愛情の雫
ぼくはそらちゃんがだいすき。
そらちゃんがぼくの顔を覗き込みながら、たくさんの滴を落とす。
ぼくはもう、そらちゃんの涙を舐めとることができない。
そらちゃんの膝の上で、そらちゃんの顔を見上げることだけで精一杯だ。
「たくさん一緒に遊んだね。」
うん。たくさん一緒に遊んだ。とっても楽しかったよ。
「たくさん励ましてくれたね。」
ぼくの命を救ってくれたのは、そらちゃんだよ。
「……もっと、たくさん一緒に時間を過ごせばよかった……。」
そんなことないよ。たくさん一緒に過ごしたよ。
「ずっとずっと、だいすきだからね。」
ぼくもだいすきだよ。だからもう、そんなに泣かないで。
だってぼくは、そらちゃんのおかげでこんなに幸せだったから。
「生まれ変わったら絶対、また私のところにくるんだよ。」
うん。約束する。
だってぼくはそらちゃんがだいすきだから。
そらちゃんの愛情の雫を体中で受け止めながら、ぼくはゆっくりと目を閉じた。
ぼくはそらちゃんがだいすき。 茂由 茂子 @1222shigeko
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