よくある異世界ファンタジーかと思いきや、実は死後で、転生「前」の世界が舞台。
転生「後」を扱うお話はアニメでもマンガでも数多く存在していますが、
「前」の話は珍しいケースだと思います。
そんな世界で、自分の望む転生(来世とでもいいましょうか)に向けて、少年がナビデーターのテンシと呼ばれる少女と歩んでいくお話。
まだ読みの途中ですが、世界の設定の深さだったり、こういう死後の世界ならではなのか、少し悲しみといいますか、感情的に深い表現が節々に出てきて、引き込まれる感覚がありました。
世界やキャラクターの謎などもありそうで、ミステリーみたいな雰囲気も興味深いです。
この後も楽しみです。読み終わったら再レビューさせていただきます。
ありがちな転生ものと思ったら大間違いです。しょっぱなから仏教世界の輪廻転生、六道輪廻のお話です(最初のカニの部分、そのメッセージであってますよね?)。
作品の世界観も普通にファンタジー世界なんですが、なんとなく現代味とインド味(都市名がシバですし)がする独特の世界観です。しかも、その世界観を風景描写じゃなくて、作者さまの「地の文」の言葉選びで表現しているのですから、すごいの一言につきます。
ちなみに主人公は、元気印、無鉄砲な人間でして、ヒロインのテンシちゃんも、まぁ、天真爛漫と自己肯定感マシマシの性格で、とにかく「キャラ」が物語を引っ張る感じの物語で、典型的なキャラ文芸の一作だと思います。