洋装
たまにはわらわも洋服を着てみようかのう。
着物は暑くてのぅ。
「お菊―」
早速侍女のお菊を呼んで着替えを頼んだのじゃ。
別に天界が昔の日本みたいな風景をしているからと言って、
欧米な文化を取り入れてないわけではないのじゃ。
洋服ぐらいあるのじゃ。
「早速頼む……のじゃーっ!?」
お菊はニコニコしてわらわの着物を脱がせたのじゃ。
「帯を引っ張るでない!」
気にする風でもなくわらわの着物を脱がせた後、白のワンピースをがばっとわらわに被せて、
ぱぱっと着替えさせてもらったのじゃ。
姿見で確認した後、お菊の前で一回転して見せたのじゃ。
「どうじゃ」
お菊がニコニコ顔で手をパチパチと叩いてくれるのじゃ。
じゃが、見せつける者がお菊しかおらんと寂しいのう。
――パシャパシャパシャ
「のじゃ!?」
連続するシャッター音の方を見ると姉上がニヨニヨしておったのじゃ。
「なっ。それはまだ天界でも少ししか持ち込みが許可されていないスマフォ」
シュッと影の様に姉上は去ってしまったのじゃ。
あっ。
下界に晒してはならんのじゃ。定命の者が見たら目が潰れてしまうのじゃ。
危うい遊びは止めるのじゃ姉上ー。
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