私の帰る場所。



 最近、在宅の仕事がコロナの影響でストップしているので、資格の勉強をする事を始めていた。


 子供達は八時半に寝るし、晩御飯は野菜と肉がたっぷり入った煮込み料理一品あればいいや、と思っていたのが甘かった。


 さて勉強するぞ!のスイッチが入った瞬間、子どもの夜泣きが始まるのであった。子どもは背中をトントンしたらすぐに再び寝てくれるがそれでも、私が離れるとひが付いたように泣く。右手で子どもの背中をトントンしながら、スマホで時間をかせぎ・・・私はなんとも言えないきもちになった。全然思うようにお勉強が進んでいない・・・・。


 そのストレスだろうか。最近、インスタグラムをよく見ていた。勝手に出てくる、知り合いのアカウントであの人の影を見つけては、昔のときめきを探している。


 フォローしたらどうなるだろう、なんて思ったりしたけど、それは出来なかった。


 向うがフォローしてくれても、してくれなくても、また失恋しに行くようなものだ。どんなに想っていても、どんなにあの人が恋しくても。あの時代に戻りたいと願っても。

 

 私おかあさんだから。


 子ども達の手を離したくはないのだ。


 私の好きだった人は、家族を大切にするはずだ。


 それに、連絡先をすぐに変えたのは私だが、電話番号は変わっていなかったし。SNSも知っているのに。向うからは連絡はなにもなかった。


 これが、答えなのだ。


占いでは、あなたの事が好きでしたと言われても。


今歩いている道が答えなのだ。


 寝る前は旦那とキスをするのが習慣だ。


だから。私は今日も、家に還る。




 日本人に生まれて、それがそうなるとは思わなかったが、私達は毎日一日一回はキスをしている。


 そして、私は今日も眠る。

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