マナにノートを届ける
俺は下駄箱で靴に履き替えて、駐輪場に向かって歩いた。
駐輪場に着くと、俺は自転車を手で押しながら学校内を出てそっと馬にまたがるように自転車に乗り家に向かう。
家に着くと俺は隣の部屋に住むマナにノートを届けるためにインターホーンを鳴らした。
気だるげなはいという声が聞こえ、ゲボゲボと咳をしながらマナが出てきた。
「何か用?」
俺だと確認すると眉根を寄せてこんな時になんだというニュアンスで言ってきた。
『俺は女子に睨まれると怯むが、まなに関してはどんな視線を浴びても怯まない。付き合い長いしな』
俺はリュックからノートを取り出すとそれをマナに渡す。
「それ今日のノートだからな、もちろん数学はないが」
するとマナマは目を丸くして驚嘆した。
まさかノート渡してくれるぐらい気を遣えるなんて」
『酷くね、そんなに驚くことかよ。俺どんだけ気を遣えないやつだと思われてるんだよ』
「流石のノート渡すぐらいの気は使えるわ」
「数学もあったら完璧なんだけどなー」
ショートケーキを作っていた苺が美味しければ完璧なんだけど的なニュアンスで言われた。
「いやマナ数学の時間毎回寝てるんだから別にいらないだろ」
マナは舌を出して手を頭にこたんと当ててバレてたーと言った。
『熱出てテンションおかしくなっているのか、後俺の前でそれをやっても萌えないぞ、ほかの奴らは萌えそうだが』
俺はマナのボケをスルーして
「ノート届けたからな、復習しとけよー」
マナは自分のボケてスルーされたことを気にもとめず、むしろなかったように笑みを浮かべて
「ありがとう、復習しとくよ」
じゃあねと言ってゆっくりとドアを閉める。
俺は自分の部屋に入り靴を脱ぎソファーに寝転がりながら今日を振り返った。
『いやーまさか瑠璃の連絡先をゲットできるなんてな、俺瑠璃に何かしたかな。
多分なんもしてないと思うが、リア充の嫉妬した視線には思わず笑いそうになった。』
俺はそう思いながら瑠璃からのラインを今か今かと待っていた。
すると通知が来て、きた!と思ったらマナからの希堂の字汚くて見づらいここなんて書いてあるの?
というラインがきたのでここはこう書いてあるというラインを送ってら途中に瑠璃からラインがきた。
マナからのラインを返信すると、瑠璃からのラインをすぐに開いた。
好きな音楽って何かなー
と書かれていた。
ここで正直にアニソンが好きって答えると、俺が一方的に話すことになり次の日からラインが来なくなるのでグリーンって返信した。
瑠璃もグリーンが好きだったららしく話が盛り上がった。
そろそろ終わりが近づいてきたなと感じた時、瑠璃が驚くような文章を送ってきた。
明日の放課後教室で待っててと
俺は夢かと思い自分の頬をパチンと叩いてみた。
『痛いこれは夢じゃないってことだよな、まじかよ告白されるのかな』
興奮しすぎて飛び跳ねて右足の指をぶつけた。
俺は痛み感じてたが頭は冷静になった。だがまだ多少興奮状態だったため何も手につかず告白される妄想ばかりしていた。
ちなみに夜は眠れなかった。
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