第6話瑠璃の連絡先ゲット

キンーコーンカーコン授業の終わりを知らせるチャイムが鳴る。

俺はチャイムと同時に伏せていた顔を上げた。


『また寝てたのかよと思ったやつ、数学の授業受けたことないだろ、

移動教室前の授業Aで最後の六限目は数学Iで数学続きだったんだよ、しかも数学はアラビア語を教わっているような感覚だった。

だから寝るのは当たり前だろう。』


そんなことを思いながら手を直角に上げて掌を上に向けて背伸びをしていると、肩を優しくトントンと叩かれた。

俺は急だったのでびっくりして椅子から肌に落ちて机で頭を打った。

俺は頭を押さえながら肩を叩いた人物を睨みながら見た。

叩いた人物は俺大丈夫?って聞きながら左手で笑いを抑えながらもう片方の右手を差し出してきた。


『大丈夫とか言っておきながら笑ってるじゃねーか、ひどくないかこっちはめっちゃ痛いのに』


だけど俺は知り合い以外に弱いので、何も言わずに俺はその右手を掴み女の子の手って柔らかいなという気持ち悪いことを思いながら立ち上がった。

瑠璃じゃなかったら恨んでやるからなと思いながら左手を退けた女子の顔を見た。

黒髪のロングストレートに垂れ目で目がぱっちりとしていて目鼻立ちが整った瑠璃がいた。

「な、何か用かな」

緊張で盛大に噛んでキョドりながら聞いた。

『やべーキョドちゃったよ、どんだけ俺女子に弱いんだよ、変なやつだと思われたよな

ていうか知り合い以外でもキョドっちゃうわ』


俺はやっちまったなーという古い逆頭の中で思い出した。何の用があるのか瑠璃が話すのを待った。

「LINE交換しない?」

瑠璃は首を斜めに可愛く傾げて、邪が無さそうな笑顔を浮かべながら聞いてきた。

 

『キョドったのをスルーしてくれるなんて優しいな。それにしてもからは夢だろうか?

まさかまなと家族以外の連絡先をゲットできる、しかも瑠璃のなんて』


断る理由もないので

「いいよ」

と今度は噛まずに言えた。

俺はスマートフォンを出してLINEのQRコードを見せた。

すると瑠璃はバックからiPhoneを出して、慣れた手つき操作して、カメラモードにし俺のQ Rコードを読み取り

「....登録したよ、今LINE送るね」

よろしくという言葉がついた可愛い熊のスタンプが送られてきた。


『顔立ちだけじゃなくてLINEスタンプまでかわいいの使うんだな』


「LINE来たよ」

ニヤニヤしながら送られてきたことを伝えた。

それを聞くと瑠璃は完了だねと言って、颯爽に去って人生ゲームをやっていた集団に混ざった。

興奮し過ぎて気付かなかったが、瑠璃が去った後に俺は冷静になりリア充からの視線に気がついた。

その視線からはなんであんな奴が瑠璃の連絡先ゲットできるだよというのを感じた。


『良いだろうリア充どもめ、こっちはお前らが青春を謳歌している間に善行積んでいたから神様がプレゼントをしてくれたんだよ』


リア充からの妬ましいという視線に対して、俺は平然とした態度で帰る準備をしていると、そういやマナが来てないことを思い出して、机の引き出しからノートを引っ張り出してリュックにしまい教室を出た。

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