第7話 放課後デート?

「先輩!買い出しの前にゲームセンター行きましょうよ!」

「ん?なんでゲーセン行くんだよ。」

「まだ時間だってあるんですし少しぐらいいいじゃないですか!」

「いや、でもなぁ」

「そんなウジウジしてるとモテませんよ!もういいです引っ張っていきます。」


そう言って那月は俺を引きずって行こうとする。


「ハイハイ、行けばいいんでしょ。」


俺たちは今、大型ショッピングセンターにいる。

何故こんなことになっているのかというと、那月が

「どうせ行くなら大きいとこ行きましょうよ、案内してください、先輩」

と言って俺の意見を全く聞き入れなかったからだ。

と、こんなことを考えていると、ゲームセンターの前についた。


「さ、行きましょうか。」


ゲームセンターに入ると、案の定すごくうるさかった。

俺は静かなところの方が好き、

というわけではないのだが

やはりこの空間にはなかなか慣れない。


「まずこれやりましょう、」


そう言ってきたのは、

取れるかどうか微妙なサイズのクマのぬいぐるみ

が景品のユーフォーキャッチャーの前だった。


「お前これ取れるのか?」

「微妙なところですね。まぁチャレンジ精神です」


どうやら同じような具合らしい。

那月はいい感じに合わせる、持ち上が、、らなかった。

惜しいところで落ちてしまった。


「次ちょっと俺にやらせて」

「いいですよ」


俺は100円を入れ、

ちょうど首のところに持ってくる。

アームはちょうど首に噛み合い、持ち上がる

まるで首吊りをしているような状態になったあとも、

落ちることはなくそのままゲットした。

まさかの一発クリア

自分の才能が怖い。極めよっかなー


「先輩すごいですね、一発なんて。」

「だろ?ほら、やるよ。」

「え?いいんですか?」

「いいも何もお前が欲しかったんだろ?」

「そこは『お前のためにとったんだから』って言ってくださいよ。

そうすればポイント高かったですよ。」

「へいへい、那月のためにとったよ。」

「ありがとうございます。」


ご機嫌だな、よし!買い出しだ。


「なぁ那月、買い出しだぞ!」

「えー、もっと色々やりましょうよ〜」

「だめだ、野口英世を失うわけには行かない」

「はいはいわかりましたよ!」

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