第2話 スキル習得祭り
ぐつぐつと煮込む音が聞こえる。冒険者ギルドと併設されている冒険者酒場にて沢山の人々がそのぐつぐつと煮込まれる煮込み肉を楽しみにしている。
皆がワクワクとしている中、1人だけただ事ではないと悟り、1人寂しく煮込み肉を食べる事なく森に向かった。
木人の近くに到達すると、まだ仕掛ける事はしない。
とりあえず習得出来るだけする事にする。
===スキル習得一覧=============
【鑑定】最低、中位、最高位【ほぼ全ての事を鑑定できる】
【剣術】C→B→A→S【ランクに合わせて剣術が強くなる】
【斧術】C→B→A→S【ランクに合わせて斧術が強くなる】
【槍術】C→B→A→S【ランクに合わせて槍術が強くなる】
【杖術】C→B→A→S【ランクに合わせて杖術が強くなる】
【弓術】C→B→A→S【ランクに合わせて弓術が強くなる】
【炎魔法】C→B→A→S【ランクに合わせて炎魔法が強くなる】
【水魔法】C→B→A→S【ランクに合わせて水魔法が強くなる】
【回復魔法】C→B→A→S【ランクに合わせて回復魔法が強力になる】
【鷹の眼】【空目線で辺りを見渡す事が出来る】
【鍛冶場召喚】【鍛冶場を召喚する事が出来る】
【武具製造】C→B→A→S【鍛冶場があれば武具製造出来る】
【錬金】C→B→A→S【薬を調合する事が出来る、道具は必要ない】
【移動スピード上昇】C→B→A→S【ランクに合わせてスピードが上昇する】
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レベル上昇1→20に上昇する事が出来た
ジェイクは沢山のスキルを習得する事に成功した。
Aランク位で結構なスキルポイントを消費し、さらにSランクに上げたので、ありえないくらいのスキルポイントが必要となった。残ったスキルポイントは1万くらいとなった。
それでもただ時間が経過するだけでスキルポイントが上昇する事を知っているので、さほど問題ではないし、もっと高みを目指すなら最高値を上げるスキルを上昇させればいいだろうが、まだ習得可能スキル一覧には表示されていない。
ジェイクは習得可能スキルを全て習得した。
後は条件を満たせば新しく習得可能スキルが出現するという事だ。
現在森の中にいる訳だが、周りにはモンスターがいる。
しかし木人ばかりでそいつらはこちらに攻撃を仕掛ける事はない。
ジェイクは鍛冶場召喚スキルを発動させると。
目の前に小さな小屋が出現した。
そこには鍛冶場が設置されており、使い方はメニュー表で製作したいものをタッチすると、勝手に製作されるというものであった。
ジェイクは取り合えずメニュー表を見ていた。
彼は何も素材を持っていないのだ。
だがそれを補うのがスキルポイントなのだ。
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5千ポイント=竜眼剣【ドラゴンを殺したとされる剣】
5千ポイント=神秘の軽装備【神から癒されたとされる軽装備】
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沢山ある項目の中から1万ポイントを消費して、この2種類の装備を製作する事にした。
素材の代わりにスキルポイントを消費する事で製作されるのだ。
魔法の手で鍛冶場が動き出す。
みるみるうちに竜眼剣が出来上がる。
その形を見た時男の子なら誰もが憧れるドラゴンスレイヤーをイメージした。
柄にはドラゴンの形が彫られており、鞘はドラゴンの鱗のようなもので、剣そのものは白銀のようにするどく潤った水を反射させるかごときに輝いている。
神秘の軽装備は眩しい輝きと何かの毛皮で作られており。
白銀でありながら茶色のような軽装備だった。
その2つを装備する。
鍛冶場召喚を解除すると。その場所から鍛冶場そのものが消滅していた。
ジェイクは取り合えず木人を討伐すべく1人で竜眼剣を構えながらゆっくりとも奴の目の前にやってきた。
木人はこちらに気付いたがこちらに攻撃する事はなかった。
後現在のHPは1300でMPが2000になっている。
クエストをろくにクリアしていないジェイクはなぜかステータスだけなら中堅冒険者になりつつあった。
ジェイクは竜眼剣を構えると、縦の真上から真下に両断した。
この前なら木人の皮膚に突き刺さるだけであった。
しかし今回は豆腐でも切断するかのように真上から真下へと木人を両断していた。
木人が事切れると動かなくなった。
もう1体の木人も同じようにして、討伐の証となる木人の皮膚をはぎ取った訳だ。
今回のクエストは木人を2体討伐する事であった。
るんるん気分でジェイクはモゼスの街に帰るのであった。
冒険者ギルドに到着すると、受付嬢と相対していた。
「受け取りました。ご苦労様ですこれが報酬となります」
F級らしいお金を獲得する事になった。
外の景色はゆっくりと宵闇になっていく。
「もう時間も遅いですしクエストは明日受けますか?」
「そうします」
「そうだ。先程説明し忘れましたけど、討伐したモンスターの素材は討伐した証となります。なぜ理解していたのですか?」
「アーバン村の村長が冒険者とはという物語を聞かせてくれたからです」
「なるほど、アーバン村ですか、辺境の村ですよね」
「そんな所です」
「話によるとへんなスキルを覚えている人々がいるから掟があるとかないとか」
「は、はは、そうですかね」
ジェイクは度肝を抜かれていた。
どうやらあの村に現れる人々は普通ではないのは本当で。
いつも命がけのサバイバルと称して鬼ごっこをしていたし。
あれって異常だったのかなぁ?
ジェイクは心のどこかで釈然としない気持ちを抱きながら。
受付嬢の話を聞いていた。
「では明日ほどもよろしくお願いします」
「もちろんです」
その日ジェイクは初めてモンスターを倒した。
もちろんスキルポイントでレベルを一気に上昇させたのも生まれて初めてだし。
今の自分が習得可能なスキルを全て習得したのも爽快であった。
レベルで習得可能スキルが増える事もあるが。そのほかにそいつが何をしたかでも決まるらしい。
その事は村長が熱く語っていた。
盗賊スキルを覚えたいなら人から物を盗めとか、傭兵をやりたいなら人を護衛しろとか。
めちゃくちゃな事を村長は言っていた気がする。
ジェイクは過去の記憶を思い起こしながら歩き続ける事とした。
モゼス町は朝とは違った景色を見せてくれる。
沢山の人々がお祭り騒ぎかのごとく、お酒を飲んだり、肉を頬張ったりしている。
売春宿では沢山の女性が男性を誘惑したり、誘惑された男性がにやにやしていたり。
色々な人々がいたのだ。
トドロキの宿は冒険者ギルドの近くにある事から、そういった喧噪とは無縁であった。
ジェイクはトドロキの宿に到着すると、ガタイのいい女将さんが出てくる。
彼女はこちらを見るとにかりとほほ笑んでくれる。
「あんたがんばるねぇ、今日は肉料理さね、食っていきな」
村長から貰った軍資金で宿屋を借りたが。
今回ある程度の収入が入ったので、軍資金を使うのを止めて、自分で稼いだお金で夕食を食べる事とした。
トドロキの宿には数名の男性と女性がいた。
暇だから男性とか女性を鑑定すると。
色々な情報が分かった。
男性は基本的に隣町からやって来た商人のようだ。
女性はこの町で踊り子をしている女性で、この宿屋で休ませてもらっている。
この鑑定というスキルは恐ろしい。それも最高位なのでほぼ全て見る事が出来る。
これで鑑定出来ない者はやばいという証拠にもなる。
かくしてジェイクはがっつりと肉料理をお腹の中に仕舞いこんでいった。
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