第39話 最強すぎる4つのスキル
現在ジェイクは4つの新しいスキルを近くの草原にて試す事にした。
1つ目が【魔法の屋敷】である。異空間にその屋敷が存在しており、ギルドメンバーなら自由に出入りが出来るというものだった。
このギルドを設立するには冒険者ギルドに行く必要があるのだが。
今は持ち主である自分自身が使えるかを試してみた。
草原から異空間に飛び魔法の屋敷に入る事が出来た。
魔法の屋敷の中はとてつもなく広くて、10人以上は暮らせる屋敷となっていた。
さらに魔法の鍛冶場や魔法の錬金術を用いる台座などが設立され。
さらに訓練場などあらゆる物が設置されていた。
訓練所には魔法で動く人形がいて、レベル設定などをして戦う事が出来るようだ。
本当に凄い設備だと思いつつも。この全てが今の自分にとって必要な物と、仲間に必要な物だと感じた。
これは早くギルドを作る必要があると思った。
2つ目のスキルは【地形変化】であった。これは両腕の3倍の範囲で地形を変形させる事が出来る。
ジェイクは魔法の屋敷から外に出て、草原に戻ると。
イメージで大きな卵の形を掘って製作してみるとあっという間に地面が卵の様に削れてしまった。次に城壁のような建物を建設すると、あっという間に城壁が出来上がる。
土で作られているので、これを岩や鉄などにするととてつもなく可能性が広がっていく。
3つ目のスキルは【本化本棚】というスキルだ。
それを召喚すると空中に浮いている本棚が出現した。
それが随時付いてくるという、ある意味怖い能力であったが。
例えば石ころを拾って本棚の方に投げると。
石ころが本に変換されて収納されるというものだった。
しかもいつでも抜き取る事が出来る。
抜き取った本は即座に物質化する事が出来る。
つまりアイテムボックスより簡略化されているという事だ。
アイテムボックスだと手を突っ込んで、頭の中でイメージする必要がある。
しかし本化本棚ではどこのジャンルに何がしまわれているかがすぐに分かる。
これは本棚に慣れている人向けのスキルでもあるだろう。
最後のスキルが、【神格竜化】これは体を神の形にして竜のような力を誇るのだが、つまり神の形にして竜の力を得やすくするというものだと思う。
ジェイクは早速これを発動して見る。、
体が光輝く中。次の瞬間、巨大な竜そのものになっていた。
きっとモゼス町はその光景を見て恐怖の声を上げただろうが。
ジェイクは空を飛翔して見る事にした。
驚く事にすんなりと空を飛ぶ事が出来た。
大きな羽を羽ばたきする事により、空を飛翔しているのだが、どうやら右胸と左胸から空気が流れて、体を持ち上げているようだ。竜の体の謎が分かった気がした。
ジェイクは地上に降りると、沢山の人々が近くに集まっている事に気付いた。
僕は元の体に戻ると。周りの人々が歓声を上げてくれた。
歓声に包まれながら、ジェイクはトドロキの宿屋に戻る事にした。
トドロキの宿屋の前には般若のような顔をした犬の獣人族であるネイリが腕組みをしていた。
その隣では、元夜盗のレイデンが剣を地面に当ててこちらを見ている。
ジェイクは恐る恐る2人の前を何事も無かったかのように通りかかると。
「そこの無防備変態変質者君」
「僕はそのような名前ではないよネイリ」
「そこのリーダーとしての自覚のない先天性のバカ」
「僕はそのようなバカではないよレイデン」
「「ならどうして黙って行ったの」」
どうやらネイリとレイデンはその事について心配してくれたようだ。
「いやあぁあ、凄いスキルだったから」
「そう言う事ではありません、あなたの疲労はあなたが思っている程軽くありません、それだけは覚えてください、さて、ご飯にしましょう」
レイデンもこくりと頷いている。
ジェイクは思った。次からはネイリだけでも連れて行こうと。
その日は皆でご飯を食べながら話をしていた。
「後で皆にギルドメンバーになってもらってもいいかい?」
「ぶほぉ、まじか、やった」
ドワーフ族のミナラクが口から食べ物を吐き出して喜んでいる。
「師匠がそう言うのであれば、ぜひギルドに入れてください」
「僕も入れて欲しいのだよ」
「もちろんあたいは入れてくれるのよね?」
最後のネイリの恐ろしい問いかけに、僕は頷くしかなかった。
「それと皆分かっているように、今の僕達では悪魔ガルンに勝てる勝算はない、それぞれが強くなる必要がある。ガルンとはこの前の黒髪に白髪が混ざった少年の事だ」
ネイリもミナラクもリックイもレイデンも静まっていた。
「なぜ、悪魔がガルンという名前だと知っているの?」
ネイリが尋ねてくると。僕は頷いて答えた。
「夢を見たからだ。ガルンのな、それはおぞましい物であった。彼は被害者だ」
またその場が静まり返ると。
「ようはガルンを倒せるほどの強さを俺様達が身に着ければいいって訳だろ」
「その通りだ。ミナラク」
「っよっしゃ、貴族としての底力を見せてやりましょう」
「その意気だリックイ」
ネイリとレイデンの女性陣はだんまりになりつつも。
「いいねぇ、あんたら、それでこそモゼス町の冒険者ってとこだい」
トドロキの宿屋ならではのガタイのいい女将さんが出て着て皆に牛乳瓶を配っていく。
「これは女将さんからのプレゼントってやつだい」
女将さんがにかりと笑いながら。
「そう言えば砂漠地帯で問題が起きているようだよ」
女将さんの呟きに、ジェイク達が今やらねばならぬ事は色々なクエストを受けて強くなる事だった。
その後ジェイク達は女将さんの料理を平らげると、即座に冒険者ギルドに向かった。
最初はギルドを設立する必要があるが。
ジェイクは冒険者ギルドにやってくるのが久しぶりの感覚がしていた。
実際は何度も通っている気がするが。
あの夢が長い間自分をどこかに閉じ込めていた気がしたのだから。
ゆっくりと扉を開けると。
いつもの受付嬢の姿。沢山の冒険者の姿が見えた。
そこには日常が転がっていた。
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