Act:70『生意気』

唯「イェイ☆」

蛍「あん?」

唯「……ほら」

蛍「なんだ手ェ挙げて」

唯「ハイタッチだよ、ほら」

蛍「なんのハイタッチだ」


京「ハイターッチ!」パチンッ

蛍「うおっ!」

唯「ふふふ、流石京さん、ノリが良いね」

京「ほたるくん、こういう時はノリが大事やで!」

蛍「そうかよ」

京「おにぎり食べる時はパリパリやないとな!」

蛍「海苔だなそりゃ」


――――――――――


姫「あれ、お茶切れちゃってる」

帝「おかしいね、この前補充したと思うのだけれど」

妃「そうね」

皇「うむ、ならば水でも良いぞ」

帝「申し訳ありません、会長」

妃「んー……?」

皇「なんだ、妃」

妃「ううん、別に」


妃(簡単に引き下がったわね、あの皇が)

皇「むぅ、やはり水だと味気ないな」

姫「仕方ないよ~水だもん」

妃「よいしょっと……ん?」

 (なんか足のつま先に当たったわね)

皇「!」

妃「ちょっと、何よこの茶葉入った袋!」

姫「ちょうど無くなった分くらいある!」

妃「まさか皇……あんた……」

皇「うう……うっかり落としてしまった……ごめんなさい」

妃「はぁ……」


皇「皆が出払っていたから自分で入れようとして、体勢を崩してしまったのだ」

妃「なるほどね」

姫「皇ちゃんの身長だと取りづらいよね」

帝「置き場所を変える必要があるね」

皇「お、怒らないのか?」

妃「なんで怒る必要あるのよ」

姫「皇ちゃんはちゃんと謝ったしね~」

帝「怪我が無くて良かった」

皇「……ふ、ふんっ。次は私も取りやすい場所にするんだな」ぷいっ

妃「生意気」


――――――――――


桜「ふう、できた! 大学いも~

  明日学校に持って行ってみんなで食べよっと!」

 (とりあえず一つ味見して……)パクッ

桜「美味しい! やった~」

 (……も、もう一個くらい大丈夫だよね?)パクッ

桜「んん~美味しい!」


・ ・ ・ ・ ・ ・


桜「この前親戚からいっぱい届いたさつまいもで大学いも作ったの!

  みんなで食べて~」

京「やたー!」

悠「美味し~!」

桜「? どうしたの蛍」

蛍「いや、なんでもない」

桜「?」

蛍(想像より少ない気がするのは、きっと小分けしてるからだろうな)


智「……」

桜「智ちゃんも遠慮せず食べてね」

智「昨夜いくら食べたです?」

桜「へっ!?」

智「……なんでもねーです」

桜「……智ちゃん、な、内緒だよ?」がくがく

智(……図星です)

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