子どもと、家事と、ひとりごと。

育児のあいまに。 ここじゃないどこかへ。

恋がしたいな・・・。

なんてかっこよく呟いてみる。

ツイッターをしているわけではない。ただ心の中でつぶやくだけだ。

どこにも働きに出ていない今、それでも私は毎日決まった時間に起きて、子ども達が朝食を作っている間に化粧をして、髪も三つ編みのアップにする。専業主婦がここまでするなんて、旦那の為に綺麗にしているようなものである。

　しかし、旦那は帰宅してから娘しか見ていない。

　朝起きる時と、夜寝る時はキスをしてくれるが、旦那はパジャマだし私はすっぴんだしで、恋人同士だったらときめいた事が、今は、すべてが「日常的」になってしまった。

お化粧をしてワンピースを着た私には興味がないようだった。もうあきました。みたいな感じ。あんなに昔は可愛いと言ってくれたのに。

あと、彼が見ているのは酒。おつまみ。結婚してからずっとこうだ。慣れたけど。

　よその子供が挨拶をする。私は子どもはもともと苦手だが、子どもは結構お友達の親の顔をよく見ていて、あ！●ちゃんのお母さんだ！と指をさされるので手を振る。にこやかに手を振り替えして、私は空を仰ぐ。

　はやく。外に出たい。ここじゃないどこかへ。

　時々思う事がある。

　このままだと、何か飲み込まれそうな気持ちになるのだ。

　働いたら。誰か、わたしを見てくれるかな。

　誰かに認めてほしいのかな。

　誰かの妻でも、誰かの母でもない。私としての、わたしを。

　誰か見て、そして話しかけて。　手を振ってくれないかな。

　私は、ここにいる。

　　ここにいるのよ。