第18話 レベルを上げた...かった

 スライム草原でグラトニースライムが出たのは前例がなかったので、しばらくの間はスライム草原は封鎖になった。

 グラトニースライムはクロウ一人で倒したため、アウロラたちのランクが上がることはなかったが、スライム討伐依頼の成功報酬の銅貨50枚に追加で銀貨5枚もらうことができたのでまぁ、良しとしよう。

 しかし、アウロラたちが依頼を受けている間、することがないので、レベル上げしたいと思うのだが、ついでに、依頼を受けて金もためるとするか。


 アウロラたちは、ステータスが高いので、少し難易度は上がるが、ウルフの依頼を受けてもらった。

 クロウは、レベル上げのついでに、依頼を受けるつもりなので、山などの、強い魔物が多く生息しているところに行こうと思ったのだが、受付嬢から、どうしても受けていただきたい依頼があるとのことだったので、そちらを受けることにした。

 その依頼の内容というのが、海の調査らしい。

 というのも、漁業に出ている人たちが、あるところに近づくと、いきなり渦潮が現れ、船は沈み、乗船者は全員沖に戻されるということが起きているらしい。

 何か原因があるはずだから、調査してきて欲しいとのことだった。


 アウロラたちとは別に動くので、何かあった時にすぐに駆けつけられるように、千里眼で数分に一回確認するようにする。




 とりあえず沖まで来たが、受付嬢の情報によると、セクレト王国近くの沖から10キロ近く離れたところらしい。

 船を出してもらって調査したいところだが、船は沈む可能性が高いので、海上に、自分が歩くところだけ物理結界を発動させ、海の上を歩けるようにする。

 10キロの距離を結界張ることになったので、MPがかなり減ったが、何かあっても大丈夫な程度には残っているし、10キロ歩いてるうちに2割程度は回復するのでまぁ大丈夫だろう。




 海の景色を楽しみながら、ゆっくり早めに走ること1時間。

 結界は10キロ範囲でしか張っていなかったため、結界の端までたどり着いた。

 周りには何か目立ったものがないか確認するが何もなく、あたり一面、海のみ。

 何かないか、海の中を海上から見ていると、いきなり足元に渦潮が現れた。

 クロウは結界で海面には触れていないため、渦潮には巻き込まれない。

 すると、渦潮は消え、海中から、青髪碧眼の女性が出てきた。


 クロウが驚いて固まっていると目の前にいる女性が声をかけてきた。


「君は、なぜ渦潮に巻き込まれなかったんだい?」

「......」

「君、聞いてるのかい?」

「あ、あぁ、すまない、驚いていた。俺が巻き込まれなかったのは結界を足場にして立っていたからなんだ」

「そういうことなのかい、そして、そんなことができる君は、普通じゃないと思うが?君は一体何者なんだ?」

「俺は...」


 なんというべきだろうか。勇者です?それはなんか違うな、もともと俺は無能だから、勇者なんて語る資格ないし、名前を言っても、たぶん知りたいのはそこじゃないだろうし。

 まぁ、でも、一応勇者だから勇者という立場を少しだけ使わせてもらうか。


「俺は、落ちこぼれ勇者だよ。」

「そうですか。まぁ、落ちこぼれが、こんな高度な結界作れるはずがないんですが、まぁ、それは見逃しておいてあげましょう」

「聞き忘れていたが、君は一体何者なんだ?」

「私は――」





「精霊女王です」




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

書くのがどんどん下手になっていますが

読むのをやめないでいただけるとありがたいです!


最近ストーリが全然思いつかないので、更新が

どんどん遅くなると思いますが、待っていただけると

うれしいです!

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