第5話 自業自得

 例の如く、俺らは、フードコートで涼んでいた。


 この日もまた、はるか達は近くのテーブルに座っていた。


 はるかとたくやは、背中合わせで、座っているが、二人の背中から背中までの距離が、ここにいる男女の中で、一番近かった。


 そして、俺もたくやを好きなのかと言うくらい、隣の席を陣取っていた。


 はるかの隣には、いつもちーちゃんが座っていたから。


 そして、この日も散々たくやとはるかをいじり倒した後、いつもとは少し違う話題になった。


「てかさ〜、俺らだけやなくて、ちーちゃんはどうなん?」

 たくやは、はるかと肩を並べて、ちーちゃんの方に体を向けて、言った。

「ちーちゃん絶対、海斗のこと好やろ?笑」

 今までの借りを一回で返すかのように、ニヤニヤしながら、ちーちゃんに聞いた。


「え、なんで!違うって!ちょっと、はるか!なんか変なこと言ったやろ!」

 と、ちーちゃんは、はるかの腕を叩いて、掴んで、離さない。

「え、ホント、なんも言ってないって!」

 はるかは、笑いながら、時折、たくやと目を合わせながら、ちーちゃんの攻撃から身を守っていた。


「え、マジ⁉︎」

「まぁ、前から結構怪しかったよね!笑」

「それな!俺も思ってたわ!」

「海斗はぶっちゃけどうなん⁉︎」


 ここぞとばかりに、周りの奴らが便乗してくる。

「は⁉︎マジ、全然なんとも思ってねぇわ!」


 否定したところで、こいつらが納得してくれないことは、数分前の自分が教えてくれていた。


 案の定、この話題は、解散するまで続いた。



 この日は、夕方になっても暑さは続き、頭がぼーっとしていたせいか、試合は動かなかった。

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