマンだけで飯は食えないが、ロマンがなくては冒険ができないのだ。冒険者人生を大秘境の発見に賭けてみるのも悪くないかもしれない。大秘境の発見は秘境秘密倶楽部の存在意義そのものであるため、もしこれが見つかれば秘境秘密倶楽部は解散することになってしまうが。しかしそれもまた男のロマンといえる。男のロマンは永遠なのだ。なお大秘境探索には秘境秘密倶楽部の会員になることが必須条件である。(編集部員:秘境秘密倶楽部ギルドマスター・サンチャレロ・サンサマサ)
◎夢路街道の落とし物発見
趣旨:アイテム探索
危険度:達成困難
場所:夢路街道[???]
依頼主:西の孤島のジャン
依頼先:秘境秘密倶楽部、カイラス網、紅き竜の翼
報酬:応相談
依頼内容:
夢の中でしか辿り着けないと言われる場所での探索依頼。夢路街道には夢の中で特定の行動をすることでしか到達できない。夢路街道の先に何があるかは不明。過去に夢路街道でアイテムを落としたと主張する者がおり、探索依頼を出している。
編集部員コメント:
大秘境と同じくらい存在が疑われている夢路街道だが、こちらは実際に攻略した者がそれなりに存在している。この手の怪しげなダンジョン関連の例に反してギルドから直接の依頼ではなく、個人からの依頼を十大ギルドが受託した形。驚くべきなのは、秘境秘密倶楽部やカイラス網など、十大ギルドの中でも特に何してるのか分からない連中に混じって、紅き竜の翼までもが依頼を受けている点だ。筆者が疑問に思っているのは夢路街道の存在そのものではなく、依頼主のことだ。西の孤島のジャンといえば十大ギルドカイツベルパーティー麾下の悪名高き冒険者ギルド『暗黒酒場あらくれますらお』出身の冒険者だ。何故彼がそちらに依頼を出さなかったのか疑問が尽きないし、はっきり言ってかなり怪しい。そもそも夢路街道は生存帰還率がそれなりに高いダンジョンだが、それに比してこの依頼だけ死亡率が高すぎるのだ。(編集部員:"雷鳴"のスズカ)
◎隠しダンジョン攻略
趣旨:ダンジョン攻略
危険度:達成困難
場所:隠しダンジョン[ダンジョン]
依頼主:◾️◾️◾️◾️◾️◾️
依頼先:◾️◾️
報酬:◾️◾️◾️◾️◾️◾️
依頼内容:
ニーナハムの北外れの山を越えたところにある泉に隠されたダンジョン。◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️へ到達するための必須アイテムはここでしか手に入らない。
編集部員コメント:
なにこれ…何?こんな依頼あったっけ?わたし結構長いけどこんなの知らない……というか、ニーナハム近辺って大平原沿岸を抜けて大陸中央に行くときに絶対通らないといけない場所じゃん。ほとんどの冒険者なら通過してる場所のはずでしょ。泉なんてあったっけ……?あったかもしれないけど、なんでもなさすぎて記憶に残ってない。あそこダンジョンなんてあったんだ。結構人口多いはずだけど、なんで誰も知らないんだろう。(編集部員:"煉言"のワスプニカ)
◎魔道士探索依頼
趣旨:人物探索
危険度:達成困難
場所:時間系パズル[ダンジョン]
依頼主:匿名希望
依頼先:ワグネラー商会、武仙橋、正統派冒険教会、カイツベルパーティー、カイラス網
報酬:魔道大全初版全巻
依頼内容:
過去の魔道士が作成した魔法ダンジョン。ほぼ無限に搭載されたパズルをひたすら解いていく仕様。パズルを解くとそれに見合った報酬が得られるが、内部は時間の流れが意図的に狂わされており、長く滞在するほど「どこか別の時代」へ飛ばされる。このダンジョンを作成した魔道士もどこか時間の果てへ飛ばされたと考えられる。古代魔法文明崩壊直後のあたりからずっと魔道士の捜索依頼が出されている。
編集部員コメント:
まだこの依頼生きてたんだ……それが一番ビックリだよ。魔道大全全巻は私が持ってるから、頑張って解いてね。全部初版。ぜんぶ自信作だよ。(編集部員:ネネガン・ミスミハム)
◎貧乏神のダンジョン攻略
趣旨:ダンジョン攻略
危険度:達成不可能
場所:貧乏神のダンジョン[ダンジョン]
依頼主:紅き竜の翼、東没、獣王政府
依頼先:広く募集中
報酬:貧乏神のダンジョンでの発掘物
依頼内容:
中にいるだけで不幸になり、財を失う呪いがかかったダンジョン。グラスバム貧民街と同じ原理。ダンジョンの奥底には挑戦した冒険者達の財産が眠っている。
編集部員コメント:
十大ギルドのうち三つの連名で出されている依頼。貧乏神のダンジョンといえばあまり知られていないが、知ってる人間は絶対に近付かない危険なダンジョンだ。上記の説明文にもある通り、十代魔境のひとつ『グラスバム貧民街の聖域』と全く同じ効果が働いている、と書けば察しの良い読者諸君はお気づきになるだろう。そこにいるだけで財産を失っていき、いつのまにか裸一貫でダンジョン内を彷徨うことになる。ダンジョン内には野盗と化した冒険者崩れが溢れかえっており非常に危険だ(当然全裸だ)。一応最奥部には今まで冒険者たちが失った財宝全てが眠っているらしい。ちなみに紅き竜の翼、東没、獣王政府といえば独自の行動原理に基づく超武闘派のギルドで有名だが、彼らが連名でこのダンジョン攻略に依頼を出している事情を考えると失笑してしまう。(編集部員:"閃光突き"のミルビィ)
◎レ=ギュレイン(通俗日本風聞概説)発掘
趣旨:アイテム探索
危険度:達成困難
場所:知天尖塔ナムハン[ダンジョン]
依頼主:十大ギルドすべて
依頼先:広く募集中
報酬:私立アラムド高校偽校章、偽学生証(リンネ名義)
依頼内容:
古代魔法文明の残滓からとある文献を回収する依頼。ダンジョン名は知天尖塔ナムハン。現在も稼働中の大学図書館だが、その蔵書量と保有する知識の質、また大学自体が他勢力との交流を拒むことなどから、冒険者ギルドによりダンジョンとみなされている。
そのためこの図書館に住む学生たちは冒険者に問答無用で襲いかかる。
編集部員コメント:
この依頼に関する問題を理解するにはまず異世界"ニホン"をこちらの世界に再建しようとする試みについて理解せねばならない。こういったマニアックな試みは古くから存在するが、中でも「知識だけを蓄積する」派閥と「世界観を再建する」派閥の間で大きな対立がある。前者の代表が知天尖塔ナムハンである。彼らが保有するニホンに関する文献『レ=ギュレイン』を後者の派閥が奪おうとしているのが実情だ。後者は冒険者ギルドに対しても圧力をかけ、知天尖塔ナムハンに対して敵対行為を働かせているわけである。なお当依頼の報酬である偽校章と学生証はニホンに実在すると言われる私立アラムド高校のアイテムを模した物だ。しかし、そんな高校が本当にニホンにあるのだろうか。というかニホンのことを知りたかったら転生者に聞けば良い。今の時代、そこらへんにゴロゴロいるぞ。(編集部員:ミリアム=ミャンハム)
◎魔神討伐
趣旨:モンスター討伐
危険度:達成困難
場所:魔神の胃袋[体内]
依頼主:匿名希望
依頼先:十大ギルドすべて
報酬:体内から持ち帰った宝物(金品に限る)
依頼内容:
十大ギルドの全てに対し200年前からなされている"討伐依頼"及びそれに関連する一連の依頼を総じて魔神討伐と呼ぶ。依頼元は非公開。
編集部員コメント:
探索依頼ではなく討伐依頼。場所もダンジョンではなく文字通り魔神の体内。この依頼を受注すると問答無用で魔神の体内に飛ばされる。魔神の形状や種族等は一切不明。体内には超強力な魔物や魔神の肉片などが跋扈している。報酬は体内から持ち帰った宝物(金品に限る)。超巨大な生物の体内であるため、ワープによる出入りのみが可能。一説では、依頼主は魔王ではないかといわれている。(編集部員:"短弓"のルドフ)
◎リュド王国における一連の事件解決
趣旨:特殊依頼
危険度:達成不可能
場所:リュド王国[国]
依頼主:リュド王国
依頼先:十大ギルドすべて
報酬:なし
依頼内容:
つい最近新たに追加された依頼。リュド王国で起きている怪奇失踪および怪死事件の解決。下手人は人でも魔物でもない何らかの存在である。その性質の特異性については要注意。
編集部員コメント:
リュド王国という大平原沿岸部の都市国家で事件が起きている。どうやら勇者召喚の際に何か良くないものまで呼び出してしまったらしい。既存の常識にそぐわない何らかの存在が幅を利かせているため、早急に対策が必要とのこと。リュド王国と言えば大国メープの東南に位置する小国だが、冒険者たちの間ではよく「はじまりの地」と呼ばれている。何がどうはじまっているのか、皆目見当がつかないが、今回はどうも何か良くないことが始まったようだ。あの国は伝説の三賢者が国を収めていたはずなので、彼らが危機というのなら本当に危機なのだろう。注目すべきは報酬が一切提示されていない点だ。純粋に事態解決を求める際に間々行われる手法で、報酬に釣られた冒険者を遠ざける意味合いがある。それほど危険ということだ。(編集部員:伝説の三賢者カノスロス)
如何だっただろうか。今回取り上げた依頼以外にもロクでもない依頼は多数存在する。しかし、これらの大半が「未攻略の地域」に指定されていないことには注意したい。少なくとも一人くらいはそのダンジョンを攻略した者がいるということだ。超一流の冒険野郎ならこれくらい踏破して当たり前だと言わんばかりだ。まったくもって驚嘆すべきだが、余程の逸脱者でない限りはもっとマトモな依頼を受けるべきだろう。
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