第3話 今日は採集にします
朝がやって着た。
手早い動きでガタイのいい女将さんの朝の料理を食べる。
基本的にパンとチーズが多かった。
食べ終わったジェイクはうきうきと冒険者ギルドに向かう。
そこで昨日の受付嬢が笑顔を浮かべてこちらを見ている。
周りを見るといるのはジェイクだけであった。
それはそれで恥ずかしい気がするが。
「ジェイクさんは初心者魂が凄いですね、こんなに早くやってくるなんて」
「はい、沢山クエストをクリアしたいので」
「それでは今日はどんなクエストをやりますか、ここからお選びください」
そのメニュー表には色々なクエストがある。
F級のコーナーを見ると、討伐クエストも結構あるのだが、採集クエストも結構あった。
なので採集クエストにする事にした。
「ではこのカードを地図に触れさせてください」
「はい」
受付嬢がカードのようなものを地図に触れさせると。
地図に薬草の場所が表示された。
これはとても便利なものだった。
「ただ、この情報は今までの採集したデータに基づいたものです。なので絶対にあるとは限りませんわ」
「そう言う事なら大丈夫です」
そしてジェイクは採集クエストに向かった。
場所は昨日の森と同じ場所。
その場所に到着した時。スキル一覧を見つめなおす。
そこには新しい習得可能スキルが表示されていた。
====スキル習得=======
【採集レーダー】【採集可能なものを見つけ出す】
=================
やはり採集クエストを受けた時に条件が達成されたから、スキル習得可能一覧に表示されたのだろう。昨日でスキルポイントを使い果たしたのだが、今5千くらい溜まっていた。
余裕で【採集レーダー】を習得する事にした。
時間経過でスキルポイントが上昇するという恐ろしいチートはジェイクには最高な力となる。
ジェイクは採集レーダーを早速使用する事にした。
森という木々が透過するかのように草花だけを見ている。
至る所にある薬草達を見たジェイクは片端から薬草を引っこ抜く。
勿論アイテムボックスに仕舞う事を忘れない。
無我夢中で採集を続けていたら。お昼時になろうとしていたので、冒険者ギルドに戻る事とした。
今回の採集クエストは数に決まりはない。
出来るだけ多くを採集してくれと頼まれている。
なのでジェイクは無我夢中で採集レーダーを使いながら、的確に薬草を採集していった。
その薬草の中には超絶レアな薬草も紛れている。
それに気付かないのがジェイクだった。
昼時になったのでとことこと冒険者ギルドに一応納品しておく事に。
ついでに冒険者酒場で色々と昼飯を食べるのもいいかもしれない。
受付嬢がお弁当を食べながら仕事をしているのを見つけた。
彼女はこちらを見るとにこりと微笑んでくれた。
「ではあちらで受け取ります」
そう言って隣にある大きな箱の所にやってくると。
「ここに薬草を入れてください」
「はい」
ジェイクはアイテムボックスからがばっと薬草を一気に取り出した。
すると箱を大幅に超えて、溢れかえる恐ろしい薬草の数に、思わず受付嬢が悲鳴を上げる。
その悲鳴を聞きつけた数名の冒険者がやってくると、彼等は絶句している。
ジェイクがありえない数の薬草を持ってきたのだから。
「これは、ベテランの4倍はとれています。というかこの薬草超絶レアの奴でしょ、嘘でしょ、あなたは何者なのですか」
「普通の冒険者です」
とほほとジェイクは1人で落ち込んでいたら。
「これは凄い事ですよ、これを運びますのでジェイクさんも協力してください」
「もちろんです」
ジェイクと受付嬢は冒険者ギルドの裏手に回った。
そこには沢山のギルド職員がいて、色々な素材などを鑑定などしている。
後は仕分けなどもしている。
「ここが冒険者ギルドの裏手です。ここでは仕分けなどをしております。彼がゴッサムです。ドワーフ族ですよ」
その爺さんはこちらを見ると走って来る。
「こりゃーまたすげーの持ってきたな、この薬草は超絶レアだぜ、1財産を築ける位だぜ」
「は、はは」
「こちらで悪いようにはしねーからな」
ゴッサムは腕を振り回してワクワク感を表現していた。
「では戻りましょうか、運ぶのを手伝って頂きありがとうございます」
「いえ」
ジェイクはあまり見た事のない景色に少しドキドキしていた。
受付の所に戻ると、沢山の冒険者達がこちらを見ていた。
それぞれの冒険者達はこちらを舌なめずりするかのように見つめている。
ジェイクは自分が何をしたのか分からない。
何かしたのだろうか? だから彼等はこちらを睨みつけているのだろうか?
だが物語とは簡単に流れて行く。
「ではこれが報酬となります」
ありえないくらいの大量のお金を貰い受ける。
それを眺めている冒険者達、最悪カツアゲされるんじゃねーか。
とかジェイクは思っていた。
「昼飯にいってきます」
「はい、お待ちしておりますわ」
かくしてジェイクは外に出た。
その後ろにぞろぞろと冒険者達がやってくる。
彼等は凄いこちらを睨みつけて、どんどんと近づいてくる。
「なんでしょうか」
「どうか、話だけでも聞いてくれ」
それは1人ではなく数十人の冒険者達のお願い事であった。
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