第4話

【皇帝気質】というスキルが開花した俺だったが、まだ使い方に慣れていない。

このままだと、ルイ言われたように【雑魚】だ。


あの日、目を瞑った裏に見えたL v.1の文字

これから特訓を積んでいけばレベルが上がるのだろうか?


「皇帝気質っ!」

俺は叫んだ、しかし少しの光が広がり、雑魚キャラがひざまずく程度だった。


経験値を求めて平原を駆け回り、ひたすらに敵を倒し続けた、レベルが上がることはない。


あの時の自分は、精神的にきていたかもしれない。



そんなある日、レイがこんな事を言った。


「そーいえば、俺たちが出会った時に話した清龍ダンジョンに行ってなくね?」


「あーそういえば…」


俺たちは、清龍ダンジョン攻略に向けて動き出した。


清龍ダンジョンに入るには申請が必要らしい、しかもスキルパワーが認められたチームしか入れない。


スキルパワー測定の試験の日が、おとずれた。

俺は内心試験というものが怖くて…(試験には差別の嫌な思い出が沢山あるから…)

様々なチームたちが測定を、受けている。


「チームソレイル測定開始」

「うおぉぉぁぉぁ!炎舞者っ!」

レイが真っ先に飛び込んだ!


「レイ…測定値を超えたので、許可する。」


「フッ…水舞者っ…」

ルイが、クールに決めていく。


「文句なしの合格だ!」


「いくよ〜魔素感知っ!」

「あの敵は、13よ!」


「正確値の為許可します!」


そして遂に、俺の順番となってしまった。


(…ふぅーーっ…)

「俺ならきっとできる!」

「うおおおおおおおお!皇帝気質っ!」


(………?)


「こっ…皇帝気質…」


「コウテイ…キシツ…」


【何も起こらなかった】


(えっえっあれ?待って待ってなんで出ないの?…)


周りが凍りついた


「ちゃんとスキルを、出してください!しかも皇帝気質ってなんですか?」

「聞いたことも、見たことも、ありませんよ笑笑」


「なんで…」


「不合格なので…またの機会にどうぞ笑笑」



みんなは、俺を慰めてくれたけど、

スッゲェ穴に篭りたい気持ちだった。


ギルドハウスに戻ってきた、ので今日の反省会をした。(ってか反省する人は、俺しかいないけど…)


「お前は、皇帝気質が安定するまで、公では別のスキル使ったらどうだ?」

っとルイが言ってきた


みんなが、「そうだ!」「そうだ!」と言わんばかりの目力で、見てきた。

俺には、現在反対の決定権は無い…


と言う訳で【ライラの新スキル獲得会】が始まった。


レイ ルイが、言った。

「うちの一族に、伝わる【舞者】を教えてやる!」


舞者とは、舞の鼓動に自分の鼓動と波長を、合わせることによって自分の生まれ持った「火」「水」「雷」

「土」「風」などの物とともに発動するスキル


かの昔、太平洋ビッグシーに位置していた、【日本】という国で、使われていたらしい。


鼓動と波長を合わせるのが、とても難しい。


「はぁはぁ…」


「もう一本いぐぞっ!」

ルイ レイが、叫ぶ。


数時間後


「はぁっ!舞者!」

そう俺が、叫んだ瞬間…めちゃくちゃ大きな雷が落ちた。


【雷舞者エレキマスター】


「スゲェ!雷舞者だっ!初めて見た!」

レイが、興奮している。


ルイが良くやったと、言わんばかりにこっちをニヤリと見た。


俺は、遂に鼓動を合わせることに成功したんだ!

俺は、【日本】と繋がれた気がした。


数日後

また俺たちは、清龍ダンジョンの試験を受けにきた。

前日は、緊張して眠らなかったっけな…


「さぁどうぞ!一人一人スキルパワーを、見せてください笑笑」


三人は難なくとクリアした。

そして遂に俺の番…


(またこいつかぁ…皇帝気質とかって言う、オモロいヤツ見せてくれんじゃ無いの…笑笑)

試験官はなんて思ってたかも…


「雷舞者っ!はっ!」

そう叫んだ後の試験官のポカンとした顔、面白かったなぁ。


雷が試験会場に落ちて轟いた。


落ちた後の顔は、もっと面白かった笑笑。


「ごっ…合格だ…」


「やったぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


「チームソレイル合格!ダンジョンへの、挑戦を許可します。」


こうして俺は、新スキル【雷舞者】

俺たちは、清龍ダンジョンへの挑戦権を、手に入れたのだった!


つづく

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