第22話 魔王の化身
【魔王の化身:SSSランク】がただ1人だけとなり立ち尽くす。
他のモンスター達は息絶えて死体となっている。
ジェイクはゆっくりと呼吸をする。
全方位射撃は結構スタミナを使うようだ。
20体の分身した【多重分身】は無理がたたって次から次へと消滅していく。
彼等の眩しい瞳は絶対に忘れないだろうと思った。
ジェイクは槍を構えると。
眼の前に向かって走り出した。
槍の技量はS級だ。
その力で持ってしていも魔王の化身は倒れる事はしない。
右手でゆっくりと胸に突き刺さった槍を引っ張って抜いてしまう。
ネイリは絶望の瞳でこちらを見ているのだろう。
ミナラクはそれでも諦めるなと言っているのだろう。
「こ、こいつ、やばい」
ようやくジェイクは死を覚悟したのだ。
魔王の化身が槍を持ったままのジェイク事吹き飛ばすと、ジェイクは後ろに吹き飛ばされていた。
壁に激突すると、意識が朦朧としてくる。
ジェイクはゆっくりと立ち上がる。
ネイリとミナラクがいた。
魔王の化身は何を思ったのか、壁となっている場所を破壊してしまった。
そのまま歩いていく、向かう先は地上のようだ。
あんな奴が地上に出たら大変な事になる。
しかし今のジェイク達では太刀打ちのしようがない。
死体となった10体のモンスター達を【解体】する事にした。
「ちょっとステータスを確認するから皆は待っていてくれ」
「分かったわ」
「了解したぜ」
ジェイクは取り合えず【習得可能一覧】を開く事にした。
そこには信じられないくらいのスキルが表示されていた。
=====習得可能一覧======
風纏いS級【体に風を纏わせる】
風付与飛行S級【風魔法で空を飛行できる】
曲芸師S級【身のこなしが軽くなる】
ジャグリングS級【両手さばきが早くなる】
爆砲S級【口から巨大な空気の大砲を飛ばす】
影魔法S級【影魔法を使用する事が出来る】
乗術S級【乗り物系統の操作が上手くなる】
光魔法S級【光魔法を使用する事が出来る】
暴食S級【沢山食べた分だけ強くなる】
突撃S級【真っ直ぐに相手に向かって走る】
蘇生S級【仲間を生き返らせる事が出来る。自分自身に予め使用しておくと勝手に蘇生する】
土竜S級【土の中を移動出来る】
相棒S級【モンスターを相棒にする事が出来る】
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取り合えずジェイクは習得可能スキルを全て習得する事にした。
ネイリとミナラクはすげえええと声を上げていたが。
それは気にしない事にした。
まだ【魔王の化身】が階段を上っている最中なので、ジェイクはスキルを試しに使ってみた。
もちろん全てのスキルをS級にする事は忘れなかった。
中にはS級に上げられないスキルもあるが【全ランク付け】スキルが発動するので問題がない。
最初は【風纏い】を発動させる。体を覆うように風が吹き荒れる。
試しにとミナラクが武器を放り投げると、それを弾いてしまう。
それ以前にモンスターが落とした武器とかも使えるのかい、しかも素材の事を忘れていた。
ジェイクは後でアイテムボックスにしまわれている素材達を確認しようと決めた。
しかし今はスキルを把握する事が先決だ。
【風付与飛行】を発動させてみると、風魔法が発動している。
空に飛翔しながらダンジョンの天井でやってきたりした。
ミナラクとネイリが羨ましそうにこちらを見ていた。
【曲芸師】はぴょんぴょんとアクロバティックに体を動かせる。
【ジャグリング】は器用に物を投げたりする事が出来るし、どこに投げるとどのように跳ね返ってくるかとか、しまいにはお手玉がとても上手くなっている。
【爆砲】は口から大きな空気の塊を吐き出して、目の前の壁を粉砕してしまった。
少し危険なスキルだと認識しておく。
【影魔法】は先程魔法を造った時に多重分身というのを造った。
その時に想像した影魔法がこれだ。
まさか覚えられるとは思わず、幸運だったと思わざるおえない。
この影魔法は色々と使用が複雑であり、影自体を操作するのが基本だ。
しかし炎などの魔法と融合する事で実体を持つ影となるのだ。
【乗術】は試し用がないので、いつか乗り物に乗れる時が来たら活用しようと思うスキルであった。
【光魔法】は眩い光を操作する事が出来る。光による攪乱効果も期待出来る。しかしこのスキルを習得している人はあまりいないとされる。習得条件が謎に包まれているからだ。
【暴食】は沢山食べれば食べる程強くなるというシンプルなスキルだ。
【突撃】は猪のごとく真っ直ぐに走り、邪魔する敵を弾いて行く事が出来る。
【蘇生】は仲間が死亡したら使用すると蘇るとされる。自分自身に予め使用しておけば、死亡したら蘇るようになっている。
【土竜】土の中を移動する事が出来る。
【相棒】モンスターを相棒にする事が出来る。心が通じ合ったモンスターにだけ相棒にする事が出来る。
周りのモンスターの死体を先程あらかた解体し終わると、色々な素材になった。
この素材を何に使おうか悩みどころではあるが。
今はアイテムボックスで眠っていてくれると嬉しい。
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